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サウジアラビア 初めて女性が参加の地方選挙12月13日 4時24分
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イスラム教の厳格な解釈に基づく統治が行われる中東のサウジアラビアで12日、初めて女性が立候補し、投票もできる地方選挙が行われました。
サウジアラビアでは12日、全国284の地方議会にあたる地方評議会のおよそ2000議席を対象に選挙が行われました。3回目となる今回の選挙では、初めて女性の立候補と投票が認められ、西部の都市ジッダでは、男女別々に設けられた投票所に午前中から有権者が訪れ次々と1票を投じていました。投票を終えた女性たちは「サウジアラビアの女性にとって歴史的な瞬間で、とてもうれしい」とか、「小さな一歩かもしれないが、新たな変化につながる期待感を持てた」と話していました。
サウジアラビアでは、世界で唯一女性による車の運転が禁じられるなど、女性の社会進出が遅れていますが、今回の地方選挙は女性の権利拡大に向けた重要な一歩として国内外で注目されています。ただ、今回の地方選挙に全国で立候補したおよそ7000人のうち1000人近くが女性ですが、登録した有権者の女性の割合は10%にも満たず、女性の候補は男性の支持を得ないと当選は難しい情勢です。
開票は即日行われ、地方議会に初の女性議員が誕生するのか、結果は13日までに判明する見通しです。
サウジアラビアでは、世界で唯一女性による車の運転が禁じられるなど、女性の社会進出が遅れていますが、今回の地方選挙は女性の権利拡大に向けた重要な一歩として国内外で注目されています。ただ、今回の地方選挙に全国で立候補したおよそ7000人のうち1000人近くが女性ですが、登録した有権者の女性の割合は10%にも満たず、女性の候補は男性の支持を得ないと当選は難しい情勢です。
開票は即日行われ、地方議会に初の女性議員が誕生するのか、結果は13日までに判明する見通しです。
サウジアラビアの選挙 女性の立場は
地方議会にあたる地方評議会の選挙は建国以来3回目で、初めて女性が投票することや候補者になることができるようになりました。民主化を求める国際社会の声を受け、サウジアラビア政府が、女性の社会進出を進める政策の一環として決断したものです。
今回、指名で決まる議席を除く全国の284の議会のおよそ2000議席に対し、およそ7000人が立候補し、このうちおよそ1000人が女性です。サウジアラビアで女性は、公共の場でアバヤと呼ばれる黒い衣装などで全身を隠す必要がありますが、最近では顔を隠さずに行動する女性が増えてきています。今回の選挙戦では、有権者が容姿などで判断しないよう、男女とも、パンフレットやビラのほか、ソーシャルメディアなどで顔写真を掲載することが禁じられています。また、選挙運動の集会については、ホテルのホールや臨時のテントなどで男女分かれて行う必要があり、女性の候補は男性に顔を見せることはできません。
選挙管理委員会は、男性も同じ制限があるため、男女は平等だと強調していますが、事前に登録を済ませた全国の有権者およそ150万人のうち女性は僅か9%程度の13万人余りで、女性の候補は男性の支持が得られないと到底議席を確保することができず、結果的に不利だという指摘も出ています。
女性の有権者が少ない背景には、家族の反対で有権者登録ができなかった女性も多くいたほか、登録が選挙戦の3か月ほど前に行われたため、女性が参加できる新しい選挙制度の理解が進まなかったことなどが挙げられます。
女性の候補の大半は、女性だけでなく男性の有権者の支持も得ようと、男女を問わず広く使われているインターネットを通じたソーシャルメディアなどを中心に選挙運動を行いました。女性たちの間では、今回の選挙に参加することで選挙の認知度が上がり、将来の本格的な女性の政治参加につながると期待し、その第一歩と好意的にとらえる意見も聞かれました。
今回、指名で決まる議席を除く全国の284の議会のおよそ2000議席に対し、およそ7000人が立候補し、このうちおよそ1000人が女性です。サウジアラビアで女性は、公共の場でアバヤと呼ばれる黒い衣装などで全身を隠す必要がありますが、最近では顔を隠さずに行動する女性が増えてきています。今回の選挙戦では、有権者が容姿などで判断しないよう、男女とも、パンフレットやビラのほか、ソーシャルメディアなどで顔写真を掲載することが禁じられています。また、選挙運動の集会については、ホテルのホールや臨時のテントなどで男女分かれて行う必要があり、女性の候補は男性に顔を見せることはできません。
選挙管理委員会は、男性も同じ制限があるため、男女は平等だと強調していますが、事前に登録を済ませた全国の有権者およそ150万人のうち女性は僅か9%程度の13万人余りで、女性の候補は男性の支持が得られないと到底議席を確保することができず、結果的に不利だという指摘も出ています。
女性の有権者が少ない背景には、家族の反対で有権者登録ができなかった女性も多くいたほか、登録が選挙戦の3か月ほど前に行われたため、女性が参加できる新しい選挙制度の理解が進まなかったことなどが挙げられます。
女性の候補の大半は、女性だけでなく男性の有権者の支持も得ようと、男女を問わず広く使われているインターネットを通じたソーシャルメディアなどを中心に選挙運動を行いました。女性たちの間では、今回の選挙に参加することで選挙の認知度が上がり、将来の本格的な女性の政治参加につながると期待し、その第一歩と好意的にとらえる意見も聞かれました。