週刊 ニュース深読み「どうする?保育士不足 働く親を支えられるか」 2015.12.19


おはようございます。
週刊ニュース深読みです。
なんだか暖かい日が続いていたような気がしたのに、一気に寒くなりましたね。
そうなんですね、今週後半に入って広い範囲で冬の寒さに戻りました。
今週月曜日、東京・浅草では、上着を脱いで歩く人の姿が見られました。
あれ、あれあれ。
2輪。
高松市では、平年より1か月以上早く、梅が開花。
えっ、まだ年も明けないのに。
ところが、週の後半に入って、冬型の気圧配置が強まり、全国的に気温が下がりました。
厳しい冷え込みの中、山梨県では、朝日の下、山肌が赤く染まる紅富士が見られました。
きれいですね。
見てるだけでぶるっときます。
けさも冷え込んでいるようですが、このあと、どうなっていくのか。
気になる今後の天気は後ほど、気象情報でお伝えします。
さあ、今週水曜日、最高裁判所の判断に注目が集まりました。
明治時代から続く、家族や夫婦の在り方に関わる民法の2つの規定について、初めての判断が示されました。
今週水曜日、最高裁判所の前には傍聴券を求めて多くの人が。
明治時代から続く家族や夫婦の在り方に関わる規定だけに、その判断が注目されていました。
開廷した最高裁の大法廷。
まずは女性にだけ離婚後6か月間、再婚を禁止するいわゆる再婚禁止期間について。
再婚禁止期間のうち100日を超える部分は、憲法違反だとする判断を示しました。
法務省は判決を受けて、離婚後100日たった女性は婚姻届を受理するよう、全国の自治体に通知しました。
規定は法律の改正を待たずに、事実上見直されました。
もう一つの裁判は、夫婦別姓を認めない民法の規定について。
東京などの男女5人が、婚姻の自由などを保障した憲法に違反するとして、国に賠償を求める裁判を起こしていました。
判断は、夫婦別姓を認めないことは憲法に違反しないというものでした。
その理由について寺田逸郎裁判長は、夫婦が同じ名字にする制度は、社会に定着してきたもので、家族の呼称を1つにするのは合理性があるなどとしています。
街の人たちの反応は。
というように、2つの裁判の判決が出たわけですが、けさはこのうち、憲法に違反しないという判断が示された夫婦別姓について、詳しく解説していきます。
まず、今の状況から確認しますが、民法ではこう定められているんですね。
夫婦は同じ名字にして、別姓は認めないというふうになってます。
例えば、この週刊太郎さんと深読花子さんが結婚した場合を見ていきます。
今、職場では旧姓をそのまま使うということは、認められている所もありますが、戸籍上は、どちらかの名字を選ばなくてはなりません。
例えば週刊太郎さんと、週刊花子さんになるか、深読太郎さんと深読花子さんになる。
これ、それぞれがばらばらになるというのは、今は認められていないんです。
こうした決まりって、じゃあ、いつどうやって決まったのかということを、歴史を調べてみました。
まず日本で名字の使用が広く許されるようになったのは、明治になってからなんです。
実はですね、初めのころというのは、夫婦は別姓にするとされていたんです。
じゃあ、夫婦別姓時代は実際にあったんですね。
あったんです。
状況が変わったのは明治31年。
この年、何があったかというと、民法が制定されました。
当時、重視されていたのは男性中心の家制度です。
夫婦は同じ家の名字にするとされました。
戦後、これ、一部が改正されまして、夫か妻の名字を選べるようになりました。
しかし、その後、こんな声が高まってきます。
これです。
選択的夫婦別姓、つまり、同じ名字にするか、別々の名字にするかを、選べるようにしてほしいという声なんですね。
実はですね、国の法制審議会で、この選択的夫婦別姓を盛り込んだ改正案というのが答申されました。
しかし、×がつきます。
国会議員の間から強い反対の意見が出て、実現しなかったんですね。
こうやって見てみますと、明治からですね、同姓というのはずっと続いてきたことになります。
こうした中、この民法の規定について争ったのが今回の裁判なんです。
原告側は、この民法では、夫か妻の名字を選べるとなっているんだけど、こう主張しました。
こちらの右上を見てください。
実際は?
実際は96%が夫の名字にしていて、これ、憲法が保障する男女の平等に反する。
また職場では、旧姓というのは使えても、銀行口座ですとか、免許証などでは使えないものも多いなどと主張しました。
これに対して国はこう主張しました。
夫婦どちらかの名字を優先する決まりはなく、男女差別ではない。
夫婦が同じ名字にすることは、国民に深く浸透しているというものです。
これ、ここにも書いてありますが、憲法判断に関わる注目された裁判です。
実は裁判官の中でも意見が分かれました。
最高裁判所大法廷では、15人の裁判官全員が参加します。
15人です。
このうち10人が憲法に違反しないという意見。
これ、多数決で最高裁としての結論となりました。
しかし、残りの5人については、憲法違反だと、反対する意見を述べたんです。
10対5だったんですね。
それぞれの意見はこうなんですね。
まず違反しないとした人たちは、夫婦がどちらの名字にするか、当事者の話し合いに委ねているので、性別に基づく差別的な取り扱いを定めているわけではない。
同じ名字を名乗ることで、家族の一員であると実感することに、意義を見いだす考え方も理解できるなどという意見なんですね。
一方の違反するとした5人のうち、これ、上ちょっといってもらえますか。
5人のうち、ここ、ここ、もうちょっと上です。
5人のうち3人はピンク色になってます、3人は女性の裁判官。
この3人が連名で意見を出しました。
