(テーマ音楽)平成26年3月福島県富岡町の民家で驚く光景がありました。
人を全く恐れないいのししの群れ。
この家に住み着いていたのです。
富岡町の猟師…避難所に入る事ができず自宅で動物たちと暮らし続けました。
あの日安藤さんは東京電力福島第一原発の南西9キロの所にある自宅にいました。
当時食用として飼っていたいのししの餌の準備をしていた時経験した事のない大きな揺れに襲われます。
停電のためろうそくで一夜を過ごした安藤さん。
翌朝近所の人から「原発が爆発する」という情報が飛び込んできます。
安藤さんは妻と義理の娘の3人で車に飛び乗りました。
しかしたどりついた川内村や三春町の避難所はどこも満員で自宅に引き返さざるをえませんでした。
食料は畑の野菜や狩りでしとめた動物の肉など数か月分の備蓄がありました。
2週間後自衛隊が救助に来ます。
優先されたのは女性や体が弱った人です。
安藤さんは妻と娘を先に行かせたった1人になりました。
話し相手が誰もいない孤独。
そんな安藤さんの気持ちを和らげてくれたのは動物たちでした。
120羽の鳥のほかにいのしし7頭と猟犬が8頭いました。
そして40日目ようやく避難できる事になった安藤さん。
気がかりは残していく動物たちの事でした。
1頭でも多く生き延びてほしい。
全ての小屋を開け富岡町を後にしました。
震災から4年半避難区域では今いのししが急増。
民家を荒らすなど帰還の妨げとなっています。
安藤さんはいのししを逃がした自分にも責任の一端があると複雑な気持ちを抱えています。
平成29年の帰還を目指す富岡町。
安藤さんはあちこちにわなを仕掛けいのししの駆除を進めています。
心にあるのは人の都合で増えた生き物を人の都合で殺す事への葛藤です。
2015/12/14(月) 10:50〜10:55
NHK総合1・神戸
あの日 わたしは〜証言記録 東日本大震災〜「福島県富岡町 安藤桂市さん」[字]
東日本大震災に遭遇した人々の証言。福島県富岡町の猟師、安藤桂市さんは原発事故で町民が避難する中、一人取り残され、猟犬や食用に飼っていたイノシシとともに暮らした。
詳細情報
番組内容
東日本大震災に遭遇した人々の証言。福島県富岡町の猟師、安藤桂市さんは、原発事故で町民が避難する中、一人取り残され、猟犬や食用に飼っていたイノシシとともに暮らした。
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
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