2015/12/14更新:ページ下部にセミナーレポートを追記しました
12月8日(火)にSEO/コンテンツマーケティングのチーム作りをテーマとした「チームビルディングを制するものがSEOを制す」セミナーを開催します。
今回は、複数の転職サイト・オウンドメディアを運営するレバレジーズ社において、SEO責任者/人材育成担当として全媒体のSEOに携わる荒井氏にご登壇いただき、SEOやコンテンツマーケティングで成果を出すためのチームビルディングの取り組み方について、事例をベースにお話いただきます。
テクニックや流行りが注目されがちなコンテンツマーケティングですが、成果を出すには、体制作り、マネジメント、人材育成といったチーム作りが非常に重要です。レバレジーズ社は、SEO/コンテンツマーケティングの体制作り、業務の進め方、人材育成に、非常に注力されています。その背景や、実際にどういった方法で行っているかについて、詳しくお話しいただきます。
セミナー後には、交流会がございます。荒井氏とも直接お話頂けます(飲み物・お菓子をご用意します)。交流会では、参加者様同士の交流はもちろん、日頃のコンテンツマーケティング/SEO業務の課題や悩みについても、ご相談/共有いただける良い機会となりますので、ぜひご参加下さい。
セミナー内容
「チームビルディングを制するものがSEOを制す」セミナー
1.日時:
2015年12月8日(火)15:30〜17:30(開場 15:10)
2.場所:
クロスコープ新宿 セミナールーム
http://crosscoop.com/conference/access_shinjuku
東京都新宿区新宿4-3-17 FORECAST新宿SOUTH6階(新宿三丁目駅/新宿駅)
3.定員: 限定40名様
下記のような課題を持つ事業会社のウェブ/SEO/マーケティングの事業責任者、マネージャー、担当者様、ウェブ制作会社様が対象となります。
・SEO/コンテンツマーケティングをどういう体制で進めれば良いか分からない。
・SEO/コンテンツマーケティングのインハウス化を検討している。
・SEO/コンテンツマーケティングの重要性を社内に浸透させたい。
・詳しい人が社内にいない&採用できなくて困っている。
・チームのメンバーがなかなか育たない。
※SEO会社、ネット広告代理店、ならびに個人の方の参加はご遠慮頂いておりますのでご了承ください。
※お申込多数の場合、抽選をさせていただきます。
4.参加費: 無料
5.内容:
1,「SEO/コンテンツマーケティングで成果を出すためのチームビルディング(仮)」
今、SEOやコンテンツマーケティングでは、表面的なテクニックが通用しづらくなっています。成果を出していくためには、SEOやコンテンツマーケティングをチームとしてやり切るための仕組み作りが欠かせません。そのためには、戦略/KPI設計に基づいた施策やコンテンツの設計、そして、実行できる体制、人材育成、徹底したオペレーション作りが重要となります。また、ウェブサイトだけでなく、チーム自体も、継続的に改善していくことが求められます。今回は、SEOやコンテンツマーケティングに組織的に非常に注力して取り組まれているレバレジーズ社にお話いただきます。
【講師】レバレジーズ株式会社
メディア・システム部マーケティンググループ リーダー 荒井 正孝 氏
2,「データドリブンなチームの作り方(仮)」
コンテンツマーケティングで成果を出すためのデータドリブンなチームの作り方を紹介します。データドリブンな体制を構築するためには、データの可視化に加え、データを活用できる実行力が重要です。今回は、コンテンツマーケティングにおいてデータドリブンな取り組みを進める上でのデータの可視化と実行力について説明します。
【講師】Ginzamarkets株式会社
日本カントリーマネージャー 黒瀬 淳一
交流会
参加者同士はもちろん、荒井氏とも直接お話できる交流会です。日頃のコンテンツマーケティング/SEO業務の課題や悩みについてもご相談/共有いただける良い機会となりますので、ぜひご参加下さい。(お飲み物・お菓子をご用意します。)
6.申込方法:
申し込みフォームに記入し、お申込みください。
本セミナーに申し込む(フォームページへ移動します)
7.申込期限:
2015年12月7日(月)
8.お問合せ先:
Ginzamarkets株式会社 担当:野口
Email:hello-jp@ginzametrics.com
登壇者プロフィール
レバレジーズ株式会社 メディア・システム部マーケティンググループ リーダー 荒井 正孝 氏
1985年東京生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒。前職は印刷会社で企画業務に携わる。2012年レバレジーズ株式会社に入社し、自社メディア「看護のお仕事」のSEOを担当。現在はSEO責任者として全媒体のSEOに携わっている。最近はSEOの価値を広げるために「分析」「コンテンツ」などに領域を広げている。
◼︎荒井氏の関わっている媒体