96%もの夫婦が、夫の名字を名乗る現状は、女性の社会的、経済的な立場の弱さなどからもたらされているという意見。
そのほかに男性の裁判官からは、法制審議会が左のほうで、先ほども見ました、この国の法制審議会が、夫婦別姓を認める民法の改正案を出したけれども、今も制度を変えていないというのは、ここです、国会が立法措置を怠っているという意見も出たんです。
そしてこちら。
寺田逸郎裁判長は、補足意見としてこう述べています。
司法の場での審査の限界を超えており、民主主義的なプロセスに委ねることがふさわしい解決だ。
つまり、国会で議論されるべきだとしたんです。
最後にこの判決について、家族法の専門家は次のように指摘しています。
20年訴え続けて変わらなかったものは、もう変わらないんじゃないかと、さじを投げたい気持ちの人も少なくないと思いますが、それでも今、改めて国民全体で議論すべきといわれているんですね。
そうですね。
知識を持って議論することが大切だということです。
さあ次はこちらです。
今シーズンかぎりでの現役引退を発表した、女子サッカーの澤穂希選手。
なでしこジャパンの中心選手として、世界の舞台で活躍する姿。
それはもう、色濃く、鮮やかに記憶に残っていますよ。
そうですよね。
女子サッカー界の一時代を築いたこの澤選手。
その活躍を支えたのが、家族のようと語るチームメートの存在でした。
4年前のワールドカップドイツ大会の決勝。
延長後半の同点ゴール。
日本の初優勝を引き寄せました。
澤選手にとって、これが一番うれしかったゴールだといいます。
なでしこジャパンの中心選手として、20年以上活躍した澤選手。
日本代表として205試合に出場、83得点を挙げました。
いずれも歴代最多の記録です。
FIFA・国際サッカー連盟の年間最優秀選手に、アジアの選手として初めて選ばれました。
その澤選手が、一番つらかったと語る試合。
2004年のアテネオリンピック出場をかけたアジア予選北朝鮮戦です。
ストレスのかかる大一番。
そして右ひざの半月板損傷というけがを抱えていました。
試合への出場を諦めかけていたという澤選手。
そんなときにかけられた、仲間からの励ましのことばに、涙があふれたといいます。
90分間をフル出場。
チームはオリンピック出場を決めました。
共に戦ってきたなでしこジャパンの選手たちは、澤選手に感謝の気持ちを寄せました。
その後輩たちに澤選手は。
日本の女子サッカー界をけん引してきた澤選手。
選手としての最後の舞台は、皇后杯です。
苦しくなったら私の背中を見てねって、すごいことばですね。
ですよね。
本当にお疲れさまでした。
本当にかっこいい、ハンサムウーマン。
ですね。
皇后杯なんですが、きょうは準々決勝が行われます。
澤選手が所属する、INAC神戸レオネッサは、午前11時から、エルフェンさいたまと対戦します。
さあ、続いてはこちら、北朝鮮についてです。
ことしも拉致被害者の帰国につながるような進展は見られませんでしたね。
そうなんです、その北朝鮮に最近、ある動きがありました。
それがこちら、女性音楽グループ、モランボン楽団なんです。
初の外国公演を行うため、中国を訪問していたんですが、突然、帰国することになりました。
北朝鮮で何が起きているんでしょうか。
4年前の12月17日、北朝鮮のキム・ジョンイル総書記が死去。
ことしも追悼行事が開かれました。
首都ピョンヤン中心部のマンスデの丘。
2人の銅像が立つ広場を、大勢の人たちが埋め尽くしました。
韓国などの周辺の国に、挑発的な姿勢を示してきたキム・ジョンウン第1書記。
韓国との前線地帯には、一時、準戦時状態が宣言されました。
一方、冷え込んでいた中国との関係は改善の兆しが。
北朝鮮でことし10月に行われた軍事パレード。
キム第1書記と並ぶのは、中国共産党、序列5位の劉雲山政治局常務委員。
会話するキム第1書記は、この笑顔です。
こうした中、今月9日に音楽グループ、モランボン楽団が親善公演のため中国に向かいました。
このモランボン楽団。
キム第1書記の肝煎りで、3年前に結成されました。
女性メンバー20人程度からなり、ミニスカート姿で、ハリウッド映画のテーマ曲を演奏するなど、話題になりました。
初めての外国公演に選んだのが、今回の中国でした。
友好を演出するかのように、メンバーからは笑顔も。
公演は3日間の日程で行われる予定でした。
しかし。
モランボン楽団が宿泊先のホテルから出てきました。
楽団が向かったのは、空港。
急きょ、帰国し、公演は中止となったのです。
何が起きているのか。
実はこのころ、キム第1書記は、核保有国になることができたとも発言しました。
長年、取材を続けている担当デスクはこう分析します。
キム第1書記の核保有国になったという発言を中国が問題視したか、北朝鮮の指導者を礼賛する内容の歌を中国が嫌がって、これに北朝鮮が反発したという見方が出ています。
北朝鮮の強気の姿勢の背景には、国内の経済状況が比較的よいという事情もあったと見られます。
ただ、北朝鮮は来年5月、36年ぶりに開く党大会を、当面の最大の目標としていますから、その成功に向けて、中国との関係改善を進めたいという考えは、基本的に変わらないと見られます。
その北朝鮮。
今後、周辺の国に対して、どういう出方をしてくるんでしょうか。
中国と同様、韓国とも、次官級の会談を行うなど、関係改善を模索しているようですから、さらに動きがあるかもしれません。
ただ、拉致問題で対立する日本については、政府や日本国内の世論をなお注視していると見られます。
今後は、年明けにキム第1書記がどのような演説を行うのかが注目されます。
続いてはこちらのニュースです。
ゆづ。
グランプリファイナルで、世界最高得点を更新。
羽生結弦選手が火曜日、スペインから帰国しました。
おめでとう!ゆづ!
