これではまた惨敗間違いなし
民主党が維新の会と統一会派を組むとか言っているが、ほとんどニュースにならない。安倍首相が前大阪市長の橋下徹氏と会談したことのほうがよっぽど話題になっている。
来年夏には参院選が控えており、場合によっては衆院選のダブル選挙もあると言われている。そんななか民主党は自民党への対抗勢力にならんとしているが、同党の金看板である雇用政策で安倍政権に完全に負けている。これでは、到底自民党に勝てるはずがない。
本コラムでは、以前からアベノミクスの本質が金融政策であり、それはつまるところ雇用政策であることを指摘してきた(例えば、2012年12月26日「「インフレで喜ぶのは資産家だけ」という野田首相は「日銀キッズ」でお勉強したら?「金融政策」が総選挙の争点になったのは、国民にとって福音だ!」)
2014年4月からの消費増税は大きなミスであったが、アベノミクスの名の下、安倍政権はさまざまな金融政策を打ってきたので、少なくとも雇用は悪くなっていない。
ところが、民主党は雇用重視の党であるにもかかわらず、この金融政策の重要性をきちんと理解できていない。今日のコラムでは、民主党の山井和則議員のツイッターを題材にして、改めて考えてみよう。同氏を選んだことについて、他意はなく、たまたま同氏が勉強家であり、かつ民主党内の標準的な考え方を示していると思えるからだ。
以下に述べることは、経済学の初歩の初歩である。この程度のことでも民主党の失敗がよくわかる。日頃経済学は役に立たないと言っている文系サラリーマン諸氏も、再入門のつもりで読んでもらいたい。
山井氏のツイッターを紹介しよう。
1.「私の質問に対し政府から回答(添付)が来た。2009年9月~2012年12月まで(民主党政権3年間)の実質GDPの伸びは5.7%。2012年12月~2015年9月まで(安倍政権3年間)の実質GDPの伸びは2.4%。(だから)アベノミクスは失敗」(https://twitter.com/yamanoikazunori/status/676429958089084928)
2.「実質賃金の変化に関する私の質問に対し厚労省から回答(添付)。民主党政権3年間(2009年9月~2012年12月)は1.4%減、安倍政権3年間(2012年12月~2015年9月)は3.7%減と、減少幅は2倍以上。生活は苦しくなりました」(https://twitter.com/yamanoikazunori/status/677029865804062720)
3.「なお、名目賃金の伸びは、民主党政権が-2.4%、安倍政権が+1.4%ですが、これは物価が上がったためであり、国民生活に直結する実質賃金は、安倍政権で2倍以上下がっています」(https://twitter.com/yamanoikazunori/status/677030548733214721)
まず、役所の統計サイトを見て計算すればいいようなことを、わざわざ役所に質問するのかという疑問が浮かぶ。単に官僚に電卓を叩かせるだけのことをやらせたわけだ。電卓を叩かされた官僚も「馬鹿げた質問だな」と思いながらやったことだろう。
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