蹴球探訪
手倉森監督 リオへの道はベンゲル流
来年1月五輪アジア最終予選
(10月7日)
トップ > 中日スポーツ > サッカー > 紙面から一覧 > 記事
【サッカー】スアレス、大会史上初ハット メッシ、ネイマール不在もバルサ決勝2015年12月18日 紙面から ◇クラブW杯<準決勝> バルセロナ3−0広州恒大
メッシが、ネイマールがいなくても、スアレスがいた−。サッカーのクラブ世界一を争うクラブワールドカップ(W杯)第4日は17日、横浜市の日産スタジアムで準決勝が行われ、4年ぶり3度目の優勝を狙う欧州代表のバルセロナ(スペイン)がアジア代表の広州恒大(中国)に3−0で快勝して2006、09、11年に続く4度目の決勝進出を果たした。20日の決勝で、南米代表のリバープレート(アルゼンチン)と戦う。バルセロナは注目のアルゼンチン代表メッシが体調不良、ブラジル代表ネイマールはけがのため先発を外れるなか、ウルグアイ代表FWルイス・スアレス(28)が大会史上初のハットトリックを達成した。 広州恒大は同日の3位決定戦で開催国代表の広島と対戦する。 看板FWトリオ「MSN」のメッシとネイマールを欠く緊急事態に、「S」のスアレスが1人で3人分のゴールを生み出した。大会初のハットトリックで主役の座を独り占めし、「ボールをバルセロナの博物館に入れたい」と、ご機嫌だった。 まずは前半39分、ペナルティーエリア手前からラキティッチがミドルシュートを放った瞬間、ゴールの臭いを嗅ぎ取った背番号「9」は相手GKの眼前に猛然とダッシュ。その直後、GKの弾き損ねたこぼれ球が引き寄せられるように足元へと転がり、先制点が生まれた。後半5分には、世界最高峰の技術を披露した。ペナルティーエリア内左に走り込みながらイニエスタの浮き球パスを胸でコントロールすると、目の前にいるGKが倒れるのを見てインパクトのタイミングを少しだけ遅らせ、シュートコースを確保した上で倒れ込みながら、ゴール右上隅を正確に捉えた。 人種差別発言や3度のかみつき事件など、バルセロナとの契約当初は「悪童」のイメージが先行した。ふたを開けたら問題行動を控えるだけでなく、プレー面でもメッシとネイマールの良さを引き出すプレーに努める姿勢が目についたが、2人がそろって不在だったこの日は、存分にゴールへの野心を解放。後半22分、PKをきっちり決めて3点目を挙げた。 2点目の直後にはベンチ前のネイマールと抱擁を交わし、「メッシにはできる限り早く回復し、決勝に出場してほしい。この勝利は彼の、そしてネイマールやドグラスのものでもある」と大人な発言に終始したが、必要とあればいつでも牙をむき出す準備はできている。そんな頼もしい「元悪童」に対し、ルイスエンリケ監督も「スアレスはエリア内の殺し屋。エリア内で生じるあらゆるチャンスをゴールに変える術を持つ。しかも、全力でプレスに走って仲間を活気づけてくれる。不可欠な選手だよ」と称賛の言葉を惜しまなかった。 (工藤拓) PR情報
|
|