(茂茂)将軍の名のもとに命令を下す。
賊を…討て!
(藤林)き…貴様ら!
(百地)腐っても伊賀三大上忍がこのごに及んで標的を狙うとは。
(百地)だがもう終わりぞよ。
(藤林)百地…貴様謀ったな!
(新八)なんで将軍暗殺部隊に将軍様が!?だって本物は全蔵さんに…。
それは余ではない。
いやおそらくそなたらがここ数日会ったであろう将軍も余ではない。
余は殿中で事件があった直後すでにある者によってかどわかされていたのだ。
そしてこの百地の庇護のもと伊賀に潜伏していたのだ。
そんな…あの将軍様までもが偽者だった。
(近藤)殿中から将軍様をさらうなんて…。
(土方)そんな真似…。
(さっちゃん)できる。
あの男なら…。
ま…まさか。
小僧…。
服部の小僧めの仕業だと!百地貴様…。
あの男と共謀し将軍の死を偽ったのか!敵も味方も…。
我ら伊賀者も出し抜きおったのか!貴様が伊賀の名を語るな下郎。
ああもたやすく伊賀が落ちたのは貴様らが内通しておったからであろう。
悪いがわしも小僧も根っからの忍ぞよ。
主君も敵も己で決め…。
ほざけ老いぼれデクが。
もう終わりだ…伊賀も将軍も何もかも!
(百地)その程度の忍法では将軍の首はとれぬ。
この百地乱破の首もな。
(百地)修業が足りぬ。
これが本物の忍砲ぞよ。
(銀時)そっちが本体だったんかい!
(百地)忍の聖地隠れ里不知火。
忍の神摩利支天がまもるこの地なら将軍の身も安全ぞ。
茶でも飲んでゆっくり休め。
飲め。
里特製の忍茶ぞよ。
あの…すみません百地さん。
それって武器なんですよね?人じゃないんですよね?わっぱどもに茶は早かったか。
ならばこれでどうぞよ。
(神楽)わあ!ココアアル!大丈夫なんですよね!本体あんたなんですよね!?わしは傀儡術を極めし忍。
からくり人形を操りながらからくり人形に操られる者。
どちらも本体百地乱破ぞよ。
いやよくわかんないんですけど。
下手したらあなたのほうが人形に見えるんですけど。
案ずるな。
モモちゃんは時に武器になるが時に急須にもなる万能性能。
ようするに大丈夫ってことね。
そして時には便器にもなる。
(百地)おい厠はここにあるぞよ。
そちらに行っても厠はない。
命もない。
ここは忍の要塞。
下手に動かぬほうがいい。
厠に入ったとたんひとりでにねじれた者もいる。
どこの暗黒大陸!?なるほど。
確かにここなら将軍も安全かもしれねえな。
将軍真っ先にねじれてんぞ!そこか!ねじれるってやっぱそこか!ご覧のとおりぞよ。
将軍の安全はわしが保証しよう。
あとは任せて手を引くぞよ。
私たちがやらないで誰が将軍をまもるね!敵は一国家に匹敵する武力を持った連中ぞ。
まもる。
そんな半端な考えでは将軍は再び死ぬ。
そなたらにできるか?あの服部の小僧のように将軍を殺すことが。
え…どういうことですか?
