ソウル=牧野愛博
2015年12月21日08時05分
韓国で済州島(チェジュド)に次ぐ大きさを誇る島、巨済島(コジェド)の港湾施設を中国が長期間借り、「真珠の首飾り」と呼ばれる海上交通路(シーレーン)を東に延ばそうとしていたことがわかった。同島は日本海と東シナ海をつなぐ位置にある貿易、安全保障上の要衝だ。
中国は、南シナ海からマラッカ海峡を抜け、インド洋、ペルシャ湾へと続くシーレーン上にある各国の港湾開発を支援。この海上交通路戦略が、拠点を結んだ形から「真珠の首飾り」と呼ばれている。
朴槿恵(パククネ)政権が発足して間もない2013年春。中国から二つのルートで韓国に問い合わせがあった。「巨済島にある埠頭(ふとう)の一つを長期間、中国企業に貸し出せないか」。後日、この話を漏れ聞いた日本政府関係者は、仰天した。
「真珠の首飾りが日本のそばまで迫っている」
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朝日新聞国際報道部
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