なってしまうのでその辺りも見ながら今後の再建をどうするのかを考えていくわけですね。
≫過失というか「グッディ!」でも
(アナウンス)「財前教授の総回診です」
(柳原)カルテの改ざんなどしていません!
(よし江)主人に悪かったって謝ってほしい。
(佃)出血し始めました。
(竹内)まずいですねこれ。
財前先生を呼ぶんですか?
(財前)僕が大学を辞めることになったらオペによって助かる患者が確実に減るんだよ。
それでも君は証言台に立つつもりか?
(三知代)あなたが行くんだったらわたしも出て行きます。
(ざわめき)
(よし江)里見先生。
(里見)わたしは真実を述べたいと思います。
(関口)では里見先生にお尋ねします。
(関口)乙5号証の2を示します。
この亡くなられた佐々木庸平さんの術前の胸部CT写真には影がありますか?はい。
スライスの16です。
(関口)それはガンの転移を疑えるものでしょうか?
(里見)一般的には炎症性変化ととらえられますがガン転移の可能性を完全に否定することはできません。
否定することができないとき医師としてはどうするべきなんでしょう?転移があるかないかでその後の治療方法は大きく変わります。
疑わしい点があればより精密な検査をするべきだったとわたしは考えます。
里見先生はそのことを財前さんにお伝えしたんでしょうか?はい。
《佐々木庸平の肺に転移の可能性があるんじゃないか?》《そいつは転移ではなく炎症性変化だ。
問題ない》《胸腔鏡検査だけはやっておいたほうが…》《やればオペを延期しなければならなくなる》つまり財前さんはあなたが肺への転移の可能性を指摘したにもかかわらず検査を勧めたにもかかわらず強引に手術をしたというわけですね?
(国平)異議あり。
今のは悪質な誘導尋問です。
(関口)以上です。
勇気ある証言ありがとうございました。
(裁判長)被告代理人のほうから尋問はありますか?
(国平)はい。
里見先生あなたは財前教授と同期でしたね?はい。
(国平)同じ浪速大医学部の学生として20余年共にガン患者の治療に取り組み切磋琢磨してこられた。
どうして里見先生は同期で共に歩んできたはずの財前教授に不利になるようなことをされたんでしょうか?「不利に」?
(里見)《柳原君。
今すぐHRCTを撮りなさい》
(佃)《里見先生。
いいかげんにしてください》
(国平)あなたはふだんから頻繁に第一外科に顔を出し佐々木庸平さんの診療に首を突っ込んだうえあげくの果てには反対する遺族に対して解剖を勧めたそうではないですか。
内科医として必要と思えば診療に口を挟む場合もあります。
佐々木さんの場合も明らかに治療方法に疑問を感じたので検討し直すように忠告しました。
それに解剖を勧めたのはなぜ亡くなられたのかを明確にすることで遺族の方々が納得できると思ったからです。
なるほど。
しかし大学内にはこんな声もあるんですが。
すなわち財前先生は教授に昇進された。
同期の里見助教授はそれが面白くなくて財前教授を陥れようとした。
(関口)異議あり!ただいまの発言は証人を侮辱するものです。
実のところ里見先生ご自身が財前教授と争いたいんじゃないですか?裁判長!
(裁判長)被告代理人は質問を変えてください。
かまいません。
お答えします。
(里見)確かに医師には技術や知識を競い合うとこがあります。
しかしそれはあくまで患者のためであり医学の進歩のためであって教授という地位や個人的な名誉のためであってはなりません。
わたしが財前教授と争いたいとしたらそれは永遠に治療の現場でありたいと思います。
(国平)質問を終わります。
(裁判長)本問題は医学的に非常に難しい問題で本日の財前里見両人の証言も対立していることから裁判所としては鑑定人からの鑑定報告を得たうえで結審の予定です。
本日はこれで閉廷します。
(呼び出し音)
(財前)もしもし。
(ケイ子)五郎ちゃん。
(財前)判決が出るまで電話しないつもりだったんだが。
(ケイ子)大丈夫?
