平凡だと感じる場所でも何かを設置する事で面白い空間に変えられるかも。
いろいろ試してみましょう。
私も台所でやってみようかしら。
こんにちは「家庭総合」です。
お悩み漫画の10月ごろっていうのはちょっと洋服とかの選択難しいですよね。
(青木)衣がえしようかみたいな時期ですよね。
暑かったり寒かったりしますけど。
今日のテーマはですね…服の素材で失敗した事って何かあります?成君ある?
(足立)セーターを洗濯してしまったんですね。
改めて終わったやつを見てみるとすごいしぼんでて何だろうってチェックしたらあの…ウールでした。
あ〜洗っちゃいかんってやつ…。
(足立)はい。
僕はちょっと寒い所にロケに行くって事になりまして一応念のためにセーターも持っていこうって言って行ったんですよ。
セーターっていうのは風を通しますね。
中半袖だったんですよ。
だからもう着てないに等しくなっちゃって。
セーターもざっくりと編んだやつはもう駄目だね。
駄目ですよ…あっパパイヤさんそのミスしましたか。
やりました。
だからまあこういう失敗はね僕らアマチュアにはねありがちなんですよ。
何かありますよね。
だからこれはプロの力を借りないといけませんね。
という訳で本日は衣服の素材のプロ潮田ひとみ先生に来て頂きました。
洋服選ぶ時は素材ってやっぱり分かってないといけないんですかね?
(潮田)そうですね。
環境の中でも人間に最も身近に存在するのが衣環境という環境です。
衣環境…何ですか?衣環境って。
外側に環境がありますよね。
…で人の体がありますよね。
その間にあるのが…洋服によって作られるのが衣環境です。
…って事はここら辺ここら辺周りって事ですか?こことか?こういう所?
(潮田)そうです。
そういうとこです。
衣環境っていうんですね。
心地よくないと嫌ですね。
そうですね。
ここの所を快適にするには……できません。
うんそうですね。
それでは洋服の素材である繊維の種類とその特徴を見ていきましょう。
…の2種類があります。
天然繊維は自然の素材から作られる繊維で古くから人間が使ってきたものです。
主に植物から生まれる綿や麻などの植物繊維。
動物から取る事ができる毛や絹などの動物繊維があります。
綿は肌触りがよいため肌着やタオルや寝具など生活に身近でよく触るものに使用されます。
ぬらしても丈夫なままなので毎日洗濯するものに多く使われています。
麻は触ると冷たく感じる特徴があるため夏物の衣類に使われる事が多い繊維です。
動物たちが寒さから身を守るための毛は保温性が高く冬物の衣服に使用されます。
絹は蚕の繭から作られています。
しなやかで光沢がありネクタイなどに利用されています。
近年人口の世界的な増加に伴いますます多くの繊維が必要になっています。
そこで昔から使われてきた綿などの天然繊維に代わり人工的に作られる化学繊維の需要が伸びています。
化学繊維の中でもレーヨンやキュプラアセテートは天然材料を利用して作られています。
質感が絹に似ていて安く大量生産ができるので婦人用ブラウスや洋服の裏地に使用されています。
そして現在最も需要がある繊維が合成繊維です。
特にナイロンやポリエステルアクリルは3大合成繊維といわれ多くの種類が開発されています。
丈夫でシワになりにくいためさまざまな被服に使われています。
しかし熱に弱いためアイロンがけの際には注意が必要です。
主な繊維の特徴をまとめたのがこちらです。
植物性繊維の綿と麻とそれから合成繊維のポリエステル。
これ丸がとても多いですよね。
綿と麻はとても丈夫です。
ポリエステルも丈夫です。
毛に関しては保温性の高さが最大の特徴です。
レーヨンやアセテートは水や熱などに対してデリケートです。
何となくは分かっていましたけれども確かに毛は温かいけども。
(足立)ぬれると強度が落ちちゃうとか全然知らなかったですし。
水洗いはできないよね。
こういう図がちゃんとあると理解がしやすいですよね。
こういう…例えばこのテーブルにある白いシャツ。
何の素材だと思いますか?これは…。
見た目は全然変わらないですよね。
あっでもちょっと待って…。
これちょっと違うよね。
本当だサラサラしてる。
何となく白い肌着は綿だっていうイメージありますけど。
それでは正解です。
1つは綿です。
2番目のものがポリエステルが混じっているもの。
それから一番向こう側にあるのが化学繊維のみで作られたものになっています。
こういうふうに混紡したりしていろいろな素材の衣類が販売されてるので必ずタグや取り扱い表示を確認した方がいいです。
