(亀山薫)おやっさんごちそうさん。
(主人)あっちょうどですね。
毎度おおきに〜どうも〜。
また来てくださーい!お待たせしました塩ラーメン一丁!ん…?おっ…!フフッ…あっいいよいいよ。
(脇幸太郎)えぇ〜て。
えっそう?じゃあ1本。
全部ええ!全部?うん。
ちょうどやめよう思てたとこや。
あげる。
うん。
ご機嫌な奴だな。
やっぱやめたほうがええ!あーびっくりした。
タバコ。
女に嫌われんでそんなん吸うてたら。
お前がくれたんじゃない。
自分独りもんやろ?結婚出来へんよ。
まっ俺はするからやめんねんけどね。
ああそう。
タバコやめや。
タバコね。
やめとき。
やめとき?
(脇)うんやめたほうがええ。
フッ…変な奴。
あっ…!
(パトカーのサイレン)ご苦労さまです。
(伊丹憲一)酒のにおいか?
(芹沢慶二)ああじゃ酔っ払って足を滑らせた…。
…かもな。
でも酒のにおいは死臭と区別がつけ難いっすよ。
わかってるよ!
(米沢守)どうも。
何か身元がわかる所持品は?
(米沢)これを握ってました。
ああ電話中に足を滑らせた…。
やっぱり酔ってたか…。
その携帯の契約者調べてくれ。
調べました。
ホトケさんの名前は脇幸太郎27歳。
住まいは吉祥寺の西町です。
じゃこの辺ですね。
他に脇幸太郎の素性がわかる所持品は?ええ。
(伊丹)また?他には?手品かよ!?
(杉下右京)3つの携帯電話を持った死体。
…ですか。
白い携帯がホトケさんが握っていたやつです。
最後の通話履歴は?昨夜10時の着信ですね。
ええ死ぬ間際に話してたんでしょうね。
死ぬ間際?死亡推定時刻が昨夜の10時から12時の間ですから。
かけてきた人物は特定出来たんですか?国際電話に転送されたあと転送先が不明でした。
以前同じ手口を使った銃の売人がいましたね?えっ国際電話に転送させる手口ですか?ええ拳銃を仕入れる相手との連絡に。
ほぉ〜。
あ…。
これが3つの携帯に登録されていた番号です。
これが赤い携帯の登録番号です。
個人名…銀行や飲食店の名称ですね。
まっプライベート用ってとこですかね。
でこれが黒い携帯に登録されていた番号です。
こちらは…個人名だけですね。
それも名字や名前だけ…。
もしかして…銃を売る客の連絡先とか?なるほど。
この手の顧客はフルネームを名乗らず匿名を使ったりしますからね。
つまりホトケさんは銃の売人。
しかし顧客の数がこれだけいるとなれば銃というよりはむしろ薬物といったところでしょうか。
なるほど。
…となるとその白い携帯に登録されてる番号は?2件だけですか…しかも名前が登録されていませんね。
ええもしホトケさんがヤクの売人だとするとこの番号は…。
仕入先…つまり死んだ売人にヤクを売ってた仲買人のもん…。
その可能性は…十分にありますね。
(電話)ホトケさんはヤクの売人白はヤバイ電話。
あくまでも僕の推測ですよ。
フッ…でも右京さんの推測は当たっちゃいますからね。
(米沢)ああそうですか。
ホトケさんの指紋照合の結果ヤクの前科が出ました。
ほ〜らね。
3年前覚せい剤の所持で逮捕送検されてます。
…となると簡単に事故死で処理するというわけにもいきませんねぇ。
いきませんねぇ。
捜査一課も殺人と事故の両方で動くみたいです。
死因は転落による打撲でしたね?ええ致命傷はこの頭部の打撲痕です。
ん?ん…?こいつ…!お知り合いですか?いや…お知り合いってわけじゃないんですけど3日ほど前に俺こいつに会ってんですよ。
結婚出来へんよ。
まっ俺はするからやめんねんけどね。
あいつ死んだんだ…。
いやぁ…悪い奴には見えなかったけどなあ。
あっ…それだけです。