(財前)ああ。
俺は負けないよ。
(ケイ子)里見先生来たわね。
(財前)バカなヤツだ。
これであいつは間違いなく飛ばされる。
(ケイ子)わたし今日初めて分かった。
わたしが医大を辞めたのは醜い権力の世界が嫌になったんじゃない。
人の命を扱うことが怖かったんだわ。
俺は負けない。
フフッ負けてもいいじゃない。
ほかの誰でもない里見先生によって負けるなら。
わたし待ってるわ。
勝っても負けても。
俺は負けない。
〜〜
(唐木)鑑定書に基づいて報告をいたします。
(唐木)現実には佐々木庸平氏は術後急速なガン性リンパ管症の進行により死に至りました。
今この段階で結果を基に逆算すれば術前左肺に見えた陰影がこのガン性リンパ管症の発端となった可能性は十分にあります。
(柳原)来週幽門側切除予定です。
(唐木)しかし術前の胸部CTの陰影は緊急性の炎症性変化と診断するのが妥当な像を示しておりまた佐々木氏が1日30本の喫煙と肺炎の既往があることをかんがみてもこの炎症性変化という診断は合理性を欠くものではないと言えます。
次に術後の治療について申し上げます。
臨床症状レントゲン所見検査所見等から肺炎を第一に疑うのは当然でありこの段階でガン性リンパ管症という本患者に起きる可能性が極めて低い事態を想定することは現実的に考え難いものであります。
しかし術後肺炎の治療として投与された抗生物質が1月8日午後4時ごろの段階で奏効しなくなったわけですからその時点で診断の見直しをしなかったという点については疑問の余地を残すところであります。
(カメラマン)行くぞ!
(裁判長)原告佐々木よし江ほか一名。
被告国財前五郎間のワ−896号損害賠償請求事件について判決を言い渡します。
(裁判長)主文。
一原告らの請求を棄却する。
二訴訟費用は原告らの負担とする。
(裁判長)この判決の社会的影響の大きさを考慮し理由の要旨を説明します。
(又一)あっそんなもんいらんで。
(裁判長)鑑定人唐木医師の報告によれば術前の胸部CTの左肺の陰影よりガンの転移を疑うのは困難で財前被告が炎症性変化と診断し手術を行ったことは間違いとは言えない。
さらに付け加えるならば死因のガン性リンパ管症は本件の場合あくまで死後解剖を行い初めて診断が可能なことでありその結果論で医師の責任を問うのは医師に対しあまりに過酷な要求と言える。
そのような要求は医療の萎縮を招き結局国民の健康を脅かすことにもなりかねない。
(財前)そうだ。
悪いがたばこを買ってきてくれないか。
(運転手)かしこまりました。
(裁判長)以上裁判所としては原告の立場に極めて同情すべき点が多々あることは認めるが財前被告に法律上の責任を問うことはできない。
(財前のため息)
(テーマソング)〜
(又一)「財前教授に過失なし遺族の請求棄却」棄却や。
(岩田)いやあよかったよかった。
(又一)もうほんま。
ほんまありがとうございます。
もう先生方のおかげでございます。
ありがとうございます。
(財前)ありがとうございます。
(鵜飼)この度は。
(又一)国平先生ヘヘヘ。
先生ヘヘヘ。
まあさあ一献いきましょ。
あっそや。
先生下戸でしたな。
いえいただきます。
ああいややあやあやあやあ。
何や何やいけるクチやん。
かわいい顔してこら。
かわいい顔してこらんんん。
向こうの弁護士のあの汚い顔に比べたらもうあんたな…。
いやあ後はまあ控訴されんことをねまあ祈るだけですわ。
ええええ。
控訴はないでしょう。
ああああそうでっか。
(岩田)けど向こうは恨み骨髄でっしゃろ。
今回の鑑定報告を覆す新証拠でも上がらないかぎり財前先生は責任を問われることはありません。
よほどの身の程知らずでもないかぎり勝てる見込みがないのに控訴をすることはありえません。
おうホホホ。
(仲居)お連れさんお着きになりました。
(一同の歓迎の声)
(鵜飼)わざわざお越しいただいて。
財前君ごあいさつを。
鑑定報告をしてくれた唐木教授だ。
唐木先生。
この度は命拾いをさせていただきました。
礼を言われては困りますよ。
(又一)えっ?