僕正直これが綿だと思ってました。
私もそう思った。
(尾崎)しっかりしてるんで。
綿とポリエステルが混ざってる理由って何なんですか?あの〜綿は洗うととっても乾燥が遅いんですね。
ぬれてしまうので。
ポリエステルはそれに比べてとっても乾燥が速いです。
なのでお洗濯の時に速く乾いた方がいいですよね。
というので綿とポリエステルを混紡して使う事が多いです。
なるほど。
そうかいいとこ取りっていう感じなんですかね。
確かにそうだ。
綿だと思って買ってるもの綿ポリのものが多いんだろうなって。
綿ポリ?出ました。
そういう事言うんだ。
なるほどね。
かっこいいですか?それとも古いんですか?いや何とも言えないです。
分からなかったから。
綿ポリとか言わない?初めて聞きました。
年代が出ますからね。
繊維の特徴を理解できたら次は布の構造の話です。
繊維を布にする時に…で2枚の…ここにあるんですけれども2つとも同じ綿なんですが。
Oと書いてあるものが織物でAと書いてあるものが編物です。
成君と千瑛ちゃん是非これを引っ張ってみて下さい。
引っ張ってみて。
じゃあいくよ。
せ〜の。
全然伸びない。
(尾崎)伸びます。
編んである方が伸びるんだ。
同じ素材なのに。
(潮田)織物は縦糸と横糸を直角に交錯させて縫ったものでワイシャツですとかジーパンに使われて一般的に布と呼ばれるものが織物です。
一方の編物というのはニット素材というふうに呼ばれています。
1本の糸をループにして連続的に絡ませて作っています。
Tシャツですとかセーター伸縮性を必要とする時に使う布が編物です。
そうか。
へぇ〜。
織物は型崩れはしにくいけどシワになりやすい。
反対に編物は型崩れしやすいけどシワにはなりにくい。
長所と短所は裏表の関係なんですね。
これはまあ確実に編んでありますよね。
こういうのってね。
これも編んである。
これはだから織ってありますよ。
伸びない。
伸びないししっかりしてる。
(潮田)こういうふうに繊維と布の構造によって私たちの服は生産されているのでその特徴を理解して洗濯したりアイロンかけたりするようにしましょう。
そうか〜。
干し方も大事なんですよね。
覚える事がたくさんあって大変だね。
全部において1つで済むとかってそういう…。
万能な素材。
そうそうそう。
あったらいいですよね。
万能な素材1つというのは難しいです。
なんですがそれぞれの…そうですね。
例えば制服の場合下に肌着を着ると汗を吸い摩擦を減らすのでシャツやブラウスを痛めずに済みます。
見た目をきちんと整えるシャツブラウスと衣環境を整える肌着とが役割分担をしているのです。
お悩み漫画のユウタ君はTシャツにコートを重ねていました。
これでは洗いにくい素材のコートに汗が染みてしまいます。
もう一枚シャツを着るなど工夫してほしいですね。
肌着ってさ寒いから着るっていうイメージあるけど痛めないから着るっていう事はないよね。
あんまり。
着た方がやっぱりいいんですね。
服のために。
はい。
繊維の特徴を知らないと危険な事もあります。
その一つが服への引火です。
洋服の素材には燃えやすいものとそうでないものがあります。
綿と毛アクリルを例に実験してみましょう。
まずは天然繊維の綿と毛を燃やしてみます。
綿はすぐに燃え上がっていきますが毛はゆっくり燃えていきます。
綿は3分で全て燃えてしまいましたが毛は途中で火が消えてしまいました。
では合成繊維のアクリルを燃やします。
引火した瞬間から勢いよく炎が広がっていきます。
溶けた繊維がボタボタと垂れています。
これは石油を原料とした合成繊維の燃え方の特徴です。
燃え尽きた跡を見ると溶けた繊維が張り付いています。
合成繊維は勢いよく燃えて繊維が肌に張り付くので特に危険です。
火に近づく際は服の素材に気を付けるようにしましょう。
洋服の素材はより便利でより快適なものが日々開発されています。
中でも近年高度な技術を駆使した高機能性繊維が数多く作られています。
こちらの会社ではスポーツシーンで活躍する素材を研究しています。
これなんですが…運動した時の汗の様子を綿のシャツと比べてみると綿のシャツはよく見ると汗を含んで体に張り付いていますが吸汗速乾のシャツはサラっとしています。
運動中の体温の変化にも差が出ました。
走り始めて10分後綿に比べ吸汗速乾の方が体温の上昇が緩やかになっています。
水をよく吸いよく逃がすという特殊な機能が体温の上昇を防いでいるのです。
その違いを比べる実験をしてみましょう。
同時に水滴をたらします。
素材が水分を吸い込む瞬間に注目して下さい。
