エジプトがテロ否定 中間報告書発表
【カイロ秋山信一】エジプトのシナイ半島で今年10月に起きたロシア民間航空機墜落に関連し、エジプト民間航空省は14日、航空事故調査委員会が中間報告をまとめたと発表した。報告書は「これまでに非合法的な妨害行為があったと示唆する情報はない」と言及。テロとの見方が広がっていることに対して慎重な姿勢を見せた。
報告書によると、調査委は、飛行記録の分析や犠牲者の遺体の鑑定などを終えた。コンピューターなど搭載機器も回収し、分析を進めている。
ロシア政府は先月、残骸の分析結果などから「手製爆弾によるテロ」と断定。米英も、爆弾テロの可能性が高いとの見方を示している。過激派組織「イスラム国」(IS)の分派は犯行への関与を主張する声明を出し、使用したとする簡易爆弾の画像も公開した。
墜落機はシナイ半島南端のリゾート地シャルムエルシェイクからロシアに向かう途中に半島中部で墜落し、乗員乗客224人が全員死亡した。大半はロシア人だった。