もう感激しました。
神演技で、完璧な演技で。
先月のNHK杯以降、圧倒的な強さを見せる羽生選手。
次元が違います。
グランプリファイナルでは、史上初の3連覇を達成。
さらなる高みを目指します。
来年度の税制改正大綱。
自民、公明両党が水曜日、正式に決定しました。
消費税の軽減税率は、税率を10%に引き上げる再来年4月に導入。
税率を8%に据え置くとしているのは、酒類と外食を除いた生鮮食品と加工食品。
そして、定期購読の契約をした週2回以上発行される新聞です。
一方、必要と見込まれるおよそ1兆円の財源については、結論を先送りしました。
また、法人税の実効税率は、現在の32.11%から、平成30年度には29.74%まで段階的に引き下げるとしています。
一度は計画が白紙撤回になった新国立競技場。
外観や工期などを示した技術提案書が月曜日、公表されました。
こちらはA案。
木と緑のスタジアムがコンセプトです。
テラスにはふんだんに緑を取り入れ、屋根にも多くの木材を用いています。
一方のB案。
21世紀の新しい伝統がテーマです。
72本の木製の柱でスタンドを支えるデザインになっています。
ともに総工費は1500億円弱。
工期は2019年11月末の完成としています。
提案書は、今月下旬には、1つに絞り込まれます。
小型の無人機ドローンを活用した宅配サービスが実現するかもしれません。
地域を限って大胆な規制緩和などを行う国家戦略特区。
政府は火曜日、千葉市など4つの自治体を追加することを決めました。
千葉市が目指しているサービスです。
荷物をまず、東京湾岸にある物流拠点で積み込み、幕張新都心の集積所まで。
これらの荷物や地区内にある薬局の医薬品などを、高層マンションなどに届けようというものです。
千葉市は今後、実証実験を行い、2020年までに実現したいとしています。
世界中で熱狂的なファンを持つ、映画、スター・ウォーズ。
10年ぶりとなる新作が、昨夜、日本でも公開されました。
1作目が制作されたのは1977年。
これまでの興行収入は、累計で40億ドルを超えています。
3作目のその後の世界が描かれているという今回の作品。
映画の興行収入の記録を塗り替えるとも見られています。
続いて深読みのコーナー。
これは、子どもにとっても働く親にとっても大きな問題です。
働く親のつよい味方、保育園。
子どもを預かる保育士さんは大忙しです。
楽しいお食事のはずが…。
みんなでお散歩。
ここでも…。
保育士は子供たちが健やかに成長できるよう知識と体力をフル活用しています。
しかし今、その保育士の不足が深刻な問題になっているんです。
国は、2年後までにおよそ9万人の保育士が足りなくなると推計。
今月4日には幼稚園や小学校の教諭に保育園で働いてもらうなどの緊急対策を発表しました。
安心して子供を預けられなくなる恐れも…。
保育士不足どうすれば解決できるの?とことん考えます。
きょうもメール、ツイッターでのご参加、お待ちしています。
どこもかしこも人手不足で、サービス業に製造業に介護の現場に、今度は保育士さんですか。
憧れの職業だったような気がするんですけど。
僕と大体同じ年代のお子さんをお持ちの大学生とか、大学に通ってたりする年代の方で、保育士さんになりたいって方、いっぱいいるんですよ。
実はうちの娘は保育士になりたくて、そのような学校に行ってますって方もいるのに、保育士さん不足っていうのは、ちょっと分からない。
そうですよね。
昔、保育士、保育園の先生、大好きでした、優しくて。
私も保育士になりたかったんです。
昔、子どもが大好きで、それ、小学校6年生ぐらいのことですけど、すごい憧れてる職業だったので、不足してるってことがすごく。
一体どういうことなのか。
なぜ、こんな保育士不足という現状が生まれているのか、では中山アナウンサーのこんなプレゼンからスタートです。
おはようございます。
その不足の訳っていうのを、きょうはこの保育所がなくてはならない、日本のどこにでもあるような町を模型にしましたので、これでご説明してまいります。
こちらにいるのは、お子さんがいるというお父さん。
働くお父さん。
最近、朝、こういう姿見ませんかね、お父さんが保育所まで行って、お願いしますといって、預けて、ご自身はお仕事へ。
また、働くお母さん。
お子さんを保育所へ、そして、どうぞよろしくお願いしますと言って、このように働いていくと。
今、共働き世帯、増えているんですね。
そうした人たち、子どもを預ける場所を求めてる、それが保育所となっていて、国も保育所をなるべく整備する方針を打ち出して、実際にどんどんどんどん保育所は増えているんです。
本当に増えてますよね。
増えてます。
最近見かけるようになってます。
あのね、ファミレスがあった所が、今、保育所になってます。
そうなんですよね。
ビルの一角なども、本当、ビルの1階部分だけ保育所っていうような所も出てきているんです。
でもそこに入れない。
入りたくても入れない、いわゆる待機児童も増えている。
また、ずっとここの所、たくさんいるんですね。
保育所が増えてるのに、待機児童は減らないの?
減らない。
それだけ、入りたいという人たちがぐんぐん増えている。
増えてるんだ。
その根本に出てきている保育士不足なんですが、先ほど正蔵さん、おっしゃってましたけども、これ、なり手はどうなのかって、われわれ、調べてみました。
なりたいって人がいるのかいないのかといったら、いた、やっぱりいるんです。
でしょう?
1年間に調べると、5万人ほどが保育士の資格を取っているんです。
1年間に5万人の人ですよね。
こちらにきょうご紹介したいのが、まさにその保育士になりたいという小椋さんのような希望を抱いて、学校に入った深読花さんです。
この保育士として働くために、保育士の資格を取るためには、こうした学校などを出て、専門の課程を修了して卒業するか、国家資格を取るかっていうことがあるんですけど、学ぶ内容が非常にいろいろあるんです。
こんなふうに。
幼児の教育と心理学とか、食と栄養などなどについて、子どもたちに対する専門の知識、合わせて実技もあります。
ピアノですとか、絵画などなど、そうした知識や技量を身につけて、読花さんも勉強をしっかりして、保育士として資格を取ることができました。
ちなみにですけれども、この国家試験って非常に難関で、2割以下、合格率。
えっ、そんなに?
非常に難しいものです。
狭き門ですね。
狭き門。
読花さんは勉強をして、保育所でいよいよプロとして働くようになりました。
その数年後。
退職?
辞めました。
なんで。
表情もこのような形になってますけれども、模型で表現させてもらっています。
なんで辞めたのかっていうあたりを、時間をさかのぼってきょうは皆さんに見ていただこうと思います。
この保育所の中、今ですね、一昔前とは様変わりしております。
まずはこれです。
働く時間が長くなってるんですね。
調べますと、1日平均9時間以上という方が半数近くいらっしゃいます。
というのも、こちら見ると、今、働いているお父さんだけじゃなくて、お母さんも朝から晩、夜遅くまで働く方が非常に増えております。
そうして取材した中では、朝6時半にお母さんが来るので、その対応をして、迎えにお母さんたちが来るのが夜9時半ぐらいになっちゃう。
だからそうしたことに対応すると、どうしても保育士さん、働く時間が長くなっちゃうんですよというふうにおっしゃってる方がいました。
でも、それは例えば、時間を分けて、何時から何時までの方と、例えば何時から何時までの方を作れば、そんなに長時間労働にならないんで済むんじゃないんですか?