綿はじんわりと吸い込みましたが吸汗速乾は一瞬で吸い込みました。
更に水分を吸ってから1分後を比べてみると水分の跡がほとんど見えません。
この素材どんな仕組みになっているのでしょうか?本来繊維の断面は丸い形をしています。
綿の吸水性が高いのはこの丸い部分の中に水分をたっぷりとため込むからです。
吸汗速乾の繊維の断面には溝があります。
そして水は繊維の中ではなく間にたまります。
そのため水をすぐに吸いすぐに外に出す事ができるのです。
もともと私たちはアスリート向けのスポーツウエアを開発してきましたけど一般の方にも応用できるものだと思ってます。
ふだんの生活の中でそういった高機能繊維を使う事によってより快適に過ごせるんじゃないかなという事を思ってます。
すごい実験結果でしたね。
本当ですね。
あんなふうになっているっていうのは。
実はこちらもある高機能性繊維なんです。
水をかけるとある変化が起きます。
千瑛ちゃん繊維を持って下さい。
成君はそこに水をかけてみて下さい。
よしじゃあいくよ。
(尾崎)えっ何?えっ…。
えっ暖かいです何か。
(足立)うそ。
本当?暖かいんだ。
はい。
ホカホカしてきました。
何ですか?これ。
すごい。
(潮田)これは…汗を吸うと暖かくなるため体温を高く保つ事ができます。
冬場の肌着や寝具などに用いられています。
新しい繊維は次々と開発されています。
だからこそそれぞれの特徴を理解して目的に合わせて選ぶ事が大切になってきています。
例えばビンテージジーンズというのがありますね。
昔は細い糸を織る事ができなかったんですね。
だからその分太い糸を使っているから丈夫で頑丈なジーンズが出来ます。
作る事ができました。
そうなんですか。
(潮田)最近のジーンズだとストレッチタイプのものがありますよね。
ストレッチジーンズは体にフィットして楽に着る事ができます。
しかし長く着続ける事はできません。
ビンテージジーンズは楽に着るものではありませんが硬くて丈夫で長もちします。
新しい機能が加わる事によりほかの機能が失われれる事もあるのです。
だからビンテージに価値があるんでしょうかね。
古いだけだと思ってたけど違うんですね。
だから新しいものももちろん大事ですし高機能性の繊維っていうのを使っていくのもあるんですがそれぞれ自分のこれがいいっていうこういう事をしたいこういう条件で着たいというのを考えてそれで選んでいかないといけないなぁと思っています。
ついついデザインだけで選んじゃいますけどね。
はい。
デザインや機能性ももちろん大事なんですけれども素材の特性を理解して洋服を着こなしてもう一段上のおしゃれさんになって下さいね。
難しいなこれは。
繊維には天然繊維と化学繊維の2種類があります。
さまざまな繊維の特徴を理解し自分にとって心地よい衣環境を整えましょう。
石油を原料としている合成繊維は火が付きやすくあっという間に燃え広がります。
長い袖を着る季節は気を付けるようにしましょう。
機能性の高い繊維が開発され楽で着心地のいい洋服が増えました。
自分にとって大切な条件を考えて洋服を選ぶようにしましょう。
2015/12/17(木) 14:40〜15:00
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 家庭総合「服の素材いろいろ」[字]
繊維には多くの種類があり、それぞれに保温や強度などの特徴があります。心地良く着るための、素材の選び方や組み合わせ方を学びます。【出演】パパイヤ鈴木・青木さやか他
詳細情報
番組内容
繊維には、綿・絹・毛など昔ながらの天然繊維と、近年需要が伸びている化学繊維があります。また、様々な高機能性繊維も開発されています。しかし「着心地」「管理のしやすさ」「丈夫さ」など全ての条件を満たす繊維はありません。番組では主な繊維の特徴を学び、重ね着の工夫などで心地よい「衣環境」をどう作るかを考えます。【出演】パパイヤ鈴木、青木さやか、足立成、尾崎千瑛、潮田ひとみ【声】沖田愛【マンガ】和田フミ江
出演者
【ゲスト】大学准教授…潮田ひとみ,【司会】パパイヤ鈴木,青木さやか,【出演】尾崎千瑛,足立成,【語り】沖田愛
ジャンル :
趣味/教育 – 中学生・高校生
趣味/教育 – 生涯教育・資格
バラエティ – その他
映像 : 480i(525i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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