そうでしたか。
それにしても気になりますねぇ。
3年前の逮捕ですか?ええ。
さて…右京さんならここで3年前にこいつを逮捕した所轄へ行くんでしょうね?なるほど。
それはいい考えですね。
(角田六郎)脇幸太郎…。
(大木刑事)3年前覚せい剤の所持で所轄に逮捕されてます。
(角田)それがゆうべ吉祥寺で転落死か…。
(大木)その公園夜は人通りもほとんどありません。
その手の取り引きにはうってつけの場所だな。
…って事は売人だった可能性があるな。
で取り引きでもめて殺された…。
つまり殺したのはその取り引き相手。
ヤクの取り引き情報なら捜一よりウチだ。
そりゃあ抱えてる「エス」の数が違いますから。
エ…エス?ああ…情報屋の事ね。
ええ。
ゆうべここで取り引きしていたとするとこいつの縄張りは?吉祥寺ですね。
そこにウチの情報屋何人いる?俺は3人もってます。
自分は5人。
うーん…。
よし。
捜査一課が犯人を殺しで挙げる前にウチがヤクで挙げるぞ。
ついでに殺しの調書もとっちゃいましょうよ。
もちよ!そうすりゃあ殺しもこっちの手柄になる。
(笑い声)
(サイレン)
(菱沼貞夫)ああ…3年前かな。
私が逮捕送検したチンピラですね。
その時の状況を詳しくお聞かせ願えませんか?詳しくも何も…自首してきたんだよ。
えっ…自首?ええ。
売人から手に入れた覚せい剤持って…。
なるほど。
誘惑に負けて買ってしまったものの使用する寸前で怖くなり思いとどまった…。
確かそんな供述でしたね。
つまり自首だったために執行猶予がついたわけですね?…でしょうね。
でもそんな奴いるんすかね?確かに変な話ですね。
覚せい剤を使いたくないなら捨てりゃあ済む話ですよ。
…にもかかわらずそれを持って自首をした?しかしそれが事実ですし…。
調べなかったんですか?はあ?いや…こいつが薬物を手に入れたルート。
もちろん調べましたよ。
でもわかりませんでした。
行きずりで手に入れたようでね。
ところで…。
これは彼が亡くなる間際に使用していた携帯電話です。
この上のほうがかけてきた相手の番号なんですがお心当たりはありませんか?さあ…奴とは3年会ってないんでね。
鷲頭一郎だな?
(大木)知ってるな?
(鷲頭一郎)誰すかね?お前がヤク卸してる売人だろ?誰が…んな事。
こっちもいろいろネタくれる情報屋がいてね。
裏切りもんのエスか…。
泣き言は本部で聞いてやるよ。
(小松刑事)おい。
(伊丹)おいちょっと待った!おいどうしてここがわかった?これに登録された番号の1つがこの人のだったんで。
脇の携帯電話だ。
…つうわけで一緒に来てもらおうか。
こいつはヤクの容疑者だ。
その前に殺しの参考人でね。
殺されたんか?脇の野郎…。
はいはいはい心当たりは署で聞きますから。
ねっ行こう。
おい!こっちが先だろうが!おい!こっちは捜査本部たってんだよ!殺しじゃまだ参考人の段階だろうが!ヤクの売買じゃ容疑者なんだよ!捜査邪魔しないでくださいよ!れっきとした容疑者なんだよ!売ったよ。
あ?脇幸太郎にヤクを売った。
おい認めるんだな?ヤクの売買を…。
そう言ってるでしょ?こらナメた真似すんなよ。
殺しで引っ張られるんならヤクで捕まろうって魂胆だろ!はい容疑者から犯人に格上げ!身柄はこっちでもらう。
よぉし。
じゃああと横だ横。
(角田)動くなよお前おいはいよっ…。
よしっ。
じゃあ早速取り調べだ。
先入ってろなっ。
はい。
おっ!ヘッ…暇か?課長は忙しそうですね。
フフン。
今の男誰だかわかる?この男…。
脇幸太郎の関係者ですか?ああ脇にヤクを卸してた仲買人だよ。
じゃあやっぱこいつ…ヤクの売人?
