サラメシ 2015.12.17


皆さん再来週の木曜ってもう来年だって知ってました?こんにちは!慌ただしい年末も食には貪欲に行きたい中井貴一です。
ほらこちらにも食に貪欲な皆さんが!お邪魔したのはとある会社の社員食堂。
昼の12時になると社員175人のほとんどがこちらに。
う〜ん!確かにガッツリこのごはんの量。
聞けば皆さんこれからが一番忙しい時期。
そのお仕事とは…。
(サイレン)そう!消防車に関係あり。
でもね消防士さんじゃ〜ないんです。
こちらが創業から92年を誇る消防車専門の工場。
全国の自治体からの依頼で年間およそ300台の消防車を製造販売しています。
自治体への納期が3月の年度末に集中するため今が繁忙期。
フル稼働でおよそ40台の消防車を製作中です。
一口に消防車といっても見て下さい。
はしご車にポンプ車化学消防車といろんな種類がありますよね。
でも知ってました?実はその一台一台が全てオーダーメードなんですって!だから最初はこんな形。
自動車メーカーから納入された車体に装備を組み上げていくんです。
北は北海道から南は沖縄まで。
発注元が変われば必要な装備も変わるようで…。
へえ〜土地土地に合わせた機能的なデザインってやつですね。
でもねカッコイイからまねしたくなっちゃう!決められたサイズの中に最高の装備を。
火災現場で作業しやすいようホースや機材の収納一つから消防署と相談しながらおよそ3か月かけて1台の消防車は造られます。
その工程はポンプを車体に取り付ける事から。
大型になると1分間に6,000リットルもの水を放出する消防車の心臓部。
強い水圧がかかるため取り付けには最も神経を遣うんだとか。
この位置合わせだけでもおよそ30分。
車体は設計図を基に溶接のプロが4人掛かりでおよそ1週間。
どの工程も専門的な技術が必要なので社員のほとんどが入社以来ずっと同じ部署を担当するといいます。
仕上げは電装品の取り付け。
ほらほらほらほら消防車らしくなってきましたよ。
(サイレン)でも実はもう一つ大事な仕事があるんです。
こちらのお二人「あ〜あ水が止まんないよ」…なんて途方に暮れてる訳じゃない。
これはポンプの動作を検査する放水試験。
1時間放水を続けながら水圧が落ちる事はないかじっとメーターを見つめます。
更には計器には表れない異常がないかもじ〜っとチェック。
はあ〜これを1時間ですか。
まあでも一番大事なとこですもんね。
でも冬は寒そう。
検査一筋27年の千葉さん。
この日は入社3年目の若手を指導しながら…。
じゃあ真空ポンプ作動。
1台の消防車それは一人一人が持ち場で極めた技術の結晶だったんですね。
待ちに待った昼休み。
社員たちが一斉に食堂へなだれ込みものの5分で満席。
メニューは日替わり定食2種類にカレー更にはうどんにそばと至ってシンプル。
聞けば麺類が人気だそうですが…。
(取材者)麺に麺?
(羽田)麺に麺ですね。
整備担当の羽田さんはなんとうどんにそばのダブル麺。
1杯ではちょっと物足りない麺類も組み合わせればほらボリュームたっぷり。
金額が。
しかも麺類なら出てくるのも早い!その手があったか〜!こちら塗装担当の尾塚さんはうどんにごはんをプラス。
いいね!働く男のメシって感じ。
そんな麺のコーナーを担当するのは食堂に勤めて5年目の高沖さん。
えっネギは抜いてくれるのにワカメは抜かない?ワカメは駄目か…まいいか。
それにしてもこう一見雑然と見えるこちらの社員食堂聞いてみると実は昼休みのマイルールだらけ。
こちらポンプを取り付けていた真野さん。
ほかの席が空いていても必ずこの席で。
分かるな。
ありますよねお気に入りのマイシート。
こちらは部署がバラバラでも毎日必ず一緒という3人。
食べる時間にもマイルール。
組み立て担当の野中さん。
毎日決まってやって来るのはランチラッシュが終わった12時半を過ぎてから。
この日は…うわ〜おいしそうじゃないですか。
ところでせっかくのお昼わざわざ一人で遅れて食べる訳って?ですよね。