なかなかやはり保育士さんが現場に少ないというのも大きくてですね、どうしてもその限られた人数ですると、長くなってしまうのが現実なんですっていうことを現場の方、おっしゃっておりました。
保育士さんが少ないから。
中には11時間以上働くなんて方もいらっしゃる。
それは大変だ。
ほかにも、これです。
命を預かるお仕事で、重い責任がございます。
今はよく中を見てください。
おしゃぶりをしているような赤ちゃん。
こうした赤ちゃんを預けて働いていらっしゃるというお母さんも増えているんですね。
赤ちゃん、小さくなればなるほど、やっぱり呼吸が突然止まってしまうなどの突然死のリスクもあります。
寝ているときなども常に見ることになりますし、呼吸のチェック、頻繁に行うことになります。
また最近は、お子さんの中でアレルギー、私の子どもも実はアレルギーあるんですけれども、最悪の場合は死に至ってしまうということもありますので、一人一人食事をかなり気を遣わなきゃいけないという現状があるんですね。
また、別にこんなことも中にはあるんだそうです。
怒っている方が保育所へ。
これ、クレーム。
本当、中にはというケースですけれども、例えば実際、お話聞いた中では、自分の子どもが葉っぱで手を切った、もう、こんりんざい、葉っぱを触らせないようにしてほしいというふうに言ってくる方も。
昔は転んだとか、ちょっとした、大けがではないけれども、そんなことはねえ。
そういう方もいらっしゃるという現実があって、どうしてもこういったものもストレスになってしまうという現状がある。
でも読花さんは子どもたちのために、この保育所の目的、この子どもたちの健全な心身の発達のためにという思いで、なんとか働いてきておりました。
が、追い打ちをかけるのがこれといわれています。
平均の月収。
これ、どういうへいきんですかろろ
これ、全世代の。
全世代?新人さんから、年配の方まで?
そういうことになるんですね。
それで平均で?
そうなんです。
60代の方も実は20万円台平均という数字があります。
だから、なかなかお給料上がらない現実があるんですね。
上がらないんですか?
そうなんです。
どうしても上げられないという、聞きます、保育園の方が言うには、保育所のお金って、入ってくるお金っていうのは半分以上が税金になっていて、どうしても国や自治体からのお金が増えないと、お給料も上げることが難しいんですというふうにおっしゃっていました。
保育士さん、お話聞きますと、もう正直、こんなこと言うのもなんですけどってことで教えてくれたんですが、労働内容とお給料がちょっと見合ってないところがあるんですよねということをおっしゃったり、私は給料がちょっと低すぎるので、あえて遠くですけ、実家から通ってますとか、シェアハウスを使うようにしてますとか、さらに、本当に生活が成り立ちませんというふうなことをおっしゃる方も中にはいらっしゃった。
そうしたことから、読花さんも、もう、心がなかなかもう、難しく折れてしまって、この保育所を飛び出し、保育所を辞めることになった。
こうした読花さんのようなケースや、妊娠や出産を機に退職される方など、資格があるのに働かない人たちのことを潜在保育士と呼びますけれども、こういった人たちが今、日本には70万人以上いるんですって。
だったら、これの数を見れば、その方たちにまた戻ってきていただいて、少しの時間でも働いていただいたりとかすれば、保育士不足にはならないんではないでしょうか。
ーかと思うんですけれども、なかなか現実、そうはいかず、保育所は出来たけど、その働く現場の人たちがいなくて、待機児童が今や2万3000人以上で、今後、国が目指す一億総活躍社会、働くお母さん、ますます増えて、子どもを預けたいというニーズが増していくと見られております。
そんな中で、これでいいのかっていうのをきょう、ぜひ。
だって、潜在保育士さんが70万人。
保育所も増えている。
だったら、2万3000という数はなんとか補えるものではないかって、簡単にね。
戻りたいようになればいいんですよね。
そうですよね。
でも、東京都の30代の女性からは、こんな声がきています。
賃金の問題が一番大きいってことですか。
大きいですね。
今、20代で手取り15万円ぐらいというのは、大体民間の相場になっていて、それでは1人暮らしができないというような状況で、生活はかつかつの状況ですね。
専門で長い時間働かなくても、例えば先ほど申し上げたように、時間で割ったりして、その中の方。
シフトで、シフトで働いてるんですけど、それではやはり補いきれずに、残業1日3、4時間していたり、そういった状況が続いてるので、結局、長時間労働になってしまう。
働き方の工夫以前に、でも、賃金って、ずっと上げようと思って頑張れば、例えば組合があったりとか、今まで何も、どうしてこんなに、保育士さんの賃金が低く抑えられているのですか?
やっぱりもともとお母さんの代わりみたいな見方があって、やや専門性が従来からは、あまり…性がなかった経緯がある。
今はお話ししたように、きわめて重要な専門性の高いお仕事になってるわけですよね。
それからもう一つ、それから経験が評価されないような補助金の体制になっているんで、やっぱり最後はきちんとした予算が国から渡されないと、賃金上げようがないということですね。
その収入はもう、保育所の収入、人件費はもう、国から渡されたお金の中でやんなきゃいけないですから、その根元を上げてくれないと、賃金上げたくても上げられない。
例えば、訴えがあって、上げてくださいというと、当然働く…をなさってるのに、なぜ上がらないんでしょうか?
国が算出しているのが、保育士の平均だと年収360万円、補助金であげている。
けど、その保育園が必ずしも全額渡してないんですね、給与として。
平均的にもらってるのは、結局200万円ぐらい、年収で。
ちょっと搾取の構造があるんですけども、それが止まらないかぎりは保育士の賃金は上がらない。
搾取?