(角田)間違いないウラもとった。
もうバッチリよ。
ご機嫌ですね〜課長。
いやそりゃ捜査一課出し抜いて気分いいからね。
という事は取り調べで殺しのほうも自白させるおつもりですね?うーんもちよハハハッ…。
頑張ってください!
(角田)えー忙しい忙しい!
(内村警視長)白坂由美…。
この日脇は彼女と喫茶店で待ち合わせ映画を観てお好み焼き屋で食事をしています。
(芹沢)失礼します!脇の母親が大阪にいる事がわかりました。
(中園警視正)死亡を伝えて遺骨の引き取り意思を確認。
はい!…なんだよ?あ…あの死体の爪からこんなものが検出されまして…。
ああ。
(内村)なんだ?これは…。
人間の皮膚です。
脇本人のか?いえ第三者の…。
つまり犯人ともめた時に付着した…。
殺しの可能性が高くなったな。
白坂由美…。
この日脇はこの女性と喫茶店で待ち合わせをして映画を一緒に観たあとお好み焼き屋で早めの夕食をとっています。
そのあと彼女をタクシーで家まで送って脇幸太郎だけ吉祥寺に向かってます。
そしてヤクの取り引きの最中に殺された。
いやまだです。
えっ?そのあと行きつけのバーに行ってます。
あああれか…。
はい。
なるほど。
大変よくわかりました。
すいませんね情報屋みたいな真似させて…。
特命係のエスってとこですかね?
(笑い声)これこれ…米沢さんにお願いされていた『春風亭昇太独演会』寄席のチケットです。
確かに。
これで貸し借りなしって事で。
そういう事ではありませんよ。
あ…はいはい。
フフフッ…。
失礼します。
そういう事ではありませんよフフフッ…。
では我々でもう一度足取りを追いましょうか。
はい!
(白坂由美)2か月ぐらい前に再会して…。
再会?
(由美)私も彼も大阪出身で高校が同じで…。
そうでしたか。
彼大阪にいる頃と全然変わらなくて…。
まさか…こんな事になるなんて…。
すいません確認だけしたらすぐ帰りますから。
再会したあとも何度か会ってたんですか?はい。
彼が亡くなったおとといも?…はい。
喫茶店で待ち合わせをして映画を観た帰りお好み焼きを食べた…間違いないですか?「大阪人にようこんなお好み出すな〜」…はい?脇くんが言ったんです。
お好み食べてる時に…お店の人に。
私の前だからってかっこつけて…。
でも…楽しかった。
ああ…覚えてますよ。
覚えてる?こんなの食えないって文句言われたんですよ。
ハハッ…みたいすね。
携帯で電話してるのを注意したからでしょうけど…。
携帯で電話をしていた…?それ注意したから逆ギレしたんですよ。
何色だったか覚えてますか?は…?彼の携帯電話の色です。
ああ…白でしたね。
白ですね?はい。
お忙しいところすいませんでした。
どうも。
ヤクの仲買人との連絡用…。
ヤバイ電話ですね?ええ。
(マスター)いやあの夜ここに来たのは脇ちゃんだけよ。
確かですか?脇ちゃんいつも1人だから誰かと来りゃあ覚えてるよ。
彼はいつも1人でこのお店に来ていたわけですか?あ?ああ。
はあ。