(百地)わしがあの男と出会ったのは春雨に蹂躙されてからひと月後。
すでに情勢を探っていたやつは知っておった。
敵ははじめこそ一橋派の過激攘夷浪士だったが今では抗いがたい巨大な勢力に膨れ上がっていることを…。
将軍が将軍であり続けるかぎり敵の手は止まらない。
将軍をまもり伊賀をまもりこれ以上戦禍を拡大させないためには1つの方法しかない。
将軍徳川茂々を殺しただの徳川茂々に戻すこと。
やつが斬ったのは将軍という器そのもの。
社会的に抹殺することでやつは人間徳川茂々の命をまもろうとしたぞよ。
そのために命を投げ打ち歴史に汚名を残す道を選んだ。
全蔵:持ってけ。
続きが気になるといけねえ。
決心が鈍るあの野郎最初からそのつもりだったのかよ。
さっちゃんさん!将軍の生存の報は誰にも伝えるな。
これ以上誰も死なせたくないならな。
やつらが将軍の首とったくらいでおさまるタマだとでも?知っておるのか?敵を。
知ってるよ。
うんざりするほどにな。
バカな…あれは春雨!そんな!なぜ再び伊賀に!まさか将軍様がここに匿われていることがバレた?服部の小僧がそんな下手は打つまい。
じゃあなんで!よく見とけてめえら。
あれがやつだ。
将軍が死のうとやつは止まらねえ。
政権が変わろうとやつは止まらねえ。
やつを止めてえなら…。
息の根を止めるしかねえ。
(神威)もしも〜し阿伏兎今どこにいる?だ団長!
(阿伏兎)シッ!シーッ!ふ副団長なら今トイレだ。
あっそう3秒以内に戻ってこなかったら減給って言っといて。
よっ団長今済んだとこだビックリするくらいキレがよかった。
拭かないでもいけた。
人が船を降りてる間にどこ行っちゃったんだよ?全然見当たらないんだけど。
(阿伏兎)いやこっちも捜してるんだが見当たらなくてな。
俺がいない間におもしろいこととかやってないよね?
(阿伏兎)やってないやってない。
シンスケと一緒に伊賀とか行ってないよね?
(阿伏兎)行ってない行ってない。
(阿伏兎)そっちの人捜しはどうなったんだ?
(神威)見つからないよ。
やっぱり死んじゃったかなみんな。
あ〜あもったいないせっかくおもしろそうなレアもの見つけたのに。
とにかく俺もそっち行くから居場所教えてよ。
(阿伏兎)いやケガもしてるししばらくゆっくりしてたほうがいいんじゃないかな?いいよじゃあこっちから行くから。
(阿伏兎)そっから来れるの!?阿伏兎俺抜きでおもしろそうなことやってたらどうなるかわかってるよね?消せ!モニター消せ!いいいのかい?あんな重症で獲物求めてたようなやつ連れてこられるか。
それにどうにも厄介なことが起こる気がしてならねえ。
やつは…服部全蔵はどこへ行った?船を止めよ!いったいいかなる要件か!
(高杉)安心させてやったらどうだ?俺たちゃ将軍暗殺の礼をしに来ただけだとな。
礼なら俺が受けよう。
連中はロクに役に立たなかったボンクラさ。
(高杉)功に執着するタイプには見えねえが。
首をとったのは俺だ。
褒章に興味はねえがこの技をもってなした仕事を横取りされる覚えはねえ。
その功罪もな。
(全蔵)はじめからそのつもりだったんだろう。
あんたらが伊賀を抱き込んだのはその力を借りるためだけじゃねえ。
将軍暗殺の罪を伊賀に背負わせこれを一橋公の名をもって攻め滅ぼす。
つまり次期将軍となるための大義名分を作るために忍たちを利用したんだろう。
なめられたもんだぜ服部全蔵の名だけじゃその咎背負うには足りねえか。
