通信量少ない人月5000円以下プラン計画
ソフトバンクは18日、通信量が少ない利用者向けに、月額5000円以下のスマートフォン向けプランを始める方針を固めた。総務省による低価格プラン導入の要請を受け入れる。NTTドコモ、KDDIも同様のプラン導入を検討する。
高市早苗総務相が同日、3社の社長を呼び、通信量が少ない利用者の料金引き下げなどを要請した。面談後、ソフトバンクの宮内謙社長は報道陣に対し「いろいろとやっていきたい」と述べ、具体策を検討する考えを明らかにした。
大手3社の料金は、データ通信の上限を毎月2ギガバイトに設定しているプランが一番安い。通話のかけ放題と組み合わせると、3社とも6000円を超える。2ギガバイト未満しか使わない利用者は割高な料金を支払っていることになるため、不満が高まっていた。ソフトバンクは、通信量の上限を引き下げるなどして料金総額を5000円以下に抑える方針だ。
高市氏と面談後、KDDIの田中孝司社長は「いろいろなことを検討していく」、NTTドコモの加藤薫社長は「具体策の検討を始めたい」と述べた。
また高市氏は、スマホ端末の過剰な割引をやめるよう要請した。現在は新規顧客を獲得するため、携帯会社を乗り換える利用者の端末代金を優遇している。通信料金を割り引く形で補助し、端末が「実質0円」になるケースが多い。割引の原資は端末を買わない人が支払う料金のため、批判が出ていた。
高市氏は「実質0円」を改めるよう要請。「過剰な補助金は健全な市場競争ではないと思う」と強調した。3社に対し、来年1月末までに改善状況を報告するよう求める。
要請を受け、ドコモの加藤氏は「不健全な返金(などの割引)をやめたいとずっと言ってきた」と話した。KDDIの田中氏は「何かしらの対策はとる」、ソフトバンクの宮内氏も「(割引の)行き過ぎは是正したい」と話した。【山口知】