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裁判員事件、初の死刑執行 川崎の3人殺害、岩手の母娘殺人も

 2009年に川崎市でアパートの大家ら3人を刺殺し、裁判員裁判での死刑判決が確定した津田寿美年死刑囚(63)=東京拘置所=の刑が18日午前、執行された。岩城光英法相が発表した。裁判員裁判の対象となった事件での死刑執行は初めて。

 裁判員裁判の対象ではなかった岩手母娘殺害事件の若林一行死刑囚(39)=仙台拘置支所=の刑も執行された。いずれも岩城法相が命令。第2次安倍政権以降では14人となった。

 岩城法相は18日記者会見し、裁判員事件での死刑執行について「裁判官と裁判員が慎重な審理を尽くした上で死刑を言い渡したと思っている」と述べた。

 今回の執行で、刑事施設に収容されている確定死刑囚は126人となった。最高裁によると、これまでに裁判員裁判で死刑判決を受けたのは26人で、うち7人が確定している。

 津田死刑囚の確定判決によると、09年5月30日、住んでいた川崎市幸区のアパートで、大家の柴田昭仁さん=当時(73)=と弟の嘉晃さん=同(71)=夫妻の3人を包丁で刺殺した。

 殺人罪に問われ、公判では「命で償うしかない」と謝罪。弁護側は計画性がなかったと主張したが、横浜地裁は11年6月、求刑通り死刑判決を言い渡した。弁護側は東京高裁に控訴したが、同年7月に津田死刑囚が自ら取り下げ、死刑が確定した。確定から執行まで約4年半。

 若林死刑囚の確定判決によると、岩手県洋野町で06年7月、強盗と乱暴目的で会社員の女性=当時(52)=宅に侵入し、帰宅した女性と次女=同(24)=の首を絞めて相次ぎ殺害。現金約2万円などを奪い、遺体を山中に遺棄するなどした。

 強盗殺人罪などに問われ、一審盛岡地裁で求刑通り死刑判決を受けた。仙台高裁も支持し、最高裁が12年1月に上告を棄却し、確定した。確定から執行まで約4年。

 上川陽子前法相は今年6月、名古屋市で07年に起きた闇サイト殺人事件の神田司死刑囚(44)の死刑執行を命令し、執行された。第1次安倍政権では長勢甚遠元法相の命令で10人、第2次安倍政権では谷垣禎一元法相の命令で11人の死刑が執行された。

[ 2015年12月18日 09:50 ]

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