(高杉)伊賀越えならぬ三途の川越えにしちゃあともが足りねえって言ってんのさ。
地獄で将軍のしゃれこうべのともでもしてな。
御庭番。
(全蔵)地獄へのともならもう雁首揃ってるさ。
ここに。
うわ〜っ!これはこの黒い霧は…。
(全蔵)火霧伊賀で開発された高温に反応し爆発する煙幕。
これでてめえらのデカチンは使えねえ。
信じられるのは己の技のみ。
はてさて何人地獄に道連れにできるか天下の大罪人にふさわしい活躍を見せてやらぁ。
忍の国にようこそ。
ハァハァハァ…。
さっちゃん:あんたほんと昔から変わらないわね。
そいつが俺の信条だ。
そうほんとに忘れちゃったのねハァハァ…。
(百地)やはりこうなってしまったか。
服部の小僧を1人で死なせるな。
やつらに我らの鍛え上げた技を忍の魂を見せてやれ。
ハァハァハァ…ん?どこに行かれるんで?逃げているツラには見えないね。
将ちゃんこれ以上は行かせられないアル。
どうかここは僕らに任せて早く避難してください!どいてくれわかっている。
皆が余のために戦ってくれているのは。
だが!だがこれ以上私のために人が死にゆくのはもう見ていられ…。
銀さん!じゃあ死ぬか。
全部ほっぽり出してここで。
今まであんたのために死んでいった命全部ぶん投げて楽にしてやろうか。
それとも無数の屍踏み台にしてそれでも生きるか。
あんたの好きなほうを選べ。
一つ言えんのはあんたがあんたの戦いから逃げようが俺たちは俺たちの戦いから逃げるつもりはねえってことさ。
あっぱっつぁん!将軍…あんた。
昔投げ方を教わった。
御庭番衆に。
彼らは私にとってただの家臣ではない。
大切な友人なのだ。
(茂茂)頼む行かせてくれ。
私は彼らを全蔵を死なせたくない。
(阿伏兎)やれやれまた船がオシャカだ。
やってくれるね服部全蔵。
だがどうやら勘が当たったらしい。
奴さんはどうにもくせえ。
何か隠してると思ったんだ。
本物の将軍の首み〜っけ。
や夜兎が…あんなに。
銀ちゃん将ちゃん!悪いが夜の兎は一度狙った獲物は逃がさねえ!なるほど忍の国のリベンジってわけか!あぁおもしれえ。
団長が見たら狂喜しそうな光景だ。
この国最強のツワモノがタッグを組んで宇宙最強に挑戦とはまもれるか?俺たちからこの国を!
(片栗虎)よくあの惨状のなか生きて帰った。
姫をまもり抜いてくれたことを感謝する。
(舞蔵)すべては沖田殿のおかげにございます。
我々の脱出を船が沈む直前まで手助けしていただきました。
彼がいなければ誰ひとり生き残れなかった。
(片栗虎)ほうあの悪ガキがな。
つまりおよそ忠臣とはほど遠い悪たれどもによって俺たちは救われたってわけだ。
全蔵のやつめまさか将ちゃんを救うために俺たちをも騙すたぁ。
間違いねえんだな?はいあれは茂茂様ではありません。
念のため亡き骸を調べるとあるべきものがございませんでした。
傷が。
傷?そんな話は聞いたことがねえ。
あれは私と茂茂様と御庭番衆しか知らぬ秘事。
いえ茂茂様と御庭番衆の絆の証しでありまする。
(舞蔵)茂茂様と彼らが出会ったのは茂茂様が将軍に彼らが御庭番衆になる前でありました。
たいへんショックを受けておられました。
同じ齢の彼らが自分をまもるために身命をとして働いていることに。
影武者にございます。
定々:なに?影武者がさらわれた?
(舞蔵)おそらく水戸派の連中の仕業かと。
彼らの要求は…。
(定々)捨ておきなさい。
えぇ?