国からは大体8割ぐらいはというふうにいわれてるんですけれども、いろいろとその、もともとの高さが少ないというのがあるわけで、保育所は保育所で、いろいろその他にもお金かかりますから、結局、その部分を維持しようと思うと、賃金で渡せる部分が減っちゃうと。
だからもともとのお金が、そもそも保育にいくお金が少ないというのが、根本にあるんですね。
そこは、お金はもう国の予算ですから、それは医療もあれば介護もあれば年金もあれば、いろいろなお金を取り合いになってますから、どうしても子どものところが今までは二の次だったと。
これでいいのかという話が今、出てくる。
きょうもこれが大事な話だと思いますけどね。
親のわがままやクレーム対応に疲れて辞めちゃうんだよね、若い保育士さんなんか、一撃でダメージっていう現場の声なんでしょうか。
それから、保育園で働いてました。
保育士が不足するのは、まず給料が安すぎる。
長時間労働。
そして親と祖父母と子ども以外の手がかかる人がいるから。
今現在、保育園に勤務しています。
家の中ででということですよね。
夫ということですかね。
今現在、保育園に勤務しています。
保育士は子どもと遊んで楽だと思っていませんか?本当に子どものことを考えるなら、日本の働き方を考えていただきたいです。
待遇の改善をという声がたくさんきてますね。
やっぱり保育士の先生たちの仕事ね、1日の仕事がどれだけ大変かって、普通、一般の人たちご存じないでしょうね。
ちょっとこれ、見ていただきたいんですが、これは抜粋したものです。
保育士の主な業務とありますね。
お部屋で遊んだり園庭で遊んだり、子どもを見守らなきゃならない。
それから食事の援助ですね。
これ、特に小さい子ですと、やっぱり離乳食のお子さんですとね、そしゃく、かむ力がどの程度あるのかっていうのをちゃんと見ながら、その子に合った大きさで、食べ物を与えるかっていうのも、ちゃんと確認しなきゃいけない。
それから就寝中。
なかなか寝なさいって、はーいって寝るような子たちばかりではないですから、やっぱり、とんとんとやってあげながら、ずっとついていてあげなきゃいけない、呼吸の確認をしなきゃいけない。
連絡帳書き、これは親との連携、大事ですからね。
これも難しそうですね。
訴えの把握、心理的支援といっても、0歳児、1歳児がしゃべってくれるわけじゃないですもんね。
そうですね。
なかなか親御さんでも分からないものですよね、それ。
大日向先生、ご専門ですので、やっぱり保育士の先生方のその専門性、非常に高いものがありますよね。
こういうことの裏には、しっかりと子どもの発達を抑えてるわけですね。
今、何を一番子どもに返してあげたらいいか、応答性っていう難しいことばになりますけれども、今これを与えてあげたほうがいい、これはしないほうがいいということを考えながら、その裏には、子どもの発達を押さえている。
それからもう一つ、親支援ですね。
今までのように、子どものことだけやってればいいわけじゃない。
親支援が必要。
気になることも、あるいは虐待がある。
そうすると、保育園だけで解決しない。
関係機関と連携する力、もろもろ入れて、ものすごい専門性が必要。
だから学校での学びだけじゃなく、OJTっていうんですが、仕事をしながらの学びや支援も、お給料だけじゃないことも必要だと。
研修ですね。
私も実は、保育士の試験を受けられる方々の、養成講座というのを聞きに行ったことがあるんですけれど、もう本当に子どもの月齢何か月ってね、月齢とか年齢に合わせて、どういうふうに子どもが発達していくのか、例えば他者への関心がどういうふうに伸びていくのか、関わりがどうなっていくのかってことを、しっかり専門的なことを勉強されてるんですよ。
私、息子2人いるんですけど、出産する前に勉強しておけばよかったと。
ちょっとやっぱり、子育ては違ったものになったなあって、反省しちゃったんですよね。
そこにいかにお金を投ずるか。
今までのように、女の人ならお母さんだって近くで子どもを育てていたじゃないか。
だからなんで保育士の先生、専門性が必要だっていう古い考えを脱却すること施設の数を増やすと同時に、もっともっと必要なことです。
現場の保育士さん、本当頑張ってるんです。
世の中は、お年寄りとかの介護士さんのことは、よく取り上げられたり、それこそしてたり、大変だっていうのは分かるんですが、保育士さんがこれだけ大変だって、なかなか訴える場所もないし、なるべく出てこないように?
それはほとんどの方にとってみると、介護というのは、将来の問題なんですね。
だけど保育の問題は過去の問題で。
ああ、そういうことですか。
自分の問題には多くの国民は関心を持つけど、過ぎちゃった問題には、もう自分は関係ないと思うかもしれない。
ただ、これはとんでもない間違いで。
そうですよね、先生ね。
経済学的に見ると、今、年金が今後、どうなるかっていうのは、子どもの数と年金額は連動するようになってるんです。
だから子どもの数が減っちゃうと、年金も合わせて減るんで、子どもの問題、過去の問題じゃなくて、全世代にとって関心を持っていただかなきゃならない問題。
連動してるということですね、つまり、つながっているということですね。
そういう制度に今なってますから。
経済学だけじゃなくて、OECDなんかは、発達…にいかにお金をかけるかということが、その社会の未来をよりよくすること、私たちが安心して、年を取ることができる社会全体のためにも、発達初期、保育にいっぱいお金かけてるんですよ、OECDなど。
そうですよね。
その根本の部分、要するに子どもたちがちゃんと育ってくれたりしなければ、介護のことも含めて、社会のことがなりゆかなくなるってことですもんね。
いい環境で育てた子どもたちは、やっぱりかなり高い賃金に就いたり、社会問題が起きづらいということが、もう分かってますので、そういう意味では、社会的な意味でも投資の意味があるんですね。
だから本当はお金第一優先でかけてもいいぐらいの話だと思うんですけれども、さっきのお話であるように、保育士さん、これだけの仕事じゃなく、ほかのいろいろな園庭の掃除から建物の掃除から、事務まで、いろいろ専門だけやらせてもらえないようないろいろな仕事がある。
それにもう少し補助さんを入れたほうがいいんじゃないかという話も出てきてます。
ちょっとこんな声がきてますね。
30代、茨城県の女性からです。
子どもの成長に悪影響を及ぼすようなら、働かないで母親が子育てすることがよいと思う。
40代埼玉県の男性。
ここの保育園で言うと、0歳児、1歳児、2歳児、小さい年代の子どもたちが保育園で見ると、そうすれば、保育園自体ももう少し保育士さんが楽なんじゃないというご意見ですね。
今のご意見は、分かる気もするんですよ。
ただ、やはり生活していかなくちゃいけないから、共働きをしないといけないってご家庭もあるでしょ。
保育園で、親が見るべきだってご意見も、最もだと思うんだけど、そうじゃないと自分たちの生活がなりゆかない。
