軽減税率の対象になるのは生鮮食品だけか。
加工食品も含めるのか。
長く続いた議論の結論が見えてきた。
自民党の谷垣幹事長と公明党の井上幹事長は今日午後会談し、再来年４月の消費税１０％への増税の時点から加工食品全般を対象にする方向で最終調整に入った。
これで肉や野菜などの生鮮食品に加えハムやカップ麺、菓子パンや総菜などの幅広い加工食品が消費税が１０％に増税されても８％に据え置かれることになる。
食料品以外では宅配を中心とした新聞も軽減税率の対象とする見通し。
一方、酒と外食は対象から外れる。
軽減税率の対象を加工食品にまで広げたことで問題になってくるのが税収の落ち込み。
生鮮食品だけを対象とした場合は３４００億円程度の落ち込みでこの財源の手当てはメドが立っていた。
ただ、加工食品全般まで含めると１兆円規模で税収が減ってしまう。
さらに６０００億円もの財源の手当てが必要だが、そのメドは立っていない。
また、そもそも低所得者の税負担を和らげることが目的のはずの軽減税率だが、高額な食料品も対象となるため消費の多い高所得者の方が得をするという指摘もある。
今日、安倍総理と話した経済のブレーンは…財源のメドが立たない上、低所得者対策としても有効なのか。
今後も議論が続きそう。
政府・与党が軽減税率の対象品目に加工食品も含める方向で最終調整をしています。
その対象品目を増やせば税収は減ってしまうということになります。
自民党と財務省は当初生鮮食品だけを対象とする考えを持っていましてこうなりますと３４００億円の財源が必要になるということですからつまりは３４００億円財源が減ってしまうということになります。
しかし、公明党が主張するとおり加工食品、菓子、飲み物も軽減税率の対象にしますと１兆円減ってしまうということになります。
社会保障と税の一体改革という言葉がありましたけれども、このままですと消費増税の本来の目的である社会保障の充実というのが難しくなることになります。
どうやって賄うのかということなんですけれども、政府・与党からはこんな声が聞こえているんです。
でも、これですと、消費税を上げる意味がなくなってしまうわけで本末転倒になってしまうんです。
こうした流れの中で自民党は総理官邸と公明党に押し切られた格好になってしまったわけなんですが実はまだ党内では火種がくすぶっているんです。
加工食品全般を軽減税率の対象に。
昨日の突然の決着に自民党内には不満がくすぶっている。
１カ月以上も平行線をたどった自民・公明の協議に一気にけりをつけたのは安倍総理のツルの一声だった。
これまで交渉は幹事長に一任としてきた総理がなぜ動いたのか。
ＪＮＮの取材で見えてきたのは、ある選挙への危機感。
来年１月の沖縄・宜野湾市長選挙。
菅官房長官が今の市長が進めるディズニーランド誘致の支援を約束するなど基地問題を抱える政府・自民党にとっては負けられない選挙戦で、公明党の協力が欠かせない。
しかし軽減税率の交渉難航を受けて先週末、公明党の支持母体、創価学会からこんな牽制発言が自民党側に伝えられたと言う。
来年夏の参議院選挙も控えて党内には公明党との選挙協力への危機感が一気に広がった。
おとといの党の幹部会議では交渉役の谷垣幹事長に対して公明党への配慮を求める意見が相次いだ。
いつもは静かな会議での異例の展開。
この様子は直ちに総理官邸側に伝わり急転直下の総理の指示につながったと見られている。
しかし、与党内の協議を一気に飛び越した決着劇には自民党内からこんな声も上がる。
安倍官邸一強を象徴するような今回の決着劇。
与党内の正式合意は来週にずれ込む可能性もある。
愛知県警の警察署の庁舎の中で盗聴器が見つかったことがわかりました。
警察は何者かが故意に仕掛けた疑いもあると見て調べるとともに、愛知県内すべての警察署で緊急点検を行っています。
愛知県警によると今月上旬名古屋市北区にある北警察署の近くを通りかかった民間業者から偶然、不審な電波を受信したと通報を受けた。
警察官が調べたところ、北警察署の刑事課の一室でプラグ型の電源タップの中に仕込まれた盗聴器を発見したとのこと。
この部屋は普段、一般市民が出入りすることはほとんどなく愛知県警は何者かが故意に仕掛けた疑いもあると見て盗聴器が警察署に持ち込まれた時期や経緯など調査を進めている。
また現在、愛知県内すべての警察署で盗聴器が仕掛けられていないかどうか緊急点検を行っている。
愛知県警は、捜査への影響や被害は今のところ確認されていないとコメントしている。
