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WTO閣僚会合 延長し継続的に交渉続く
12月19日 19時02分

WTO閣僚会合 延長し継続的に交渉続く
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ケニアのナイロビで開かれているWTO=世界貿易機関の閣僚会合は、2001年から進めてきた貿易の自由化交渉「ドーハ・ラウンド」を続けるかどうかを巡って先進国と途上国が対立し、期間を延長して断続的に交渉を続けています。
162の国と地域が参加し、今月15日からケニアのナイロビで開かれているWTOの閣僚会合では加盟国の間で鉱工業品や農産品の関税の引き下げや、サービス分野の規制の緩和など、8つの分野を一括で合意することを目指す「ドーハ・ラウンド」の位置づけをどのように共同声明に盛り込むかが焦点となっています。
予定されていた最終日の18日、アメリカやEU、それに日本などの先進国がすべての加盟国が参加して包括的に合意することを目指す「ドーハ・ラウンド」をこれ以上続けるのは困難で、事実上終結させるべきだと主張したのに対し、新興国はすべての加盟国が参加できる枠組みを残すべきだと反発し、声明の取りまとめに合意できませんでした。
このため期間を延長して19日も断続的に交渉を続けていますが、全会一致で共同声明をまとめられるのか、不透明な情勢です。

貿易自由化交渉の3つの枠組み

輸入食材の価格が安くなるなど、私たちの暮らしにも大きく影響する貿易の自由化交渉。大きく分けると3つの枠組みがあります。
1つめが今、交渉が行われている”多国間”のWTO=世界貿易機関。
2つめが”2国間”で話し合うFTA=自由貿易協定。
3つめがTPP=環太平洋パートナーシップ協定のような”3つ以上の国”で集まって話し合う枠組みです。
世界中の貿易ルールの基本を決めているのはWTO=世界貿易機関です。「世界」と名前がつくとおり、162の国と地域が参加する巨大な組織です。ここで決まったことは世界中の共通のルールとなるため、影響は絶大ですが、国の数が多く、意見を1つにまとめるのは大変です。
そこで交渉を早くまとめようと2000年代以降、世界で広がっていったのが2国間で話し合うFTA=自由貿易協定です。さらに利害関係が深い国がまとまって貿易の自由化を話し合うのがTPPなどの枠組み。大きなFTAという意味で”メガFTA”と呼ばれています。

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