それに正直、私の身の回りなんかは、とにかく早く保育園に預けて、早く仕事に復帰しないといけない人間ですというふうにアピールしないと、保育園側にも入れない。
保育園にも入れないっていう理由を抱えている人もいて。
実際、しっかり育休を取りたいというふうに思っていても、やっぱり待機児が多いので、0歳から申し込まないともう入れない。
今、育休取れてる方は恵まれていて、助成の妊娠・出産の適齢期は4割が非正規雇用で育休の制度から漏れてるんですね。
だから育休取って…、0歳児預けないと働けないという方が非常に多いので、本当にニーズはどこまでいっても出てくるっていう状況なんです。
この10年ぐらいで、20代、30代の賃金って、ものすごい落ちてるんですよね。
だから、共働きでなければ家族、維持できませんから、お母さん、お父さん、どっかの預ければいいじゃないかと、生活できないっていう話になるわけですので、ちょっとこれは時代が大きく変わってるということも、この裏にはあるんですね。
だから、実際、私、子ども生んでないですけど、やっぱり子ども産むタイミングとか考えますね、そうやって保育士さん不足というのも聞いてるんで、だから自分が仕事できなくなるかもしれないと思うと、やっぱり子どもを産むのが今じゃないなって思っちゃうんで、そこがやっぱり不安とかもありますね。
女性が働くことの大切さと同時に、そもそも保育って子どもにとって必要なんだってことを、今、押さえておく必要があるんですよ。
おうちで親がしっかり愛することも絶対必要です。
でも、親だけで子どもは育たない。
虐待相談所の処理件数って、年々増えて、もう7万を超えてる。
そのうちで、虐待死、とっても残念なことですけど、虐待死が80件以上ある、年間。
その5割以上がお母さんなんですよ。
お母さんが悪いんじゃないんです。
もう全部一身に子育て…、ストレスを強めている。
だからお母さんを救うためにも、子どもはやっぱり専門的で集団で育つ権利もある。
同時に親も愛することができると、バランスをね、取っていく必要がありますね。
ちょっとしたひと言ですごく気が楽になって、育児にいい影響があったり、そういう効果もあります。
子どもの待機児童の問題をもっと早くなんとかするべきだという声が来ていて、30代神奈川県の女性。
なりそうな子を持っています。
今、国はどれぐらい、この問題をなんとかしようとしてくれているのか。
それは私から説明しましょうか。
国は、2017年度末ですね、2年後までに待機児童を解消したいということで、これまで40万人分の保育施設を増やそうと言ってきたんですけど、最近、一億総活躍社会ということで、それをもっと上乗せして、50万人分にしようというふうに言ってるんですね。
ただ、先ほど見てきたように、そのためには、それを支える保育士さんたちが必要です。
その不足数が9万人。
その待機児童も、今、数字に出ているだけではなくて、もっともっと数字に出てない人たち、育休中で、育休を延長した人っていうのは、2万数千という、数字に入ってないんですよ。
入ってない。
なので、待機児童も潜在的な待機児童がいる。
そういうことを考えていくと、本当にこの数字で足りるのかなと。
支えきれないですよね。
本当は100万人ぐらい。
なんか、小学校の先生を現場に来てもらうみたいなニュースありませんでしたっけ?
ちょっと続けて説明しますが、保育士の先生たち、どう確保していこうかという、緊急対策を政府も打ち出しています。
一つは朝と夕方、子どもたちがまだ登園してきてない、人数が少ないときに、保育士の先生2人配置しなければいけないってなってたんですが、そのうち1人は保育士で、もう1人は、しっかりと保育の研修を受けた人でもいいと。
資格がなくてもしっかり研修した人であればいいことにしましょうよというのが一つ。
それから、潜在保育士、これから働いてくれるというような、復職しようという人たちに、一時準備金を渡しましょう。
これは貸付制度なんですけれど、2年以上働けば返済免除というものなんですね。
それから、小学校の先生、幼稚園の先生をやった人たちを、ちょっと保育士の先生方の代わりにと。
でも給料安かったら、そもそも働きに来てはくださらないのではないですか。
おっしゃるとおり。
根本の問題としては、お給料の問題ですよね、今、出した3つは、確かにお金の面は多少免除しますよみたいな貸付金ということだったですけれども、それではなんか、全然問題は解決できないような。
給料だけではなくて、働く時間の長さとかですね、ストレスとか、自分の専門に集中できないとか、そういう問題もありますから、まずそっちをなんとかしましょうということで、今の政策があるんですけど、ちょっとこの政策、気をつけていただきたいのは、これはそういう意味では時間ちょっとかかるかもしれないですけど、これは小学校と幼稚園の先生を代わりにっていうのは、これは今、小学校、幼稚園の先生をやってる方を、保育園で勤めてくださいというわけではなくて、資格を持ってるような方も、もし辞めていたら、なれますよと、手伝ってくださいねって話です。
これは、どちらかというと、緊急措置ですね。
それって無資格って、私でも?
いやいや、だめです、だめです。
ちゃんと知識と一定の経験を持っている人がやっていいということで、しかも一定人数、朝と夜で1人に限るとかですね、そういう2人いなきゃいけないところを、1人にかぎりその代わりをやっていいですと。
しかもこれ、緊急措置ですので、待機児童の問題にメドがつけばまたもとに戻すと。
これぐらいやらないと、来年の4月からもしかしたらもう、人手が回らなくなっちゃう可能性があるので、まず、最小限やることはやらないと大変なことになっちゃいますねということで、政府がこういうのを打ち出していますね。
それに加えて、保育士さんの活躍の場ってね、こうした認可保育園とか小規模保育とか、いろいろある。
これにさらに子育て支援施設もあるわけですね。
在宅で子育てをすればいいじゃないかという、さっきのお話がありました。
専業主婦のお母さんも、やっぱり一時預かり、使えるようにしなきゃいけないんです。
そこで私は、保育士さんと共に働く地域の方を、もっともっと増やしていくことも、すごく大事だと思うんです。
例えば私のNPOでやっている活動は、これ、団塊世代の男性です。
こちらは子育て経験がある中高年の人。
こちらがきちんとした研修を受け、そして、さまざまな保育士さんとコラボを組んで、保育をしてます。
そうすると保育士さんも長時間働かなくて済む。
そして、こういう地域の人たちも、保育ってこんなに深いものかって、保育に対する尊敬の思いもある。
逆に保育士さんはこういう人生経験のある方から学ぶこともできる。
社会みんなで保育士さんを支える構造を作っていくことは必要です。
今ちょっとこのお話出たので、もう一つご覧いただきたいプレゼンがあります。
なんとかしようとしている、別の保育園の話ですね。
こちらの保育園、保育所、ちょっとご紹介させていただきたいのが、潜在保育士の方を呼び戻すことに成功した事例として、ご紹介させていただきたい。
成功事例あるんですか?