http://kango-oshigoto.jp/
https://freelance.levtech.jp/
https://baitalk.jp/
etc
Ginzamarkets株式会社 日本カントリーマネージャー 黒瀬 淳一
筑波大学第三学群社会工学類卒業、神戸大学大学院経済学研究科を終了後、ランディングページ最適化、入力フォーム最適化ソリューションを提供する株式会社アクシイズで取締役を務め、その後、複数企業にて事業開発、営業マネージャーの経験を経て、Ginzamarkets株式会社入社。
お申し込み方法
申込方法:
申し込みフォームに記入し、お申込みください。
本セミナーに申し込む(フォームページへ移動します)
申込期限:
2015年12月7日(月)
お問合せ先:
Ginzamarkets株式会社 担当:野口
Email:hello-jp@ginzametrics.com
第一部
レバレジーズ株式会社(東京都渋谷区)は、ITと人材に特化したメディア、マーケティング事業、人材アウトソーシング事業(Web/モバイル/ソフトウェア開発)、転職エージェント事業(営業/販売/医療)などを行う企業です。看護のお仕事や、レバテック、バイトークといったメディアを運営していらっしゃいます。
荒井氏は、マーケティンググループのSEO責任者として、全媒体のSEOに携わっていらっしゃいます。
SEOチームビルディング
体制
レバレジーズ社のSEOチームは10名ほどのチームで、機能軸で組織を分けているそうです。
機能軸にすることで、①ノウハウが蓄積しやすい、②事業横断の施策が打てるので効率が良い、③各事業へのリソース配分を柔軟に変更できる、④コンサルのような関わり方ができるのようなメリットがあります。
ただし、チームの体制については答えは無いので、事業フェーズや専門性のレベル、競合の動向などに合わせて決めるべきです。
メンバーに求められる能力
では、SEOチームのメンバーに求められる能力はどういったものか、どんな人が成果を出しやすいか。3つの能力だと荒井氏はいいます。
①思考力:要素分解して課題を洗い出す力と、過去の知識・経験をもとに課題を洗い出す力
②リスク察知能力:起こりうるリスク・チャンスを先立って考えられる力
③徹底確認力:周辺業務でミスが起こらないよう、 業務を進捗させる力
しかし、経験のないメンバーがいるチームもあると思います。その場合は、育てていく必要があります。
育成
能力の高い人を育てるためにどうすればよいでしょうか。
①分析的思考力を伸ばす:「今起きている問題を解決する」いわゆるロジカルシンキング。「なぜ」を繰り返し、問題の原因・課題を洗い出します
②専門性を伸ばす:専門性を教えることは難しいです。そこで荒井氏が実戦しているのは、解決策でなく、『観点』を教えることで情報を理論立てて蓄積するような指導をすること。SEOでは、例えばGoogleが目指していることや検索エンジンの仕組みを理解することがこれに当たります
チーム内におけるリーダーの仕事
SEOチームで、リーダーの荒井氏の業務内容について説明がありました。
主な業務内容は、
①チーム方針、メンバー目標の設定
②目標のすり合わせ
③目標管理、フィードバック
④障害対応、交渉
⑤教育者、評価者の教育
⑥評価
⑦知識のアウトプット
→リーダーは当然ながらMTGが多く、時間がありません。なのでGinzaMetricsのような、SEO業務を軽減するための製品を使い、できることは切り出していきましょう。
第二部
データを上手く使ってコンテンツマーケティングをチームとして回すための方法論と実例を紹介しました。
コンテンツマーケティングの進め方を整理すると企画と実行フェーズに大きく分けられます。チーム作りは主に実行フェーズに関することで、実行フェーズについて多めに話しました。
企画フェーズ
企画フェーズは「何のために、どうやってコンテンツを使うか」を明確にするフェーズです。
戦略とKPIの方向性は大きく2つあります。
・トラフィックとロイヤルティ
→ロイヤルティでは、アカウントへのフォロワー数、リピート数など
・指標はトラフィックは、順位、流入、ソーシャルシグナル、売上など
①ユーザー像の明確化
戦略とKPIで枠組みを決めた上でコンテンツマップに落とす前に、ユーザー像を明確にします。そのためにユーザーの調査をして、ペルソナやパーチェスファネルに整理していきます。
②コンテンツマップ作成
整理したユーザー像に基づいて最終的にコンテンツマップを作成します。どのユーザーに、どんなコンテンツを提供して、どうなってもらうかを計画します。
こちらについては、7月のセミナーでGDOさんにかなり細かく話していただきました。
Webでコンテンツマーケティングをするならプラットフォームの特性は考慮したほうが良いです。プラットフォームによって、適したコンテンツが全然違うからです。
ここまでは、チームの話ではありませんが、ここから、企画にもとづいてチーム作りを実行する話に移ります。
チーム作り
チーム作りのやり方は組織やリテラシによって異なります。