一昨日はどのような様子でしたか?おとといの夜は…かなり酔ってたね。
(グラスの割れる音)
(マスター)あぁ〜あ…もう言ってるそばから…。
脇ちゃんがグラス倒したら酔ってる証拠だよ。
大丈夫やて。
夜はこれからだぜ!ほんと今日はご機嫌だね。
よう言うわ。
だからまいってんねんって。
女にな…女にな。
聞いてんのか!?お前。
聞いてる聞いてる。
俺もええ年やん?女にそこまで言われたら真剣に考えるって正直…。
結婚?しゃーないやん!女にそこまで言われたら。
喜ぶんじゃない?大阪のお袋さん。
昨日久々に電話したよウチに。
やっぱ喜んどったウチのおかん。
うん。
マスタータバコやめ言うてるやん女に嫌われんぞ没収じゃ!はいはい。
ハハハッ!結婚ね…俺にもそんな事言ってましたよ。
「だからタバコやめるんやー!」とかなんとか…。
彼女に一緒に暮らしたいって言われたみたいでね…。
かなり上機嫌でノロけてたよ。
(留守電メッセージ)「幸太郎?お母ちゃんやけど…」「今日電話くれる言うから待ってんねんで」「ほんまどうしたん?突然。
大阪帰ってくるやなんて…」「で…どんな娘さんやの?一緒になりたいって」「ずーっと連絡もせんで昨日突然電話くれたと思うたらいきなりそんな話…」「けどお母ちゃん嬉しい嬉しいわ〜」「帰ったらすぐ電話しいや待ってるさかい…」
(メッセージの終了音)「午後9時6分です」昨日の電話ですね。
まだ死んでる事を知らずに吹き込んだんですね。
そのようですね。
彼女なんですかねぇ?脇が大阪に帰って一緒に暮らそうとしてた女性は。
そうかもしれません。
カタギになるつもりだったのでしょうかねぇ。
え?大阪に帰るとなれば吉祥寺の縄張りも顧客や仲買人とのつながりも捨てなければなりませんよねぇ。
うん…ですね。
まそれくらいの覚悟はいるんですよ。
はい?男にとって女と一緒になるって事は。
(宮部たまき)男の人だけじゃありませんよ。
え?女だって結婚には覚悟がいるんですよ。
あ…。
いい加減逮捕しろよ。
奴にヤク売った事は認めたでしょ?うん。
でもねまだ逮捕はしない。
逮捕するとね48時間以内に送検しなきゃならないから。
(鷲頭)そんなに俺を殺しでパクりてぇのかよ。
だってさぁ脇が死んだ夜のアリバイがないじゃない。
あの野郎死んでまで俺に迷惑かけやがってよ。
ヤクの取り引きなんてするもんじゃないね。
あああんなエス野郎と取り引きした俺がバカだったよ。
エス野郎?課長。
どうした?
(角田)ほぉ〜。
君のアリバイが出てきたよ。
(鷲頭)あ?脇の死亡時刻に現場の近くにいたそうだね。
悪い事は出来ねぇなぁ。
見られてるよ。
やっぱりあの公園でヤクの取り引きしてたんだ。
脇と。
それで揉めてやったのか?あ?
(ドアの開く音)課長ちょっといいすか?
(角田)よくないよ!え?なんだお前…見てたのか!?脇幸太郎は警察の情報屋だった。
そうなんですね?そうなのか?ああ。
野郎はな裏切りもんのエスだよ!それで?裏切り者だったから殺したのか!?