次は靖国神社のトイレで爆発音がした事件です。
韓国の元軍人は、逮捕直後は容疑を認めたものの、今朝から一転、否認し始めています私たちは男が育った韓国のある島を訪ねてその素顔を取材しました。
この事件は先月２３日、靖国神社の男子トイレで爆発音があり韓国籍のチョン・チャンハン容疑者が建造物侵入の疑いで逮捕されたもの。
その後の取り調べに対し、チョン容疑者が爆発物を仕掛けようと思って日本に来た、靖国神社に行って爆発物を仕掛けたと一時、供述したが、今朝になって否認に転じたことがわかった。
現場のトイレに残されたタバコの吸い殻から採取したＤＮＡ型とチョン容疑者が宿泊したホテルの部屋から採取したＤＮＡ型が一致しているとのことで警視庁公安部は、チョン容疑者が時限式の発火装置と見られる不審物などを仕掛けたと見ている。
またチョン容疑者が不審物の部品などを日本国内で購入した形跡がないことから韓国から持ち込んだ可能性があることもわかった。
警視庁公安部によるとチョン容疑者は事件の２日前に短期滞在の資格で日本に来ていてこのときが初めての来日だったとのこと。
チョン容疑者が幼少期を過ごしたのは韓国南西部の沖合５０ｋｍにあるオチョン島だった。
チョン容疑者の母親は島で食堂を営んでいますけれども、今日は休業中となっていまして、ひっそりと静まり返っています。
今も島に住む母親は地元紙の取材に対し息子が自ら日本に戻って捕まったことは理解できない、誰かに行かされたのだろうなどと答えている。
電気技師の資格を持ち今年春に除隊した韓国空軍では電気配線関連の仕事をしていたというチョン容疑者。
捜査対象になっていることを知りながらこの通話の翌日、なぜ再び日本に向かったのだろうか。
韓国のメディアは身の潔白を主張するため、外交的な影響を考慮して韓国政府が出国を勧めたなどの推測を伝えている。
韓国の外交筋は、自ら出国した経緯はわからないとする一方、身柄の引き渡しなどの外交問題に発展する事態は避けられたと安堵の色もにじませた。
ノーベル賞の授賞式まであと６時間あまりとなりました。
晴れ舞台に臨むお二人を加藤シルビアキャスターが取材しています。
その授賞式の会場となっているコンサートホール前です。
夕方の式典を前に、ご覧ください、銅像の入念な清掃作業が行われています。
そして昨日まではいなかった警察官の姿もあちらこちらに確認できるんです。
いつもはこの前の広場は市場になっているんですが、今日は授賞式のため、開催されていません。
そして、こちらをご覧ください、今朝の新聞なんですが一面のこの写真は晩さん会の料理を手がけるメインシェフ、そして見出しは準備万端整っているというものです。
中を見てみましても、それぞれの受賞者の研究内容や、それを称える記事が載っています。
大村さんや梶田さんの写真も載っています。
いよいよ授賞式に臨むお二人ですが、昨日の様子をご覧ください。
日本時間明日未明に行われる授賞式。
ノーベルウィークはクライマックスを迎える。
晩さん会が行われるのは、ストックホルム市の市庁舎。
かなり大きくて由緒正しい歴史のある建物という感じがするんですが、中庭からは湖を望むことができます。
日が出ていると水面に反射した光がとっても幻想的です。
ノーベルウィークとあっては、中は観光客であふれかえっている。
さらに奥に進むと…開けたホールに出てきました。
思った以上に大きい。
ここが晩さん会が開かれるブルーホール。
広さおよそ１５００平方メートル、出席する１３００人以上のためにテーブルとイスが並べられる。
伝統と重みが感じられるレンガ造りの建物。
この荘厳な市庁舎が明日、受賞者たちを迎え入れる。
一方こちらは同じストックホルム市内にあるノーベル博物館。
既に大村さん、梶田さんが寄贈した研究に関する装置などが並んでいる。
さらに、こちらではノーベル賞にちなんだこんな体験もできる。
併設されたカフェで１９９８年の晩さん会で出されたデザートを味わうことができる。
また売店では、ノーベル賞に関連する商品が多く売られている。
中でも人気は、このメダルチョコ。
昨日訪れた大村さんもこのチョコを爆買いすると言う。
最高潮を迎えるストックホルム。
授賞式は６時間半後にいよいよ始まる。
お二人の今朝のご様子ですが、大村さんはよく眠れましたかとの質問に穏やかな表情でうなずいていらっしゃいました。
記念講演では緊張されていた大村さんですが、それ以降はリラックスされているということです。