(鵜飼)まあどうぞどうぞ。
(又一)えっ?えっ?
(岩田)さっ。
(鵜飼)さあさあさあさあここへ。
(又一)しかし唐木先生。
まあ先生のあのご寛大なまあ鑑定報告がなかったら今度の裁判どないなことになっとったか分かりまへん。
わたしは鑑定に手心など加えておりません。
いやあ。
そりゃそうです。
そうです。
(唐木)財前先生の処置が外科医として間違っていなかった。
それを世の中に訴えるために鑑定をお引き受けしたのです。
(又一)ああいやいや。
ありがとうございます。
(唐木)今の患者は病院を目の敵にしすぎているんです。
全力で治療にあたっても患者が死んだ瞬間に犯人捜しが始まり何かと言えば誤診誤診と騒ぎ立てる。
こんなことでは我々大学病院の者は積極的な治療ができなくなるばかりか日本にまともな医者がいなくなってしまいますよ。
それはおっしゃるとおりですわ。
(鵜飼)まあ医学の発展のためにはすこぶる正しい鑑定なので堂々としていていいということだよ財前君。
承知いたしました。
今後一層医学の発展のために努力いたします。
(岩田)とりあえず乾杯といきまひょなっ。
五郎ちゃん五郎ちゃん。
(又一)ではわたしがあの乾杯の音頭を取らしていただきます。
(鵜飼)いや。
(又一)乾杯!
(よし江)これが医療裁判ってもんですか?これが法律ってもんなんですか?控訴。
すぐに控訴してください。
控訴期限は2週間あります。
よく考えましょう。
(庸一)何を考えるんですか?こんな判決でいいんですか?もちろん納得はできません。
すぐに控訴をするべきです。
ただ控訴をすればさらに費用がかかります。
長い年月もかかります。
感情だけで動くわけにはいかないんです。
勝てる自信がないんだろ?それでも弁護士かよ。
勝てないとは言ってません。
勝たなければいけない。
こんな不当な判決に屈するわけにはいきません。
ですがもう一度負けることは絶対にあってはならないんです。
ですから冷静に冷静に考えましょうと申し上げているんです。
(よし江)先生勝てる見込みは?財前先生の誤診を立証する新たな証拠と鑑定報告を覆す医学的根拠を万全に整えることができれば…。
(信平)ええかげんなことを言うてけしかけんといてください。
裁判のおかげでな注文は減るわ従業員は辞めるわ店めちゃめちゃになってもうたんや。
(よし江)もうやめて。
信平さん。
(信平)義姉さん。
早よ目覚ましてくれや。
あんたこの悪徳弁護士にたぶらかされとんねんで!
(里見)お待ちください。
関口さんは私利私欲のためにやっているのではないと思います。
(信平)ハッ。
医者が何きれい事を。
人は利益や損得に振り回されるものです。
しかし時には信念に突き動かされることもあるのではないでしょうか?出過ぎたことを申しました。
失礼します。
(佐枝子)里見先生。
(里見)ああっ。
あぁ大丈夫ですか?
