ゲッ…知らなきゃ損してる「ふるさと納税」の意外なデメリット3つ

by 並木まき |

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“ふるさと納税”のブームは、とどまるところを知らないほどの勢いですね!

全国の自治体が特産品などを返礼品にしていますから、それが楽しみな人も少なくないそう。

“ふるさと納税”は原則として確定申告が必要なので、年末に向けて駆け込みで寄付を検討する人も多いのです。あなたのご家庭でも、「もう少し寄付しようかな……」と自治体を選んでいる真っ最中かもしれませんね。

でも、何かと“おトク”でメリットばかりが取り上げられている“ふるさと納税”ですが、意外と勘違いしている人が多い部分もあるようです。

そこで今回は、前市議会議員の筆者が、“ふるさと納税で誤解しやすい落とし穴”を3つお伝えします。

 

■1:専業主婦にはおトクじゃないことも

“ふるさと納税”によって所得税や住民税などの減税のメリットを受けることはできますが、これはそれらの税金を納めているからこそ受けられるメリット。

つまり、専業主婦や扶養の範囲内でパートをしている人には控除がありません。

この場合には、“ふるさと納税”で寄付した全額が自己負担となってしまいます。

ママ友が「税金がやすくなるからおトクよ~」と言っていたとしても、すべての人に当てはまるわけではないので注意が必要ですね。

 

■2:“返礼品”は非課税とは限らない

“ふるさと納税”で受け取る“返礼品”は厳密には一時所得に当たるんです。

つまり、他の一時所得と合わせて50万円を超える場合には、確定申告が必要になります!

このことについて、国税庁では次のように注意を呼びかけています。

<所得税法上、各種所得の金額の計算上収入すべき金額には、金銭以外の物又は権利その他経済的利益の価額も含まれます(所得税法第36条第1項)。

ふるさと寄附金の謝礼として受ける特産品に係る経済的利益については、所得税法第9条に規定する非課税所得のいずれにも該当せず、また、地方公共団体は法人とされていますので(地方自治法第2条第1項)、法人からの贈与により取得するものと考えられます。

したがって、特産品に係る経済的利益は一時所得に該当します。>

懸賞または福引きの商品や、生命保険の一時金など他の一時所得を受け取った人は、気をつけてくださいね。

 

■3:節税できて出費が減るとは限らない

制度を活用すると、節税になっておトクって聞きますよね? 確かに、“ふるさと納税”をすると所得税から還付を受けたり、住民税が減額されたりします。

けれども、所得税から控除される額と住民税から引かれる額だけに着目していると金額的には“ソン”していることも。

例えば、支払う税金が8万円減ったとしても、それ以前に別の自治体に“寄付”した金額が8万円ありますよね。そして、課税所得に応じて異なりますが原則として寄付金のうち“2,000円”は控除対象外です。

“返礼品”の価値が2,000円以上なので“得した”と考えることもできますが、“出費”だけで考えると“ソン”していることもあるんですよ! “返礼品”が本当に必要なものなのか、よく考える必要がありますよね。

 

いかがですか?

誰にでもメリットだらけかといえば、状況によってはそうではないことも。家計を預かる主婦としては、制度を理解した上で賢く活用したいですよね。

(ライター 並木まき)

 

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【参考】

「ふるさと寄附金」を支出した者が地方公共団体から謝礼を受けた場合の課税関係 - 国税庁