そして梶田さんはこちら７日目ですが、朝６時に起きてしまう、まだ時差ぼけが抜けないと話していました。
お気持ちはと尋ねると、普通ですと答えていらっしゃったんです。
再び今日の朝刊ですけれども、注目されているのは、今夜の晩さん会の席です。
席次表がこちらに載っていますが、梶田さんはシルビア王妃の隣です。
それについて伺っても緊張されたご様子はなかったんですが奥様がグスタフ国王の隣ということでねそれを伺うと、珍しくそれを聞くと緊張しますねとおっしゃっていたんです。
その梶田さんなんですが、つい数分ほど前にホテルを出発しまして、リハーサルのために相次ぐ暴言に入国禁止を求める動きが強まっています。
８日こう発言したアメリカ大統領選の共和党候補、トランプ氏に対しイギリスでは入国禁止を求める請願活動への署名が急増し、およそ３９万人分が集まっている。
トランプ氏がイスラム教徒の入国禁止を呼びかけたことで始まった請願活動だがイギリス政府は、請願書が１０万人分を超えた場合は議会で議論の対象になるとしている。
三重県のウィッツ青山学園高校による就学支援金の不正受給事件で東京地検特捜部は新たにこの学校の通信制サポート校の理事長の自宅や支援金の支出対象となった通信制の生徒３人の関係先などを一斉に家宅捜索した。
生徒３人は２０代から４０代の会社役員で、支援金を受けるための名義貸しだった疑いがあり特捜部は不正受給の実態解明を進めている。
国家公務員に冬のボーナスが支給された。
管理職を除く一般行政職の平均支給額はおよそ６５万８６００円。
特別職では安倍総理におよそ３８８万円、閣僚におよそ３２４万円が支給された。
最も高い額が支給されたのは最高裁判所の寺田長官でおよそ５５５万円、こちらは小型無人機のドローンです。
これがテロに使われるおそれがあるということで、今日から飛行規制が始まりました。
不審なドローンを上空で捕獲する専門の部隊が警視庁に編成されます。
ドローンを捕獲するのは、ほかでもないドローンです。
大きな黒いネットをつり下げ飛び立つドローン。
警視庁が公開した映像で、新たに配備されたドローンを捕獲する専門部隊の訓練の様子。
ドローンは不審な小型のドローンに接近。
捕獲に成功する。
機動隊から選抜した数十人で構成される予定のドローン捕獲部隊。
来年５月に開催される伊勢志摩サミットを前に、上空からドローンを使ったテロに備えて配備された。
不審なドローンを飛行禁止区域で発見した場合、周囲にスピーカーなどで警告しても飛行を中止しない場合、実際に大型ドローンを飛ばして捕獲するとのこと。
ドローンをめぐっては今年に入って問題が多発。
４月には総理官邸の屋上にドローンが墜落した。
当時の警備の弱点を突いた犯行は、ドローン規制の必要性について議論を投げかけた。
５月には長野県の善光寺で御開帳の行事の最中に、１０代の少年が操縦していたドローンが墜落。
こうしたことを受けてドローンの飛行を制限するために今日から、改正航空法が施行された新たな法律では、東京２３区などの人や住宅が密集する地域や高さ１５０ｍ以上での飛行、空港周辺での飛行は国の許可がない限り禁止され、原則、夜間の飛行も認められなくなる。
規制は広がっているが、ドローンの技術は様々な分野で期待されている。
こちらは大手メーカーが開発した業務用の農薬を散布するドローン。
まだ日本では未発売だが、最大で１０ｋｇの農薬を搭載し人間の４０倍以上の効率アップが期待できると言う。
そしてこちらは、ベルギーの会社が開発しているプロペラが見えないドローン。
プロペラ内蔵型で、万が一墜落したときでもプロペラに当たってケガをするリスクが減ると言う。
まさに日進月歩のドローン技術。
2015/12/10(木) 17:50〜18:15
ＭＢＳ毎日放送
Ｎスタ ニューズアイ[字]
取材経験豊富な竹内明を中心に、佐古忠彦も新加入。ＴＢＳアナウンサー・加藤シルビアらがお届けする大型報道番組。ニュースを速く、深く伝えます。
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番組内容
きょうのニュースを速く深くわかりやすく。徹底取材したＶＴＲに加え、今さら人に聞けないニュースのポイントもわかりやすく解説。政治・経済・事件はもちろん、身近なニュースや生活情報もお伝えします。「Ｎトク」では全国各地で起きているホットな出来事を徹底的に掘り下げます。
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