(佐枝子)すいません。
あのありがとうございました。
(里見)いえ。
失礼します。
あの…。
里見先生は浪速大学を…。
どこへ行っても研究はできます。
三知代さんは大丈夫でしょうか?ご心配な日々をお過ごしではないかと。
大丈夫です。
三知代は今好彦を連れて実家へ戻っております。
そうですか。
わたしの証言が必要になったときはいつでも真実を話すと関口さんにお伝えください。
では。
まあ掛けなさい。
里見君。
君には山陰大学に行ってもらうことにしたよ。
山陰大学。
(鵜飼)季節外れの人事で驚いたかもしれないが山陰大学で保健センターの教授のポストが空いていてね。
誰か優秀な人材はいないかと頼まれていたんだ。
職員や学生の健康管理も大事な仕事だからねえ。
ともかく教授だし悪い話じゃないだろう。
研究ができなくなることが気になるのかね?わたしはガン抑制遺伝子の研究に…。
心血を注いできたんだろう?よーく知ってるよ。
だから橘賞にも推薦し破格の研究費を計上してきたんじゃないか。
君のために。
(ノック)どうぞ。
(財前)失礼いたします。
(鵜飼)財前君。
まあ掛けたまえ。
裁判の結果を詳しく聞かせてくれないか。
いやあこのところガンセンター設立の件で飛び回っていて全く詳細を知らんのだよ。
(財前)はい。
既に報道されておりますとおり完全勝利です。
鵜飼先生には余計なご心配をおかけしましたがわたしの医学的信念が認められました。
そう。
いや心配はしていなかったが正直ほっとしたよ。
(財前・鵜飼)ハハハ。
(鵜飼)そうだちょうどよかった。
今度里見君が山陰大学に教授で行くことが決まってね。
君からも祝ってやってくれないか。
それはいい話ですね。
里見君おめでとう。
まあいろいろあったが僕は裁判に勝利し君は教授に就任する。
お互い水に流して新しい出発を祝おうじゃないか。
うん?財前。
俺は教授にはならないよ。
鵜飼先生。
このお話は辞退させていただきます。
(鵜飼)人事を拒否することは許されんよ。
君も公務員だからね。
承知しております。
(鵜飼)惜しい男だねえ。
〜お母さんは?何もかもなくなりました。
これは?
(よし江)信平さん残った従業員全員連れて辞めました。
新しい店出すそうです。
(信平)《裁判なんかに使う金があんのやったら退職金として払うてくれや》《そんな》
(信平)《兄貴が生きとったらなきっとそないしとったはずや》《ちょっと待ってよそんな》《離さんか!》《ああっ!》
(信平)《どうもお世話になりました》
(庸一)《おい!返せよ》《ガキはすっ込んでろい!》
(よし江)先生。
わたし覚悟決めました。
ここ売ります。
そのお金で裁判費用払います。
ですから…。
(庸一)俺も大学辞めて働きますから。
お願いします。
控訴してください。
大学辞めてどうするの!それとこれは別でしょう?別じゃねえよ!先生。
俺本気です。
だからお願いします。
もう一回財前を訴えてください。
(マミ)お疲れさまでした。
(女たち)お疲れさまでした。
(マミ)おなかすいたねえ。
(女)ぺこぺこ。
(マミ)ねえ。
あっ財前先生。
(財前)おお。
(マミ)お久しぶりです。
もう看板?あいにく。
財前教授のお席だけはご用意しておりますが。
(財前)変わらないなこの店は。
(ケイ子)悪かったわね代わり映えしなくて。
(財前)いや落ち着くよ。
(ケイ子)フフ。
酒はもういい。
君の部屋へ行こう。
(ケイ子)いきなりは嫌。
初めからやり直したいの。
子供みたいなことを言うな。
わたしもう一度出会いたいの。
財前五郎に。
五郎ちゃんは少し変わったかもね。
(財前)変わりもするさ。
助教授から教授になってやっかいな裁判を勝ち抜いたんだ。
(ケイ子)里見先生は?あいつは辞めたよ。
友情のないヤツは組織にはいられないということだ。
五郎ちゃんは勝ったの?当たり前じゃないか。
俺は勝ったんだ。
(ノック)
(里見)はい。
関口さん。
夜分にすいません。
里見先生にお伺いしたいことがありまして。
どうぞ。
(里見)どうぞ。
(関口)実は控訴を考えているんですが。
はい。
鑑定報告を切り崩さないかぎり勝ち目はありません。
里見先生があの鑑定をどう考えていらっしゃるのか率直なところをお聞かせ願いたいんですが。
鑑定をした唐木先生は立派な方です。
しかし今回の鑑定はあくまで医師の立場に立ったものです。
もし患者の立場も顧みて鑑定される第三者がいたら結果は変わるかもしれません。
里見先生はまた証言台に立っていただけるんでしょうか?事実なら何度でも話します。
よろしくお願…。
(里見)ああ。
大学を去ることにしました。
そうですか。
やはり僕が証言をお願いしたこと…。
(タイマーのアラーム音)あっ。
そんな顔をしないでください。
(里見)医師そのものを辞めるつもりはありません。
どこかで患者を診続けるつもりです。
しかしご家族も。
関口さん。
わたしは証言台に立ったことを悔やんではいません。
そしてあなたにお会いできてよかったと思っています。
すぐ終わりますんで。
(君子)財前教授の回診ですよ。
回診ですよ。
ご家族の方は表でお待ちになってくださいね。
(佃)胃切除のオペ後4日目です。
熱発はなく排ガスはありました。
(財前)順調ですね。
間もなく食事もとっていただけますよ。
どうぞお大事に。
財前先生。
竹田さんは下腹部が痛いとおっしゃっています。
診ていただけませんか?おい。
(君子)おなかは張っていませんが患者さんが心配してらっしゃるのでお願いします。
分かりました拝見しましょう。
(財前)痛みますか?