そうなんです。
取り組んでらっしゃるところで、復活!帰ってきた潜在保育士たちということなんです。
潜在保育士の皆さん、国がアンケート調査を行って、どうして保育所で働かないんですかって聞いてみたら、こんな回答が。
その理由1位が、条件に合う求人がない。
先ほどいろいろお金のことだとか、長く働かないといけないとか、先ほどご紹介いたしましたが、ならば、条件に合う求人にしようということで、東京・多摩市の保育所、取り組んでる所があって、0歳から5歳まで48人の子どもたちを受け入れている園長の田中さん。
田中さんもやはり、保育士不足、働き手、非常に不足してて困っていたんですね。
潜在保育士を見てみたんです。
すると、皆さん、気付いたんですが、子育て中の方々がずいぶんいるなと。
その人たちって、よく考えてみれば、自分の子どもの面倒、子どもたちのことを見たいって思いがあります。
で、となると、長時間働くのが難しくなる。
だったら、短い時間でいいよと。
少しでも短くして6時間勤務でOKということで、求人募集かけてみたら、この中から私、だったら働けますということで、来た人たちがいたんです。
子育て中のお母さんたちが多かった。
この人たち、どういうふうに働いてもらってるのかっていうと、こうです。
朝から夜までフルタイムで働く人のほかに、私は子ども、小学生なので、子どもが帰ってくるまで朝だったらOK。
私、子ども、塾通い。
夫も帰りが遅いので、夜だったらOK。
私は保育所に子どもを預けてるので日中OK。
でもこんなことがあります。
あー、突然、私の子どもがちょっと熱出しちゃったみたいなんで、ちょっと帰ります。
でも大丈夫。
ちょっとだったら延ばせます。
ちょっとだったら早く来られます。
これでカバーすることができて、柔軟にシフトをうまく運用していくことができるようになったんですね。
これ、さらに短時間の勤務の方が、朝、働きたいということになると、フルタイムの方は少し遅れてくることができるようになる。
すると、朝早くから夜遅くまで働くというんじゃなくて、もうしっかり時間を守って働けるようになったんだそうです。
これ、さらなる効果もあって、先ほどお話にありました、保育所、かなり経験なども必要になる場所です。
お母さんたちって、実は30、40代の潜在保育士さんだった人たち。
経験が10年ぐらいあるんですね。
ベテランといえる人たちで、動きがスムーズ。
さらに、朝、お母さんたち、迎え入れたときに、大変朝忙しいですけれども、お母さんたちともうまく話せる、同じ年代として。
自分の子育ての経験も生かしながら、子どもたちに対しても、うまく取れるようになった。
ずいぶんとコミュニケーション取れるようになって、それを見た若手も刺激を受けて、この保育所全体の質を、戻ってきてもらうことで高めることができると、田中さんはおっしゃっているんです。
今ですね、働いている人たち、半分以上が潜在保育士だった人たち。
やっぱり田中さん、こうおっしゃるんですね。
いろんな労働のシフトなどを、工夫をすることで、今や、保育所、さまざま工夫していかなきゃいけないと感じますということなんです。
いやいや、これは理想だと思うんですけど、じゃあ、なぜほかの多くのところで、大体考えれば分かることですよね。
それだけ潜在保育士の方がいるんですから、なぜこれをもっともっと取り入れて、広がっていかないんですか?
親の立場で考えると、うちの子どもたちも保育所を利用していたんですが、朝ね、例えば子どもの体調とか、昨日の、きのうの様子を先生に伝えますね。
きょうの1日、子どもがどういうふうな体調の変化だったかって聞くときに、朝、お話しした先生と、夕方迎えに来たときの先生が違っていると、うまく連絡の引き継ぎがいってればいいんだけれども、そういうことができなかったりとかいうこともある。
やっぱり長時間、一日のリズムの中で子どもがどういうバイオリズムで、どういうことをしながら楽しく過ごしてたっていうのをちゃんと通しで、流れで見ていくっていう必要もあるんですね。
昔は、時間が短かったから、それで成り立ってたけれども、結局働くお父さん、お母さんの時間が、迎えに来るまでの時間が長くなると、そうするとその分志がもとどおりで、歯を食いしばって頑張ってるのは、保育士さんってことですよね。
ものすごい、つらい声、やっぱり本当に多くて、結局お給料上げてほしいんです。
ボーナスなし、昇給なしってひどすぎる。
それから、夫婦2人で保育士というご家族も、ご夫婦もいらっしゃいました。
夫婦で保育士です。
2人とも40代で、正規の職員と臨時保育士ですが、手取りは2人とも20万未満です。
保育士確保はまず賃金見直しからです。
保育士です。
賃金が低すぎる。
潜在保育士を発掘する前に、現職で頑張っている保育士の待遇を、よくしてもらいたいです。
本当になんか悲鳴のような。
それはでも国に届いてないんですか、この声は?
それはもちろん分かっています。
例えば短時間正社員という方をもっと増やそうと。
ただ、やっぱりお金なんですよね。
やっぱり、どうも3000億円ぐらいは、この部分をしっかりやるためには必要なんじゃないかと。
だけどどうしても、いろいろなお金の使い方が求められてる中で、後回し後回しになってきたというのがあります。
それからもう1個は、親の働き方が、親の働き方が長くなったら、それに合わせて保育所はずっと働かなきゃ、あててなきゃいけないのかって、本当にこれがいい社会なのかどうなのかということも考えなきゃいけないと思うんです。
もっと人間らしい時間帯の働き方っていうのを、やっぱり、今度は企業のほうも考えなきゃいけない。
長くなったら長くなったで全部保育所が受け取るのかというわけにはいかないと思います。
両方やらなきゃならない。
予算ちゃんと確保して、働き方の見直しも、一方でやらなきゃいけない。
働き方の見直しと同時に、それでも長時間働く必要があるときがあるんですよ、企業によっては。
そこを今度、アフター保育所で地域の家庭でみんなで見てあげるとか、その仕組みを作らないで保育士さん、保育園だけに全部やりながら、お給料を上げてっていうだけでは解決しない問題があるだろうと思うんです。
先ほどのこの問題も、やっぱり短時間だと、パートタイマー保育士になって、お給料が安いんだと思うんですよ。
そこをどうやって安定した雇用にしていくかっていうことをしないと、広がっていかないと思います。
特に今、保育所を急に作っているんで、株式会社に任せている点で、かなり危険なことが起こっていて、一般的に社会福祉法人が運営すれば、人件費率、7、8割かけてやるのに、株式会社だと4割、5割という低い人件費で、抑えていこうとする。
そういった問題もあるので、きちんと行政がそこをチェックしないといけないと。
危険な問題というのは、どういうことですか?