(鷲頭)やってねぇって言ってんじゃねぇかよ。
どうなんだよ!やはりそうでしたか。
脇幸太郎がなぜ3年前薬物を持って自首したのか。
そしてなぜその後一度も逮捕されていないのか。
デカとつながっていた情報屋だったから。
逮捕されそうになる度にもみ消してもらっていたのでしょう。
だとすると脇がつながっていたデカってのは…。
私が逮捕送検したチンピラですね。
菱沼刑事。
右京さん行きましょう。
彼は我々の同業者ですよ。
んなもん関係ないっすよ!問い詰めたところで簡単に白状はしないという事ですよ。
じゃあどうするんすか?行きますよ。
え?どこへ?同業者から最も嫌われている人のところです。
(飲み下す音)六本木署生活安全課の菱沼巡査部長でしたね。
はい。
どんな小さな事でも…。
どんな小さな事でも必ず我々の耳に入ります。
特に警察官による犯罪のもみ消しは。
失礼しました。
去年脇幸太郎という人物が物損事故を起こしています。
脇幸太郎…。
拝見します。
(大河内)しかし捜査を担当した所轄署は送検していません。
菱沼刑事が送検を抑えたわけですか?当時の監察官聴取で菱沼巡査部長はそう認めています。
脇にヤクの情報を流してもらってる見返りですね。
おそらく。
3年前に菱沼刑事は脇幸太郎を逮捕していますね?その3年前の逮捕にも疑惑があります。
疑惑?菱沼巡査部長は脇幸太郎の麻薬所持を職務質問によって現行犯逮捕したと報告しています。
えでも脇が自首したって事になってますけど。
ええ。
正式な調書を作成した際にそうなりました。
職質逮捕と自首逮捕では執行猶予がつくかつかないかほどの差がありますからね。
そうやって恩を売って脇をエスに仕立てたんですね。
その手の刑事がよく使う手口です。
しかしそこまでわかっていてなぜ当時の監察官は菱沼刑事を見逃したのでしょう?彼が優秀な刑事だからです。
はい?菱沼巡査部長は麻薬捜査のエキスパートとしてこれまで何度も警視総監賞や署長賞などを受けています。
特に麻薬押収量は他の刑事の追随を許しません。
薬物の管轄外提出が多いですね。
管轄外で拾ったという名目で菱沼刑事の署へ提出させる手口。
これ脇を使ったやらせだったら違法捜査ですよ。
ありがとうございました。
(菱沼)脇幸太郎が情報屋?ええ。
どうやらそうらしいんです。
ま売人がデカとつながってた…。
珍しい話じゃない。
そのつながっていた刑事あなたではありませんか?去年脇幸太郎の事故をもみ消してますよねぇ?調べはついてるんすよ。
みんなやってる事だよ。
はい?生安のデカはエス飼ってて当たり前なんだよ。
彼があなたの情報屋だったとお認めになるんですね?死体が出てからホシを追うデカと違って俺ら事件待ってたら売人に出し抜かれちまう。
しかしその売人に薬物を管轄外提出させ虚偽の調書を作成し押収量を増やす。
いささかやり過ぎではないでしょうか?明らかな違法捜査ですよ。
どこにそんな証拠がある。
状況的に考えてそう申し上げているわけです。
証拠はありません。
脇が生きてりゃ別だけど死人に口なしですからねぇ。
あそうだった。
奴が死んじまったから新しい情報屋作らなきゃな。
あの仲買人に脇幸太郎が情報屋である事を教えたのはあなたではありませんか?何?なんで俺が自分のエスを仲買人に教えるんだ?例えば脇幸太郎が情報屋を辞めたいと言ってきた。
もっと言えば売人自体を辞めたいと言ってきた。
結婚するからなんて理由だったかもしれませんねぇ。
しかし彼はあまりにもあなたの手の内を知り過ぎた。
全てが表ざたになればあなたは終わりだ。
だから抜けさせるわけにはいかなかった。
(角田)こいつが情報屋だったからやったんだろ?黙っててもね君が現場にいた事は目撃されてるんだよ?
(ドアの開く音)
(大木)なんだ?お前ら。
取り調べ中だよ。
なんの取り調べですか?角田課長。
ヤクの売買はもう自白してますよね?なのにまだ送検もしてない。
何に時間かかってんでしょう?昨日からねずっと殺しの取り調べ受けてるよ。
ああだったらこっちの領分だ!身柄渡してもらいましょうか?いやこっちはまだヤクで送検してないんだよ。
殺しの取り調べならうちがやります!いいから出てってくれ!ここはうちの取調室だ!言われなくても出ていきますよ。
おい立てこら!連れてくんじゃないよ!
