メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

2号機「逃がし安全弁」溶けた可能性 東電発表

 東京電力は17日、福島第1原発事故で炉心溶融を起こした2号機について、原子炉内の圧力を下げるための安全弁の部品が高熱のために溶けた可能性があると発表した。このため弁が作動せず、原子炉内の圧力が下げられなかったため、消防車での注水が難航し、事故の深刻化につながったとみられる。

     弁は「逃がし安全弁」と呼ばれる。非常時に原子炉圧力容器の圧力が上昇した際、窒素ガスの圧力で弁を開いて内部の蒸気を逃がし、注水しやすくする。

     東電によると、2011年3月15日未明以降、逃がし安全弁が作動していなかった。弁内部にあるゴム製部品が気密性を失い、窒素ガスが漏れ出たことで弁を開ける圧力が不足した可能性があると分析した。ゴム製部品は200度まで耐えられるという。

     東電はこの教訓を生かし、原子力規制委員会による安全審査が進む柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)では、高温でも長時間耐えられる部品を使う方針を示している。【鳥井真平】

    あわせて読みたい

    制限なく記事をお読みいただく方法はこちら

    毎日新聞のアカウント

    のマークについて

    話題の記事