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 「五輪を開催できる東京都が、どうして空港一つ造れないのか。五輪までになんとかしてくれ」。自民党国会議員でつくる「小笠原を応援する会」の17日の会合で、二階俊博総務会長が同席した環境省幹部を一喝する一幕があった。

 空港計画は、米国からの返還20周年の1988年に東京都が打ち出した。だが、都は、世界自然遺産に登録された小笠原の環境保護と1千億円超の事業費を理由に後ろ向きとなり、進んでいない。

 二階氏は会合で、急病人の搬送に空港が必要だと主張。環境省が都と足並みをそろえ、絶滅危惧種のムニンツツジの保護を重視することに対し、「そんなものはあったってなくたってどうってことない。(建設が進まないのは)環境省にも責任がある。省から庁へ戻ってもらわねばならない」とも発言した。