(伊丹)なんですか?
(小松)待て待て待て待て!
(芹沢)放しなさいよ!ちょっと…!
(あくび)
(刑事たち)おい!殺してやろうと思ったよ。
脇の正体を菱沼から聞いた時。
菱沼?六本木署の菱沼だよ。
あ生活安全課の刑事だ。
(伊丹)知ってるんですか?うんヤクの捜査じゃ有名だよ。
敏腕で。
その刑事から何を聞いたって?脇の野郎が情報屋だって事をだよ。
なんで生活安全課の刑事がそんな事を…。
俺らの世界じゃな裏切りもんつうのは絶対に許されねぇんだ。
だから殺したんだな?半殺しにしてやろうと思ったよ。
それって自白?それであの夜…。
いや無理っす無理っす。
もう決めましたから。
(鷲頭)公園で奴を見つけたらちょうど携帯で話してて…。
何言われても俺の決心は変わりませんよ菱沼さん。
(角田)電話の相手が菱沼刑事?脇とつながってたのは菱沼なんだよ。
菱沼は脇が邪魔になって俺に殺させようとしたんだ。
だからお前に教えたってのか?脇が情報屋だと。
で?どうしたんだよ?お前は!だから言ったろ。
半殺しぐれぇにしてやるつもりだったってよ。
でもちょうど脇の野郎が菱沼と待ち合わしてたとこみてぇだったからな。
殺してないの?さすがに俺もそこまでバカじゃねぇよ。
それでなんで奴がホトケさんになってんだよ!決まってんでしょ。
まさか…。
そのまさかだよ。
会っても気持ち変わりませんよ。
(鷲頭)脇はその電話で言ってたんだ。
(脇)わかりました。
ここで待ってます。
(鷲頭)これからすぐに菱沼に会うって…。
とんでもない供述を引き出してくれたもんだな。
刑事が売人を口封じで殺したなんて。
いやあでも奴がそれを見ていたわけでは…。
ただ死ぬ間際菱沼刑事と話していたのは確かみたいで…。
あなんかその後すぐ会う約束をしていたとかで…。
もういい。
胸が悪くなる。
えらい事になりましたねぇ。
現役の刑事がヤクの売人殺すなんて。
君は菱沼刑事が犯人だと思っていますか?え?違うんですか?脇幸太郎が警察の情報屋であると菱沼刑事があの仲買人に話したのだとすればそれは一体なんのためだったのでしょうか?あの仲買人を新しい情報屋として取り込むため?あるいは裏切り者の脇幸太郎を見せしめに殺してくれるかもしれない。
そう考えたんじゃないでしょうか?なるほど。
しかし思いどおりに仲買人が脇幸太郎を殺してくれる保証はどこにもありませんよね。
あありませんね。
つまり菱沼刑事にはそれほど強烈な殺意はなかった。
しかもあれだけの実績を挙げている刑事が自ら手を下すとは思えないんですよ。
そっか…。
じゃあ一体誰が…。
これからそれを確認しに行きましょう。
では認めるんですね?脇幸太郎が最後に電話をしていたのはあなただったと。
(菱沼)奴が…脇幸太郎が売人を辞めると言ってきて…。
(大河内)あなたの情報屋も辞めたいと言ってきた。
説得しました。
(大河内)止める気だったんですね?だからあの夜すぐに会う約束をして…。
(大河内)脇幸太郎と会ったのは何時ですか?奴は来ませんでした。
来なかった?約束の時間を過ぎても…。
そしたら翌日あの公園で脇が死んだと聞かされて…。
なぜ脇幸太郎は売人を辞めようとしたんでしょうか?結婚したい女が出来たとか…。
(大河内)女?一緒に大阪に帰ってカタギになると…。
うかつでした。
奴に結婚を約束した女がいたなんて…。
なんですか?聞きたい事って。
脇幸太郎さんの携帯電話の色です。
え?あなたとここに来た時彼が使っていた携帯電話の色です。
赤です。
二つ折りの。
これですか?ええそれと同じでした。
確かですか?ええ。
