畑中謙一郎
2015年12月19日05時10分
国内の女子ゴルフツアーが好景気に沸いている。来季の試合数はバブル期に匹敵する「38」で、賞金総額は35億2千万円と4年連続で史上最高を更新。大会主催を希望するスポンサーは「順番待ち」の状態だ。女子プロ人気の背景には何があるのか。
17日に発表された来季のツアー日程は、試合が行われないのは7月の第1週のみという過密スケジュールになった。日本女子プロゴルフ協会(LPGA)の幹部は「完全に休みの週を設けなければ、選手の体力と気力がもたない」と、うれしい悲鳴を上げる。
今季は「イボマー」と呼ばれる熱烈なファンを持つイ・ボミ(韓)が、男女通じて史上最高額となる約2億3千万円の賞金を獲得し、初の賞金女王に輝いた。イをはじめとする華のある選手の人気も手伝って、各大会の平均入場者数は約1万5千人で前年比で約6%増えた。
女子ツアーにはスポンサーを引きつけるもう一つの武器がある。各大会の開幕前に行われる「プロアマ戦」と呼ばれるイベントだ。冠企業が取引先などを招待し、プロと一緒にゲーム形式でプレーする。これが接待の場として活用されている。
「私は営業係」と自認するのはLPGAの小林浩美会長だ。今季の37試合中、35試合のプロアマに出場。自らクラブを握り、陣頭指揮を執る。プロアマは国内男子、米男女両ツアーでも行われているが、組織を挙げて営業努力をしているツアーは珍しい。
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