人件費を不当に安くして、働かせるだけ働かせて、若いうちで回転してもらえば、人件費は安くて済む、そういうふうに考えて保育所を運営してる企業もあるということですね。
現実として。
全体ではないですけれども、そういう所も一部にある。
ということです。
ただ今、民間の2年以内の18%なんです。
これは、公立の10%と比べても非常に高いので、大問題だと思います。
やっぱり保育の現場と、介護の現場、両方なぞらえて見てる方、多くて、保育士でも介護士でも、給料が安いのはやりたくてやってるんでしょうという見方があるせいな気がします。
気持ちが切れたら辞めていくのは当たり前だと思います、という声。
それから保育士と介護士は、公務員にするべきだという声。
保育士だけでなく、介護士も看護師も、準備金とかじゃなくて、根本的な待遇を改善しないと、現場に戻らないし、戻れないという声が来ていますね。
やっぱり保育士の仕事もそうですけれども、人を育てるとか、人に関わる、ケアするっていうね。
人をみとるとか。
とても専門的な知識がいる、非常に重要な仕事を、これまで長い間、やっぱり社会が軽視しすぎてきたんだと思うんです。
だからもうちょっとここは、特に子どもたちに関わるところですから、やっぱり国の未来に投資するという感覚、そういう気持ちで、やっぱり人を育てる、学校の先生も私、そうだと思うんですけど、そういう人たちを大事にする社会、政治、そういうものが必要だと思います。
でも藤野さんも、それをずっとNHKに入って以来言い続けていて。
言い続けてます。
でも、なかなかそうならないじゃありませんか。
どうしたら変わるんですかね。
今、お話を聞いてたら、変えなくちゃいけないことがいっぱいありますよね。
賃金のことから、親の考え方から、国の取り組みから、いろんなことがすべてうまくいかないと、この問題って解決できないから、余計根深いし、保育士さんは、本当に子どもたちが好きでって、すごい清い夢を持ったのに、それを…ところで摘まれてしまうっていう。
その気持ちにただ乗りしてるわけですよね。
それはひどいですよね。
だから専門性をまず理解していただいて、いかにこの処遇が悪いかっていうのを皆さんに理解していただいて、しかもこれを放置すると、日本社会全体の問題になってしまうんだということを共有して、そこに予算なり資源なりを集中的に入れましょうということを、皆さん思ってくれないと、後回しにされちゃって…するってことですね。
それを考えるチャンスが、保育士不足なんです。
この問題をシグナルなんだということですね。
予算もそういうと補正予算をつけましょうというんです。
違います。
人の手当は恒久財源をきちっとつけてもらわないとだめだってことですね。
今、現実として、この保育所、預けた先が不安で不安でって、ぎりぎりの体制だったらいくら優秀でも質が低下していくので、そこで心配で辞めていくっていう母親が特に多くなっていて、本当に一億総活躍とは逆のような現象が起こってるってことです。
確かにそうですよね。
声高に総活躍って言われても、それだけ潜在保育士の方がいて、でも立ち行かない現状があってっていうのは、活躍できてないってことですもんね。
もう一ついいですか。
今のお話で、例えば働く女性の数が減ると、実はさっきの年金の話にまた戻るんですけれども、これもまた年金が減るようになってます。
そうなんですか。
働く人の数と、子どもの数に連動して、年金額が決まるようになってますので、女性以外に今みたいに辞める、子どもたちが心配、みんなそうですよ、辞めてしまえば、今度は全世代の年金とか社会保障給付を切り下げるようになってますので、これ皆さん、自分の問題なんだと。
分かってもらわないと困るんですね。
そうですね。
だからあれですね、お嫁さんに、あなた、もう3歳までは家で見なさいみたいなことをおっしゃると、そのお母さんの年金に跳ね返ってくるってことですね。
その人個人じゃないですか。
実際問題、保育所は入れなくて、でも働かなきゃってとき、祖父母が駆り出されるわけで、子どもが熱を出したなんだと。
実際に動いて、孫の面倒見なきゃいけないって、現実問題もあるので、現在も未来も、すごく問題が通じてると思います。
現場の保育士さんから、こんな声がきました。
やっと現場の声を社会に取り上げていただきありがとうという声ですね。
けがやアレルギー対応、子どもの成長、発達の援助や介助、親との連絡、事務処理の多さ、大変です。
それから本当に今、辞めようかどうしようかっていう方が結構いらっしゃる。
お金をかけて短大に入り、資格を取りましたが、賃金が安く、進路を考えればよかったと後悔しています。
つらいな、そういう声聞くと。
そして、もう来年は辞めようと思っていますという方。
保育士です、現場は非常に厳しい。
過酷です。
私も今、来年度続けるべきか、葛藤しています。
人手不足になってきますから、ほかの仕事の賃金、上がりますからね。
魅力が相対的に下がっちゃうわけですから、それに負けないぐらい充実していかないといけないわけですね。
笑顔が輝くために、社会全体で本気で立ち上がるときが今です。
子どもにとっても、身近な大人が保育士じゃないですか。
その人がきらきら輝いてないといけないですね。
今もう、ツイッター、2000件を超えました。
皆さん、たくさんの声をありがとうございます。
子どもたちの笑顔に励まされて頑張れるし、保護者の方の感謝の気持ちに救われることも多々ありますという保育士さん。
保育士が楽しくなければ、子どもたちも楽しくないですよね。
そして40代。
子どもたちは毎日成長しています。
きのうできなかったことでも、きょうできるようになったり、そんな子どもたちの思いもくみとって、保育士が心の余裕を持てるような保育ができるといいと思っています。
2015/12/19(土) 08:15〜09:30
NHK総合1・神戸
週刊 ニュース深読み「どうする?保育士不足 働く親を支えられるか」[字]

保育士の不足が深刻である。2017年には7万人が不足するとされ、待機児童解消のため保育サービスの拡充が待たれる。保育士不足はなぜ起きるのか。どんな対策が必要か。

詳細情報
番組内容
働く女性が増えるなかで、保育士の不足が深刻化している。2017年には7万人が不足するとして、厚生労働省は今月、小学校や幼稚園の教諭なども保育士の代わりに働けるようにする緊急の対策を打ち出した。「一億総活躍国民会議」でも、待機児童解消のため保育サービスの拡充を緊急に対応すべき施策としている。保育士不足はなぜ起きているのか。どのような対策が必要か、専門家と共に深読みする。
出演者
【ゲスト】林家正蔵,小椋久美子,【解説】恵泉女学園大学教授…大日向雅美,慶應義塾大学教授…駒村康平,労働ジャーナリスト…小林美希,NHK解説委員…藤野優子,【キャスター】小野文惠,高井正智ほか

ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
スポーツ – スポーツニュース

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