あの時この店で互いに送りあったメールを確認したんで間違いありません。
他には見てませんか?他に?彼の携帯電話。
他に持ってたんですか?確かに彼はこれをプライベートで使ってました。
あなたとここに来た時間の着信も残ってます。
あの…一体これはなんのお話なんですか?白だと言った人がいるんですよ。
はい?あなたとここにいた時彼が使っていたのは白い携帯電話だったと。
お待ちどうさまでした。
あっこの店員さんでした。
え?この写真の男性がこちらの女性とここにいた時あなたは彼が店内で携帯電話を使用していたので注意をした。
ええ。
しかもその時の携帯電話は白だった。
ええそれが何か?そうなんです。
実は彼白い携帯も持ってたんですよ。
あっこれです。
でもねこれには彼が彼女とここにいた時間の履歴が残ってないんだよねぇ。
着信も送信も。
僕はずっとそれが不思議でした。
そして1つの結論に達しました。
例えば…。
あなたがこの白い携帯電話を見たのはこのお店ではなかった。
それは彼が死亡したあの公園だった。
調べたんだけど君吉祥寺に住んでるよね。
しかも君の家まであの公園を通れば近道だ。
彼がその公園で死亡時刻に白い携帯電話を使用していた事は確認されているんですよ。
あなたはそれを見たのではありませんか?だから彼の携帯電話を白だと認識してしまった。
違いますか?勘違いですよ。
勘違いとは?今思えば彼がここで使っていたのはこっちの赤い方でした。
すいません勘違いしてました。
なぜそのような勘違いをしたのでしょう?理由なんかありませんよ。
そういう事もあるでしょ?では吉祥寺の公園で彼と会った事は?ありませんよ。
この店で会ったきりです。
そうっすか。
そりゃどうも失礼しました。
ああこれ髪の毛入ってるなぁ。
おやおやそれはいけませんね。
これ君が作ったんだよね?すいません。
すぐ作り直します。
いえこの髪の毛頂いておきましょう。
そうしましょう。
は?彼の遺体の爪から犯人のものと思われる皮膚が発見されていましてね。
たぶん殺された時に犯人と揉めて爪で…削り取ったもんだと思うんだけどね。
その皮膚のDNAとあなたの髪の毛のDNA照合して疑いを晴らしてみませんか?いかがでしょう?おはようございます。
あいつが悪いんだ…。
はい?あいつが悪いんだ!そうそう由美ちゃん。
バドミントン部の。
羽があるというか…。
すすいません。
店内での通話はご遠慮ください。
ああ。
すいません。
ごめんな。
また電話するわ。
ごめんな。
怒られてもうた。
ホンマ幸ちゃんとおると楽しいわ。
ウソでも嬉しいわ。
ホンマやて。
私な最近思うんよ。
幸ちゃんと一緒に大阪で暮らせたらなあって。
そしたらもっと楽しいやろなって。
あかんわ。
え?あかんでこのお好み。
中ドロドロやんけ。
ちょっとお兄ちゃん!はい。
これ焼いたん誰や?あっ僕ですが…。
お前大阪人にようこんなもん出すなぁ。
やめって。
せやけど中生焼けやでこれ。
いや当店のはこのように中がトロトロなんです。
アホか。
こういうのはドロドロゆうんや。
幸ちゃん。
すぐお取り換えします。
もうええわ。
お前が焼くんやったら全部一緒や。
すいません。
(店員の声)その時は店の中だったから我慢したけど…。
ごっつテンション上がってたわあいつ。
(由美)ホンマに?あとで電話して向こう行くわ。
(由美)懐かしいな。
(脇)わかりました。
ここで待ってます。
はい…はい。
えじゃあどこ行けばいいんですか?はい。
ああ中道通りの…。
わかりました。
わかりました。
お前お好み兄ちゃんやろ。
