2015-12-19

女だけど家事をやりたくない

家事が嫌いだ。

掃除洗濯整理整頓は人並みにできるが、嫌いだ。

料理は下手だし嫌いだ。

それでもいい年になって当時つきあってた男性からプロポーズめいた話をされた。

 

結果としては振られた。以下、若干のフェイクが入るがその経緯である

 

振られるまでは紆余曲折あったが、元の元を辿って行くと私の家事嫌いが原因だった気がする。

とにかく家事をしたくなかった。

結婚したら365日したくない家事をやって、感謝されればまだいいがダメだしされた日なんざ凹むどころじゃない。

から主婦にはなりたくなかった。彼氏は「専業主婦っていいよな〜」と言っていた時期があったが、私はまっぴらごめんだった。

そこで今の仕事を続けることを絶対条件にした。しかし、そこで難色を示された。

 

私は仕事帰宅が遅くなることが割と多い。家のことが出来るのかと言われた。

その時点で「は?」と思ったが、そこは抑えて早く帰れる方がやればいいんじゃないかと提案した。

彼氏は定時上がりが多かったから、彼の家事負担割合は増えるだろうけど、休みの日に協力してできることだってある。

 

そしたら「俺、わかんないよ」と言われた。

 

再び「は?」である

彼氏一人暮らし経験があるからまったく何にも知らない訳じゃないしできない訳でもない。

何がわからないというのか。第一料理は私よりレパートリーがあるではないか。

それに私は世間一般でいう主婦レベル家事をいきなり習得しろとは言ってるわけではない(そんなん私もできないし)

彼氏は「そうだけどさ〜」と言いながら「でも〜」「だけど〜」と言い訳を始める。

 

私は「共働きなのに自分だけ家事負担が増えるのが嫌なのだろうか」とも考えた。

そこでふと思いつき、彼氏に「主夫になるのはどうか」と提案した。

いっそ家事に専念できれば不平等感が薄れるのではないかと思ったからだし、提案してから結構これはいい案ではないかとも思った。

 

当時、彼氏非正規で私の方が収入が多かったし、とりあえず夫婦二人ならやっていける位の手取り貯金はあった。

子供ができたらちょっと大変かなとは思ったけど、数年勤めている会社の居心地は悪くないし女性出世前例があった。

いざとなればパートくらいはしてもらうかもしれないが、実現においてそれほど無理な要素は感じられなかった。

(私の実家に婿入り同居という最終手段も可能であった)

 

そこで私はああ、これは自分にあっているかもしれないと思った。

今までずっと結婚不安を抱いていたが、自分大黒柱になると思ったら途端に結婚生活ビジョンが見えてきた。

こういう生き方もあるのかと目の前が拓けた気分だった。

 

しかし、彼氏の答えはノーだった。

彼は私に養われることを不安がった。とにかく収入について様々な可能性を問いただされた。

出世できるのか、会社の将来性はあるのか、勤め続けられるのか、その他ボーナスの額や退職金まで。

彼は「そんなに甘くない」と言った。確かにそうだろう。人生は何が怒るかわからないのだから

でもそれは、私が女じゃなくても同じことじゃないのか。

現に職の安定に関してはその時点で私の方が優位だったはずだ。

 

そして色々な話合いの中で、彼氏は「世間体がよくない」と言った。

そこでもうこの人と人生を共にするのは無理なんじゃないかと思った。

男だから、とか女だから、とか言ったことない人だったのに、やはりそういうものから逃れるのは難しいのかと思った。

そしてなんだかんだあって最終的に「なかったことにしたい」と言われて私たち関係は終わった。

その後、彼は正社員採用されたと言って県外へ出て行った。それ以来連絡は取ってない。

 

男性が家庭に入っても全然おかしくない社会だったら結果は変わったろうか。

 

この話し合いの前後最中ネットでは「主婦は楽だ」とか「主夫になりたい」という男性意見をたくさん見た。

それなのに男性はなんでもっと主夫になる権利を主張しないのだろうか。叩かれるから?男のくせにって言われるから

でも女だって女のくせにって言われながらここまで来たんだからもっと根性見せてもいいんじゃないんだろうか。

ちょっと恨みがましくなってしまった。しかしそういう主張があったら応援したいと思う。先達の功績の上であぐらをかいている身だが。

 

あれから5年以上たった。もともと結婚願望が薄かった私はさらに縁から遠ざかり、すっかり婚期を逃してしまった。

ツイッターちょっとこの思い出話に触れる機会があり、色々吐き出したくなって初めてはてなに書いてみた。

ちょっとすっきりした。

 

余談:仮に彼氏が私と同じくらいの労働時間給料だったとしたら家事平等負担できただろうかと思うが、同僚や友達の話を聞くだにぜっっっっっっっっっっっったいに家事負担は偏るなと思い、もう私たちはこうなるしかなかったんだなという結論になった。

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