聞き手・片山健志
2015年12月17日20時16分
父の明石家さんまのことは、ボスって呼んでいます。そう呼んでほしいみたいで、昔から。テレビで見るのとどう違うのかよく聞かれるんですが、本当にあのままなんです。
一緒に暮らしていたころの記憶はないですが、両親が離婚した後も父とはよく会っていて、映画に行くのが定番でした。一番印象に残っているのは小学生のころ、字幕付きの洋画を見たときのことです。まだ小さかったので漢字がわからなくて、理解できない。だからすっと私の耳元で、全部のセリフを教えてくれました。男の役も女の役も、キャーとかワーとかも。
小さいとき、父のトーク番組のゲストの方が気を使って、私にもプレゼントをくださることがありました。そういう時は、父にも母(大竹しのぶさん)にも、ちゃんとお礼を言いなさい、とよく言われていました。礼儀には厳しかった。
芸能人の名前って、子どもは呼び捨てですよね。子どもにしたら、テレビの中の人ですから。私もでした。たとえばタモリさんのことをタモリって。でもうちは、母や父がつながっている方たちなので、だれに対しても「『さん』、付けろや」って怒られていました。
デビューから今まで、父との共演はありません。父は絶対嫌だって言うし、私は言える立場じゃないけど、この世界でずっとトップで活躍する両親が、私のせいでダサく見られてしまうのは嫌なんです。将来共演するとしたら、絶対おもしろそうって、皆さんに思ってもらえるぐらいに私がならないと。
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