(店員の声)だけどその夜…また話を蒸し返されて。
これだけ言うといたるわ。
お前もプロやろ。
あのままじゃあかんで。
なんなんですか?お好みの焼き方ぐらい勉強せいっちゅうこっちゃ。
余計なお世話ですよ。
余計って誰に言うとんねん。
お前のため思うて言うてんのやろが。
あんたちょっとおかしいんじゃないの。
そんな言い方ないやろ。
こっちは金払うとんねんぞ。
お前の図体見たらわかるわ。
どうせだらしない性格やと思うわ。
待てや。
はっ。
監察官の聴取が終わりました。
菱沼刑事とともに本庁の長官官房へ向かうそうです。
(携帯電話の振動音)チッ。
切るぞ。
お前と話してる場合じゃねえんだよ。
部長小野田官房長がお待ちです。
わかってる。
なんだと!?わかった。
本庁もほっとした様子でした。
これで菱沼刑事も不問に付せるな。
えっ不問にって…。
でもあの…菱沼刑事は脇が情報屋だと売人仲間に教えたんですよね?それは別に違法ではない。
でもあの…その情報屋を使って違法捜査をしたという件は…。
言葉には気をつけろ!そんな証拠はどこにもない。
いいんですかね?それで。
自分の立場がわかって言ってるのか?は?所轄の薬物担当が違法捜査をした。
そうなったらその責任は誰のところにくるんだ?は…。
上に立つ者はよく考えてから口を開け。
ご苦労様です。
じゃお願いします。
よろしくお願いします。
捕まったヤクの仲買人はどうなるんでしょうね?当然薬物の売買で送検という事になりますね。
じゃあ菱沼刑事のした事は…。
闇に葬られるんでしょうね。
かもしれません。
なんか死んだ脇幸太郎は…浮かばれませんね。
また事情をうかがう事があるかもしれません。
今の刑事さんから聞きました。
え?彼薬物とかそういういかがわしい事やってたって。
ショックです。
なんか騙されてたみたいで…。
ちょっと待ってください。
でもね少なくとも結婚の事に関してはあいつ…本気でしたよ。
は?だからその…いかがわしい事もやめようとしてたんです。
あなたと一緒に大阪に帰るために。
そんな事言われても…。
あなた言ったんですよね?あいつと一緒になりたいって。
一緒に大阪に帰りたいって。
亀山くん。
言ったんですよね?冗談です。
冗談?昔の友達に再会して何度か会うようになったらそういう話をする事もあるでしょ。
一緒にお酒とか飲むようになれば。
お酒の上の冗談なんです。
あの…もういいですか。
ご協力ありがとうございました。
あんなもんなんですかね?はい?彼女ですよ。
ごく普通の反応だったと思いますよ。
報いなのかもしれませんね。
報い?薬物などに手を染めた。
刑事にいいように利用されたのも彼女にあのように言われたのも。
厳しいっすね右京さんはいつも。
でも俺はそんなふうには…。
まっそこが君のいいところなのでしょう。
2015/12/17(木) 16:00〜16:58
ABCテレビ1
相棒season4[再][字]
「最後の着信」
詳細情報
◇番組内容
“警視庁一の変人”だが天才的頭脳で鋭い推理をみせる杉下右京(水谷豊)と“おひとよしな熱血刑事”亀山薫(寺脇康文)の名コンビがあらゆる難事件に挑む!
◇出演者
水谷豊、寺脇康文、高樹沙耶(益戸育江)、神保悟志、黒坂真美、桐谷健太、中西良太、六角精児 ほか
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32723(0x7FD3)
TransportStreamID:32723(0x7FD3)
ServiceID:2072(0x0818)
EventID:45745(0xB2B1)