(患者)少し。
(里見)それが研究関係の生データファイルだ。
テーマ別に整理してあるから。
俺の受け持ち患者の申し送り事項はカルテに記載しておいた。
(竹内)はい。
(里見)特に注意しなければならないのは911号室の梅崎さんと高田さんだ。
何かあったらいつでも連絡くれてかまわないから。
はい。
すまないな竹内。
急にこんなことになってしまって。
先生。
これからどうなさるんですか?ああ。
まだ決めてない。
じっくり自分に合う病院を探すつもりだ。
そんな病院ありませんよ。
先生みたいなバカな人に合う病院なんてどこにもありません。
そうか。
(竹内)ああもったいないよ。
成果も出て前臨床試験を目前にしてこれからっていうときに。
だから君に後を引き継いでくれと言ってるんだ。
(竹内)できませんよ僕には。
毎日毎日マウスの反応を見て土日に研究室に立ち寄ってその上患者に何かあったら泊まり込んでそんなこと絶対僕にはできません!辞表を撤回してください。
辞めさえしなければまたいつか戻って来れる日もあるかもしれないじゃないですか。
ありがとう竹内。
世話になったな。
(安西・佃)辞める?うん。
何か急ですいません。
今月いっぱいで退職させてもらいます。
(佃)結婚?
(安西)もしかしてできちゃったとか?まあそんなとこです。
(佃)やるなあ。
それで財前先生にあんな口答えできたんだ。
(安西)女は強えなあ。
ハハハ。
(君子)じゃあお世話になりました。
(佃・安西)ああ。
(柳原)亀山さん。
亀山さん。
柳原先生もお世話になりました。
僕のせいですか?えっ?僕が裁判で嘘をついたから?うぬぼれないで。
ここにいるときっと誰も好きになれなくなる。
わたし自身も。
だから辞めるの。
待ってくださ…。
(鵜飼)そろそろガンセンターの組織作りについて君の意見を聞かせてくれんかね。
えっ?ドーンと派手にねハハハ。
いやあ最高のスタッフと機材で臨みたいもんだからねハハハハハ。
(患者)里見先生またあしたね。
(鵜飼)財前君行くよ。
はい。
〜〜
(客)おばちゃんごちそうさん。
(客)ごちそうさん。
(従業員)おおきに。
野菜ちゃんと食べなあかんで。
(里見)すいません。
気の利いた店知らなくて。
(佐枝子)いいえ。
こちらこそ突然お誘いしてしまって申し訳ありませんでした。
(里見)いえありがたかったです。
今日は1人で食事したくなかったので。
里見先生お疲れさまでした。
わたしには何もできませんがせめてそれだけは申し上げたくて。
ありがとうございます。
あなたにそう言っていただいて救われました。
(従業員)はーいはい里見。
何ぼーっとしてんのよ。
ほらほらほら。
はい。
(里見)どうですか?
(佐枝子)あっ。
さあ食いましょう。
ここのはうまいんですよ。
気の利かん店で悪かったなフフフ。
里見しっかりせなあかんで。
なっ。
医学部に入って最初にメシを食ったのがここなんです。
最初に?
(里見)はい。
試験の前実験の後腹が減ったらここで腹ごしらえをしてまた実験に戻って。
そう財前ともよく来ました。
あのころから考え方は正反対でしたがでも財前と話すとなぜだか力がみなぎってきました。
お互いいい医者になれるだろうと。
残念です。
里見先生。
どうか頑張ってください。
先生のお力を発揮できる場があると思います。
きっと。
はい。
さあ食いましょう。
あっいただきます。
どうです?うまいですか?ええうまいです。
〜〜〜
(好彦)お父さんおかえり。
おお好彦!おい。
おかえりなさい。
わがままをしてごめんなさい。
いや。
俺今日浪速大学を…。
勝手だけど離れてみてよく分かったの。
わたしあなたがどんな仕事をしていても一緒にいたい。
だからもう二度と出て行ったりしません。
許してください。
おかえり。
三知代。
(里見)おお。
お母さん。
うん?ほらギュッてしないの?えっ?ほら。
ギュッてして。
(三知代)ギュッ。
おいおい。
(三知代)フフフ。
(里見・三知代)ギューッ。
(三知代)ああ。
あああなた閉めて。
おおよーし。
(三知代)ギュッ。
アハハ。
(里見)ギューッ。
(三知代)アハハ。
ここだよ財前君。
はい。
ここに地上30階地下3階建ての浪速大学附属高度ガン医療センターが建つ。
〜
(関口)お願いします。
4月からの国立大学法人化に伴う最大のプロジェクトだ。
僕が学長選に勝てるかどうかもこの計画にかかってる。
しかし何かとやっかいな問題も山積みしていてね。
どうだい。
一汗かいてくれるかね?はい。
喜んで。
君ならそう言ってくれると思ったよ。
君の手腕いかんによってはセンター長の芽がないでもない。
まっ頑張ってくれたまえ。
世界とも十二分に渡り合える最高の病院にしてみせます。
(事務員)控訴状ですね?
(関口)はい。
国と浪速大学医学部財前教授に対して控訴いたします。
『アメイジング・グレイス』〜〜〜〜2015/12/15(火) 14:55〜15:50
関西テレビ1
白い巨塔 #16[再][字]【医療過誤で訴えられた財前教授…待ち受ける運命はいかに!?】
「妻たち」
詳細情報
番組内容
原告側の証人に立った里見(江口洋介)は、関口(上川隆也)の問いに「がん転移のおそれを財前(唐沢寿明)に伝え、精密な検査を勧めた」と証言した。一方、国平(及川光博)の反対尋問は苛烈を極め、「あなたの行動の根源には、個人的な嫉妬心があるのではないか」と問い詰める。だが、里見は落ち着いて「医師が競い合うのは患者のためであり、地位や名誉のためではない」と切り捨てた。
番組内容2
裁判は問題の大きさから鑑定医の報告を受けた後、結審することとなった。財前は、教授室からケイ子(黒木瞳)に電話をかけた。「俺は負けない……」。ケイ子は「私が医大をやめたのは、きっと人の命を扱うことが怖かったんだと今日分かったわ」と言い、「里見先生が相手なら負けてもいいじゃない」と答えた。財前は「俺は負けない」と再び言い放ち電話を切った。里見が帰ると、家に誰もいない。
番組内容3
テーブルに書き置きがある。三知代(水野真紀)と好彦(片岡涼)は家を出て行ったのだ。立ち尽くす里見。鑑定医報告の日がやって来た。洛北大の唐木教授(平泉成)は財前に有利な報告を行った。そして数週間後、判決の日・・・。
出演者
唐沢寿明
江口洋介
黒木瞳
矢田亜希子
水野真紀
上川隆也
及川光博
片岡孝太郎
伊武雅刀
若村麻由美
西田尚美
野川由美子
池内淳子
かたせ梨乃
伊藤英明
石坂浩二
西田敏行 ほか
原作・脚本
【原作】
山崎豊子
【脚本】
井上由美子
【企画】
和田行
監督・演出
【プロデューサー】
高橋萬彦
川上一夫
【演出】
西谷弘
【音楽】
加古隆
【主題歌】
「アメイジンググレイス」ヘイリー
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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