増山麗奈さんの参院選出馬を歓迎

林田力

アーティストの増山麗奈さんが2016年7月の参議院議員選挙東京選挙区から社会民主党公認で出馬すると発表された。現時点で私が増山麗奈さんを支持するかは留保するが、彼女のような方が社民党公認で出馬されること自体は歓迎する。同じロスジェネ世代として活躍を期待したいと思う。

社民党や旧日本社会党にはソ連型マルクス主義のイデオロギー政党のイメージが濃厚である。旧社会党の事実上の綱領「日本における社会主義への道」は「社会主義革命の必然性」を説き、福祉国家さえも否定する。これは社会党を支持する有権者一般の政治感覚ともギャップがあった。

そのために社会党内外からマルクス主義政党を脱皮して、ヨーロッパ型の社会民主主義や福祉国家思想の政党になることが求められてきた。しかし、それは民社党や社民連の成立のように改革を唱える側が追い出される形で終わった。ソ連から資金援助を受けていたことも明らかになっている。ソ連との関係は対決姿勢をとった日本共産党とは対照的であった。

社会党は冷戦終結後に社会民主党になったが、まだまだヨーロッパ的な社会民主主義政党とは差がある。労組の政党であって市民の政党としてはまだまだとの批判もある。冷戦崩壊前にソ連型社会主義と決別し、社会民主主義政党に脱皮していれば良かったが、冷戦後に社会民主主義を称しても「社会」が残っていることがソ連型社会主義の未練として映る。社民党の活路は犬猫殺処分阻止など王道的な革新政治勢力が取りこぼしがちな論点を拾い上げることにあるのではないか。

以上の観点から増山さんのような方を公認候補とした党執行部の決断を評価する。増山さんは日本海賊党のサポート会員であり、日本海賊党としても増山さんの出馬に対する意思表示が必要になるが、マルクス主義とは異なる反体制思想を掲げる海賊党から見ても歓迎できるものと考える。

増山さんの出馬は市民派候補擁立の動きを破壊するものであり、その立場からの反発があることは事実である。しかし私は増山さん以上に所謂「市民派」の方々に古さ、御馴染みの面々というイメージを抱いている。正直なところ、増山さんよりも新鮮な候補者を出せたかは不明である。普段は古さ、頭の固さが批判されがちであるが、今回は社民党執行部の感性を評価する。

私が驚いたことは、今回の社民党の斬新な決定に対して、左派左翼の側は冷淡または批判的なことである。ロスジェネ世代に対する他の世代の冷たさを再確認した。ロスジェネ世代は就職氷河期など割を食った世代として社会への不満を色濃く抱いている。

その不満は体制側だけでなく、弱者の味方を称しながら世代間不公平に無頓着な既存の反体制派にも向けられる。その典型は、赤木智弘「「丸山眞男」をひっぱたきたい」である。ロスジェネ世代にとっては反体制派も既得権益に安住する持つ者に映る。「「丸山眞男」をひっぱたきたい」ほどではなくても、ロスジェネ世代を問題意識とする者ならば多かれ少なかれ既存の左翼に対する批判精神を持っている。

それは既存の左翼の側には面白くないものかもしれない。増山さんへの風当たりの強さには、そのような反感があるのではないか。ロスジェネ世代の問題意識は、それほど許しがたいものであるか。既存の左翼の枠内の発言しか許されないならば、保守主義と変わらなくなる。

最後に私は増山さんの言動の全てを支持する立場ではない。福島の復興を望む立場として、危険デマを拡散して復興を妨げる放射脳カルトとの関係に懸念を持っている。増山さんはTwitterで以下のような発言をしてヘイトスピーチなどとの批判が殺到し、削除している。

「原発から200キロ離れた柏で検査した10人の一人が甲状腺ガンの疑い気がつくと一流タレントも女子アナはテレビ(東京)から離れ残っているタレントも話題はガンとの闘病や自殺未遂 交通事故など体調不良や中枢神経異常を疑われるニュースばかり」

「先日テレビで熊谷さんのお顔を拝見しましたが、目がバセドー病のように飛び出て、クマがひどかった。私の千葉にすんでいる家族や友人も顔色悪し、白髪増え、体力低下。ご自身も被害者なんですから、現実を見て。ガレキ受け入れはダメ」

この方面から増山さんに批判が寄せられることは理解できる。増山さんが問題発言を削除した点を評価したい。



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