記事詳細
【本紙前ソウル支局長無罪】
「公平な判決で良かった」「日韓関係に配慮」 欧州、アジアでも反響
韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領への名誉毀損(きそん)に問われた産経新聞の加藤達也前ソウル支局長に対する無罪判決をめぐり、欧州やアジアなどの各国でも反響が相次いだ。
英BBC放送は18日、「ソウル中央地裁は民主社会で加藤支局長(当時)の言論の自由は守られるべきだとの判断を示した」と伝えたうえで、「(ソウルでは)産経新聞が愛国主義的な編集方針の報道でしばしば韓国を批判しているため、加藤支局長が標的にされたと論議されている」と論評。「裁判は日韓の外交関係に緊張を与えてきた。歴史的に韓国と中国では日本の指導者が大戦中の日本の攻撃性に自責の念がないと感じる人がいるからだ」とも指摘し、日韓の歴史認識の違いが裁判の背景にあると報じた。
また国営ロシア通信は判決内容に、「韓国外務省は司法機関に対し、日韓関係に改善の兆しがあることを考慮すべきだと伝えていた」といった説明を加えて報じ、判決の背景に日韓間の外交的配慮があったとされる見方に関心を寄せた。
ドイツのDPA通信は「加藤氏は報道の自由と表現の自由に対する権利に守られている」とした上で、裁判については、国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」が記事には公的利益があると韓国当局を批判していたことも紹介した。
関連ニュース
- 【本紙前ソウル支局長無罪】韓国大統領府も判決尊重の立場 「検察控訴せず」見方広がる
- 【本紙前ソウル支局長無罪】「判決は承知」米国務省報道官、論評控える 米メディアは朴政権への批判紹介
- 【本紙前ソウル支局長判決】「言論後進国の汚名招いた」「顔色うかがい起訴に鉄槌」韓国紙、検察を批判 大統領責任論も
- 【本紙前ソウル支局長判決】韓国主要紙、無罪判決を一斉に報道 「“(朴)大統領の顔色うかがい”による無理な起訴に鉄槌」と検察批判も
- 【本紙前ソウル支局長無罪】異様な裁判を象徴…“被害者”朴大統領の声は封印、朝鮮日報記者は不問
- 【本紙前ソウル支局長無罪】「当然の判決」「検察は控訴せず本件終結を」 前支局長が会見