大変失礼しました。
本当にごめんなさい。
すいません気付かずに…。
消防車工場の社員食堂には一人一人の技術を支える思い思いのサラメシがありました。
昼下がりの街でこんなお願いしてみました。
何食ったっけ?いきなり本当すいません。
でもね星の数ほど食あれどあなたのランチのその味はあなたにしか表現できない。
ジュ〜。
そうクレヨンを手にすれば誰だってサラメシ画伯。
今回は東京で!設計会社にお勤めという画伯。
これは期待できそうですね〜。
よっこの器の形もう分かった皆まで言うな!そしてキツネが好きそうなあれだ!つゆがねこうジワ〜っとしみて絵だけでもおいしそう。
うまい!絵がうまい!テレビの前の皆さんもご一緒にせ〜の!ん?ん?いやキツネうどん…じゃないの?げげっ!そうですか。
う〜ん何でも打ち合わせの合間に立ち寄った病院の食堂でつい奮発しちゃったそうで実物がこちら。
はい画伯「丼」じゃなくて「重」じゃない!うな重…!まああの控えめにおっしゃったのかな。
謙虚うん。
ありがとうございました。
さてお次の画伯は?はいはいはいこの感じね。
お茶わんの上にパラパラパラっと。
ああこの大きさは梅干し?さあさああなたが食べたサラメシはお茶漬け?あ…うどんだったか。
何でも本場香川で讃岐うどんのおいしさに目覚めて以来週に1度は食べる定番なんだとか。
どっちかっていうとひじきに見える。
はい画伯からの挑戦状燃えますね。
パステルカラーの…え?水玉?何かカフェメシっぽいかなおしゃれな感じ?いや難しいねこれ。
はい!デザートに何かついてるの?それ。
なんと本格的にコンロでグツグツグツっと。
たまにはこうして営業仲間と英気を養ってるんですって。
温まったでしょうね〜。
あっ!これあれ?コンロの火?花かと思った。
お次は建設業の方。
さあさあクレヨンをお持ち頂いてほほう〜…っていうかいきなり大胆に縦にチャチャっとこう。
カブ?カブ?何か顔みたいだけどこれ大皿にいろいろ載ってる感じか。
はあはあはあはあ。
じゃん!えっちょっとごめんなさい失礼ですけどそれ…。
うわっ豪華。
刺身が5種類も載った定食セット。
体力勝負の仕事なので奮発してでも昼には好きなものをガッツリ食べるんだそうで。
…にしても画伯あの一番最初に描いたその縦線は?
(取材者)え!?前の人に取られないついたて…。
ああこれか!この飾り?あっこれ前の人に取られないためってこれさすが画伯ものの見方が違う。
最高!
(取材者)じゃあこれ食べると…。
ですよね!働く人の数だけサラメシがある。
画伯の皆さん本当にありがとうございました。
誰にでも昼は来る。
弁当箱の中の小さなドラマを探して西へ東へ。
今回は吉野の山を望む奈良県五條市へ。
ここはある果物の生産量が日本一の町。
そこは見渡す限りの柿畑。
五條市では大正時代から栽培が盛んになり西吉野を中心に年間およそ2万5,000トンを出荷しています。
(阿部)なってますね。
お邪魔したのは3代にわたって柿を育てる西岡さんの畑。
収穫していたのは今が旬の富有柿。
大ぶりで糖度が高く柿の王様とも呼ばれる高級品。
一玉1,000円の値をつけるものも。
(西岡)あ〜よかったです。
(西岡)もう熟した柿なんでね。
丹精込めて育てた柿をお客様に届けるにはもう一つ大事な仕事が。
西岡さんの案内でやって来たのは農家が共同で運営する選果場。
柿を大きさやグレードごとに選別し市場へと出荷する柿の集積地です。
駄目!前に来て!働いているのは地元の女性を中心に100人ほど。
収穫の時期限定のお仕事。
いい感じねえ!
(笑い声)今日は日本一の柿の町で選果場のお弁当をのぞき見です。
(阿部)おっすげえ!わ〜すごい数だな。
ここは持ち込まれた柿の熟れ具合とへたの傷をチェックする…台が白い線で5つに区切られているの分かります?熟れ過ぎや傷物を見つけると真ん中のコースへ。
これは直売所などで安く販売。
更に状態が悪いものは手元の穴に入れ山に返して畑の養分に。
