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日系アメリカ人俳優“過ちを繰り返すな”
12月14日 9時40分

日系アメリカ人俳優“過ちを繰り返すな”
アメリカでシリア難民の受け入れを拒否する声が広がるなか、太平洋戦争中に強制収容所に送られた経験のある日系アメリカ人の俳優が、出身国や宗教で相手を差別する過ちを繰り返してはならないと訴えています。
アメリカでは、パリで起きた同時テロ事件を受けて、30以上の州の知事がシリアからの難民の受け入れを拒否する意向を表明したほか、大統領選挙に向けて、野党・共和党から立候補しているトランプ氏がイスラム教徒の入国を禁止すべきだと発言し、波紋が広がっています。
こうした状況について、60年代のテレビドラマ「宇宙大作戦」で一躍有名になった日系アメリカ人の俳優ジョージ・タケイさん(78)が、NHKのインタビューに対し、「人種に対する偏見が再び起きている」などと強い危機感を表し、出身国や宗教で相手を差別する過ちを繰り返してはならないと訴えました。タケイさんは、5歳のときに強制収容所に送られた経験を基に、日系アメリカ人が太平洋戦争中に受けた差別や苦悩を描いたミュージカルを企画し、先月からニューヨークで公演しています。タケイさんはインタビューで、「アメリカの政治家の過ちで特定の人種が被る痛みを理解することが重要だ。このミュージカルを見て、トランプ氏などは歴史の教訓を学ぶべきだ」と述べました。さらに、「今は、テロ事件を受けて人々が不安に駆られ、政治家がその不安を利用しようとしている。真珠湾攻撃のあとと同じような状況で、同様の過ちを繰り返してはならない」と強調しました。
タケイさんは、みずからのウェブサイトで、トランプ氏などにミュージカルを見に来て歴史から学ぶよう呼びかける動画を掲載していて、この3日間で800万回以上再生され、大きな反響を呼んでいます。

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