説明を分かりやすくするために、少し強引にパターン化してフィジビリティ、標準化、スケール化の3フェーズで説明しました。
①フィジビリティ
コンテンツの最適化を行う時期。
どういったコンテンツであれば成果が出せるのかということをまずチームとして肌感覚も含めて知ることが必要です。そのための共通認識を作ります。
一旦、だいたいの勝ちパターンが見つけられればゴールです。
成果の良いコンテンツと悪いコンテンツを比較すると、Webに詳しくない人でもパターンが見つけやすいです。
②標準化
業務を最適化する時期。
コンテンツのパフォーマンスを維持しながら、誰でも効率的に作業ができる状態をゴールとします。
質を維持するために、勝ちパターンにもとづいた業務ガイドを作ったり、専門家の情報をもらうなどのスキームを作るなどします。
誰でも良し悪しが判断しやすいよう、分かりやすいKPIで可視化して課題を共有し、自発的なPDCAが回るようにします。
自発的にPDCAを回すには問題に気付きやすくする必要があり、そのために課題がパッと分かるようにすることが必要になってきます。
GinzaMetricsは、自発的なPDCAを回す際の手段として使ってもらうことが多いです。
フィジビリティと標準化の実例を紹介します。
スタイラー社
ファッション好きな人が気軽にショップの店員に自分に合う服を提案してもらえるO2Oサービス。
投資も受けて、成長に入っていくフェーズ。アプリリリース予定。今はウェブサービス。
課題は、サービスが編集コンテンツではないので、コンテンツの集客力が強くないこと。オウンドメディアを作って、集客を開始した。その直後ぐらいに相談をもらった。
先に気になる実績を伝えると、検索とソーシャルの強化をしたが、今回は検索中心の話をする。検索トラフィックは大きく伸びた。ソーシャルも2倍ちかく伸びた。
やったこと
まずは、今あるコンテンツの良し悪しの比較による勝ちパターンの模索。
トライアルを使って1〜2週間でだいたいの勝ちパターンを整理。
その勝ちパターンを標準作業に落とし込んだ。まず標準化したのは有利なキーワードの選定と文書構成の整理。
有利なキーワードの選定:
あくまでオウンドメディアは情報サイトなので、情報サイトが有利なKWと自社の顧客層に合うKWのパターンを洗い出した。Edgeのきいたアイテム、セレクトショップ、アイテム×シーンなど。
文書構成の整理は、色んなテクニックはあるのは伝えた上で、現状のリテラシや工数的にできることをシンプルに決めた。
まずはタイトルと見出しだけ読めば分かるぐらいには文書を整理しましょうということになった。
実際の動きと実績を連動させて説明:
まずフィジビリティで勝ちパターンを整理した。テーマと文書構成。
文書構成の整理をまず実施した。チームで手分けして2週間ぐらいで一気に修正したところ、ガツッと上がった。
しばらく様子見をして、文書構成は間違ってないなということで、次は有利なキーワードを狙った記事を増やし始めた。セレクトショップとか、ちょっとこったアイテムとか。
アプリ開発であまりオウンドメディアに時間が掛けられない中でも、トラフィックが伸びた。
データはGinzaMetricsを使ってチェックし、チームで進捗と課題を共有しながら微調整を繰り返している。
ミーティングでは、このダッシュボードを開きながら会話をしている。
チームでデータを使う隠れた効果としては、意思決定がしやすいこととモチベーションアップにつながること。
③スケール化
標準化までの作業を突き詰めてやれば十分成果がでることがほとんど。ここまででOKな会社があります。
コンテンツを大量生産しないといけない場合と、大勢の人を巻き込む必要のある場合があり、スケール化する場合は、質の維持と業務の効率化の観点の中でコンテンツを増やしていきます。
「質の維持」をするためには、
アウトソーシングの場合は、業務ガイドにもとづくチェック以外に、情報提供をしっかりするなども必要になってきます。
インハウスの場合は、定期的に講習会や、実際の施策について振り返り、何が良くて何が悪かったかを共有することが必要です。
その他、質に影響しない業務は自動化していきます。業務の自動化にGinzaMetricsを使っていただくと良いと思います。
インハウスの実例を紹介:大手ECサイト
すでにかなりSEOは強く、毎月発生する特集で圧倒的な1位を獲得する!という目標を設定。
そのために、編集チームの自発的な協力が必要。
編集チームは数十名はいる。大人数。彼らの意識と知識を高めて突き詰めて施策を行うことが目標。
そのために定期的な振り返り会を行った。
実際のデータを見せながら、何が良くて何が悪かったか、どういう手を打った方が良いかを議論する。
GinzaMetricsはあくまで客観的に、こんな課題が出てますけどどうしますかという、問題を表出させる役割に徹して、社内のメンバーが、どうするかを一生懸命議論する。
主に確認していることは、自社競合のサイト構造の比較、順位などのKPI、負けているときのページ比較。
実データを使うことで、SEOが自分ごと化されて、知識の吸収も大きくなっていると感じる。