多い時は一日およそ240トン。
だから柿を裏返した一瞬で傷みの具合や軟らかさを見極めなければなりません。
長谷川さんはこの選果場に勤めて9年。
選果台は10人一組の共同作業。
前の4人は流れてくる柿を手に取りやすいようにひたすらそろえ後ろの6人が検品します。
そうそうそういう事。
1人が遅れれば後ろの誰かにしわ寄せが行ってしまう。
整然と並んだ柿は一人一人が責任を果たしている証し。
検品が終わった柿はベルトコンベヤーで箱詰めの工程へ。
センサーが皮の傷そして大きさを判別し途中でコロリ。
脇に並んだ箱詰め担当のもとには大きさがそろった柿が自動的に届く仕組み。
機械化が進んでも最後のチェックはやっぱり人の目と手で。
選果場に勤め11年の峯さん。
峯さんの一年の仕事は土地の作物に合わせ移り変わっていくんだとか。
(阿部)あ〜じゃあ一年中じゃないですか。
(峯)ねえ。
おいしそうやけどね。
少しでもおいしく食べてもらえるよう一つの柿を何人もの手で…。
そんな地道な仕事が全国に誇る柿の町を支えていました。
さあお待ちかねお弁当の時間です。
うわ〜すげえ!
(ノック)近くには飲食店がないのでお昼は全員が休憩室に。
それぞれ気の合う仲間とテーブルを囲んでのランチタイム。
もう早いですね!おなかすいてるもん。
限られた時間やから食べんと。
あっすみませんすみません。
箱詰めをしていた峯さんの弁当にはいつも10種類を超えるおかずが。
ほら卵焼きだけでもカニカマ入りと豚肉入りの2種類。
ごはんの上には明太子に昆布しいたけ梅干しなど5種類。
ほかにもサンマの蒲焼きにナスのお浸しなどと天こ盛り。
同じグループの阿部彩珠さんは台湾の出身。
30年前国際結婚で日本へ。
日本と台湾のおかずを織り交ぜた折衷弁当。
毎日夫と2人の娘の分も作っているそうです。
(阿部)大好物なんですね。
家族には秘密の小さな贅沢。
大好物を気心知れた仲間と囲めばほら自然と笑顔の花が。
すみません。
何かいい香りがしますね。
いいな〜。
はい開けて。
笠本さん毎朝の弁当作りは40年連れ添ってきた料理好きの夫耕一さんと2人で。
(阿部)旦那さんが…このおかずの方を?
(阿部)卵焼きもご主人が作られたんですか?弁当箱の中の小さなラブが午後からの活力!いろんな意味でごちそうさまです。
6月から始まった選果の仕事も間もなく終わり。
弁当生活ともしばしのお別れです。
また来年も実りの季節とともにおいしいお弁当を食べられますように。
それでは今日はこの辺で。
お相手は中井貴一でした。
(あさ)何で旦那様とサトシさんが…。
2015/12/17(木) 12:20〜12:45
NHK総合1・神戸
サラメシ[字][再]

自治体からの注文で作られる消防車。使用される地域によって1台1台様々な工夫がされている。消防車工場の社員食堂。柿の出荷に忙しい奈良の選果場でお弁当のぞき見!ほか

詳細情報
番組内容
▽自治体からの注文で作られる消防車。使用される地域の気候などにあわせて1台1台さまざまな工夫がされている。そんな消防車を作っている工場の皆さんの社員食堂におじゃまします! ▽柿の出荷に忙しい奈良の選果場。ベルトコンベアの作業を支える100人ほどの女性たちのほとんどがランチはお弁当。 ▽「今日食べたランチを絵に描いてください」街頭でのお願いを今回は東京で実施。
出演者
【語り】中井貴一

ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
バラエティ – 料理バラエティ
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32080(0x7D50)
TransportStreamID:32080(0x7D50)
ServiceID:43008(0xA800)
EventID:30986(0x790A)

カテゴリー: 未分類 | 投稿日: | 投稿者: