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下からも照らし葉の老化抑制 千葉大が新技術
12月14日 17時25分

下からも照らし葉の老化抑制 千葉大が新技術
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屋内の設備で光や温度を管理して野菜などを栽培する「植物工場」について、千葉大学の研究グループがLEDの光を上からだけでなく下から上に向けても照らすことで葉が黄色くなったり、枯れたりするのを抑制することができることを初めて確認し、生産性の向上につながると期待されています。
LEDの新たな効果について確認したのは千葉大学環境健康フィールド科学センターの矢守航助教らの研究グループです。
植物工場では狭い設備の中で野菜などを栽培するため葉が重なってしまい、外側の葉に光が届かずに黄色くなり、廃棄しなければならないものもあります。
LEDを使った工場では一般的に、光を太陽光のように上から下に向けて照らしますが、グループではリーフレタスの栽培でLEDを下から上に向けても照らし、効果を調べました。その結果、外側の葉で葉緑素の量が2倍以上増え、葉が黄色くなったり、枯れたりするのを抑制する効果があることが確認されたということです。
また、光合成速度が上がり葉の成長が促されることも分かり、こうした効果で外側の葉の廃棄率がおよそ40%も減ったほか、最終的な収穫量も18%増えたということです。
矢守助教は「LEDを上に照らす有効性について世界に先駆けて証明できた。今後、最適なLEDの強さや波長を分析しより高い生産性を目指した新しい栽培システムを確立したい」と話しています。

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