(定々)御庭番衆の務めとは将軍をまもること。
将軍はこの世に1人ですが影はいくらでもいますから。
(さっちゃん)どこ行くのよ全蔵。
あんたまさか将軍様の意向に背くつもり?1人で影丸を助けに行くつもり?将軍なんてどこにいるんだ。
俺は講義で教わったぜ。
御庭番の務めは将軍をまもることじゃねえ。
その将軍の務めをまもることなんだとな。
あいつはそのために影武者になったんだ。
そいつを見捨てたやつを俺は将軍とは思わねえ。
好きにやらせてもら…。
(茂茂)そうか。
将軍とはそういうものであるか。
ならば余の務めに手を貸してもらえるか。
影武者を助けたい某がその事実を知ったのはすべてが終わったあと。
血まみれた茂茂様が帰ってきたときでありました。
あろうことか賊の住処に押し入るだけではなく乱闘の末影武者をかばい胸に深い傷を負われていたのです。
(舞蔵)影武者のために本物が重傷を負うなど事が知れれば一族郎党斬首を免れませぬ。
しかし…。
案ずるな。
影武者とはこんな時のためにあるのではないか。
そのほう怖い思いをさせたばかりですまないがもう少しだけ余を演じてくれぬか
(舞蔵)茂茂様は事件の一切を隠すため自らを影と入れ替え傷が癒えるまでの半年あまり影武者として御庭番の中に身を潜めて彼らをまもったのです。
全蔵:おい将軍!
(全蔵)クナイってのはこう投げるんだ。
おい将軍!忍がそんなケガでメソメソしてたらいけねえよ。
おい将軍「ジャンプ」ってのは授業中に読むのがいちばんおもしれえんだ。
(全蔵)おい茂茂。
ようやく名前で呼んでくれたな。
もう呼べる機会もねえだろうからな。
次会うときは将軍様か。
(茂茂)好きに呼べばいい。
だがなんと呼ばれることになってもここでそなたたちとともに過ごした時を余は忘れぬ。
そなたらから教わったこと余は忘れぬ。
御庭番衆の務めとは将軍をまもることではない。
将軍の務めをまもることだ。
そして将軍の務めとはその身をとしても民と国をまもることだ。
いつかそちたちが御庭番になるときがきたらいつか余が将軍になるときがきたらともに戦えるといいな。
この国がために《どうやら俺はつくづく忠義だ忠節だのとは縁遠いらしい。
ようやくそのときがきたってのにようやくあんたの御庭番になれたってのにこいつが最初で最後の任務になっちまうとは》影丸:あのときあの方に拾ってもらったこの影丸の命あの方のために使ってくれ《全蔵:それも仲間を犠牲にしてあんたに将軍に引導をくれてやる務めとは。
だがそいつも悪かねえだろ。
俺らしいといえば俺らしい。
主君だ王だののために死ぬやつはただのバカ者だが》《茂茂》《ただのダチ公のために死ぬやつはそいつはもっと大バカ者だろ》
(さっちゃん)触るなそいつに…。
私たちの頭に触るな。
バトスピ戦国チャンピオンシップ2回戦第6試合は2015/12/16(水) 18:00〜18:30
テレビ大阪1
銀魂「忍の魂」[字]
『将軍暗殺篇』の第三章です。
将軍・茂茂がどうなったのか、たいへんに気になります。
どうぞお見逃しなく。
詳細情報
あらすじ
第37話
「忍の魂」
忍の里へと下った銀時たちは、全蔵が密かに将軍・茂茂の身柄を伊賀衆に託していたことを知った。しかしその伊賀の地に、春雨の船団が姿をあらわす。高杉たちは伊賀衆を将軍暗殺の謀反人に仕立て上げようと画策していたのだ。
全蔵は友である茂茂を護るため、決死の戦いへ赴く…。
声の出演1
坂田銀時:杉田智和
志村新八:阪口大助
神楽:釘宮理恵
声の出演2
服部全蔵:藤原啓治
徳川茂茂:小野友樹 ほか
音楽
【オープニングテーマ】
「Beautiful Days」
唄:OKAMOTO’S
【エンディングテーマ】
「グロリアスデイズ」
唄:THREE LIGHTS DOWN KINGS
スタッフ
【原作】空知英秋
(集英社「週刊少年ジャンプ」連載中)
【監修】藤田陽一
【監督】宮脇千鶴
【キャラクターデザイン】竹内進二
【脚本】松原秀
【演出】三宅和男
製作
テレビ東京
電通
BN Pictures
ジャンル :
アニメ/特撮 – 国内アニメ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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