【山形】キム・ボムヨンが王者・広島に移籍か 正式オファー受ける
モンテディオ山形のMF金範容(キム・ボムヨン=25)が、今季Jリーグチャンピオンシップを制した広島から、正式に獲得オファーを受けていることが20日までに明らかになった。複数の関係者によると、交渉はすでに大詰めだという。運動量豊富で万能な韓国人MFの移籍となれば、J1復帰を目指す山形にとって痛手となる。
運動量豊富な韓国人MFの移籍が濃厚となった。金は、2013年に山形に入団し、Jデビュー。年を追うにつれ頭角を現し、J1を戦った今季は自身最多の27試合に出場するなどチームに必要不可欠な存在に成長していた。契約が切れる金に、山形は契約更新を打診していたとみられるが、王者・広島からのオファーは魅力的だったようだ。
両ウィングバック(WB)をこなせる攻撃型MFで、90分通して激しい上下動を繰り返すことができるのが魅力。来季のACL出場権を得る広島は、MF山岸の退団が決定。WBが不足する中で、万能な金に白羽の矢を立てた模様だ。
石崎信弘監督(57)が就任した14年から、飛躍的な成長を見せた。守備を重視する指揮官の下、不得手だったディフェンス力が向上。さらに昨季の終盤戦にシステムが4―2―3―1から、3―4―3に変更すると、ウィングバックを担い、その運動量をいかしてスタメンに定着した。右利きだが、両足で不自由なくボールコントロールができ、今季は左WBで18試合、右WBで9試合に先発した。
今季Jリーグに導入されたデータシステムでのスプリント回数(時速24キロ以上の走り)は、804回でリーグ4位。外国人選手ではトップの結果だ。石崎監督は「よく走るし、左右両方出来るのは大きい。ボムには頑張ってもらわんと」と、来季の活躍に期待していただけに、流出となれば痛手と言わざるを得ない。
◆金範容(キム・ボムヨン) 1990年7月29日、韓国生まれ。25歳。MF。陵谷高、建国大(いずれも韓国)を経て、2013年に山形に入団。利き足は右だが、高校時代に右足を負傷し、左足でボールを蹴っているうちに両足を使いこなせるようになった。J2通算24試合出場、1得点。J1通算27試合出場、2得点。181センチ、72キロ。血液型B。独身。