くらし☆解説「その象牙 合法?違法?」 2015.12.11


生字幕放送でお伝えします岩渕⇒こんにちは。
「くらしきらり解説」です。
きょうのテーマは、こちらです。
担当は片岡利文解説委員です。
片岡⇒きょうは、はんこにも使われている象牙今、世界的に問題になっている象牙の密輸に関する話題です。
国際的な取引は禁止されていますね。
象牙のもととなるアフリカゾウが絶滅の危機にひんしているということで1989年ワシントン条約で国際取引の禁止が決まりました。
ところがアフリカゾウ国によって違いはありますが全体としては今も減っているんです。
例えば比較的アフリカゾウが多いと言われているタンザニアでも政府が発表したデータによると2009年は11万頭ほどいたのが2014年になるとなんと4万3000頭と5年で60%減っているんです。
国や地域によっては住民や農作物に被害を与えるということで駆除されたりするケースもありますがいちばんは、やはり象牙をねらった密輸です。
密猟なんですね。
現金収入になりますしテロリストの資金源にもなっているということです。
ことしの夏、象牙の違法取引の中継地とされるタイで摘発されたおよそ2トン、3億円相当の違法な象牙です。
タイや香港、そして世界一の象牙消費国である中国を経て世界にこの違法の象牙が出回ってるのではないかということです。
日本に入っていますか。
きのう日本で展開される象牙の違法取引と不正な登録というのが発表されました。
アメリカとイギリスに拠点を持つEIAという環境NGOが発表したものです。
実は1989年の国際取引の禁止決定においても、実はEIAの調査が大きく影響されたと言われています。
何を調査したんですか。
日本の象牙の登録制度です。
ワシントン条約で国際取引が禁止されたあと設けられました。
禁止前から、もともと日本国内にある合法な象牙の中に海外から違法な象牙が紛れ込んでしまわないように1本丸ごとの象牙に対しては登録機関に登録しなければ売り買いできないということを法律で決めました。
登録に必要なものが申請書と象牙の写真。
どうやって入手したのか経緯を説明する文書。
その文書の内容を証明する税関など公的機関の証明書です。
それだけ必要なら違法な象牙が紛れ込む隙もないですよね。
ところが、このNGOは登録に関するあるデータに注目しました。
環境省がまとめたデータです。
日本国内で登録された象牙の数を年ごとに追ったものです。
1999年と2009年は飛び抜けて多いですね。
これは、この年だけアフリカから正式に許可を得て合法的に輸入されたものです。
何か気付きませんか。
2011年から増えているのはなぜですか。
環境NGOもそこに注目しました。
もしかしたら違法な象牙がもともと国内にあった象牙だよということで登録されてしまっているのではないかと考えたんです。
うその登録ですね。
そういうことがあるのか登録制度がきちんと運用されているのか調べるために国内37の象牙取引業者に対して電話調査をやりました。
売るふりをしてどんな反応するか見ようということですね。
15年前がポイントです。
国際取引が禁止されたあとです。
違法な象牙である可能性もありますし、素性がはっきりしないかぎり取引業者も買うことはできないはずなんですがこの環境NGOの調査結果ではこんなふうになりました。
無登録や、うそ書いて登録して買いますよと答えた人たちが30件、8割に上ったんです。
こんなことができるんですか。
あくまでも環境NGOの調査報告なので、われわれもうのみにしているわけではありません。
これが日本に密輸された象牙が広がっているということを証明されているとも思いませんが実際に私自身、環境省になんで2011年以降これだけ登録件数が増えているのか聞いてみました。
はっきりとは分からないけれども登録の普及活動の効果が上がったのではないかとか高齢者の登録が増えたのではないかということであくまでも国内にある象牙が登録されたというお答えでした。
私自身本当に違法な象牙が紛れ込むような抜け穴はないのかということで調べてみました。
大きく2つ課題があると思いました。
一番目はなんですか。
登録するのに必要な書類この中でいちばん大事なものは何だと思いますか。
公的機関の証明書だと思います。
実際にこれがないケースが多いです。
登録したい人の親戚あるいは知人が30年前、床の間に飾っているのを見たということ一筆書いたことで公的機関の証明書の代わりになるという現状があります。
救済策でしょうけれども身内の一筆でいいんですか。
本当かなと思いますよね。
実際に私が調べる前に野生動物の保護を専門とする弁護士さんが調べています。
環境省から入手したデータを弁護さんから見せていただいたら去年12月ひとつきの間に登録された95件のうち94件が親族知人による一筆だったんです。
密輸された違法な象牙が合法なものと登録されてしまう可能性があるということです。
もう1つの課題もありましたね。
ワシントン条約では1本丸ごとの象牙とある程度加工するためにカットした象牙に対して素性を明らかにするために名札、消えないマーキングマークをしなければいけないと決まっていますが、日本の法律はその義務がありません。
現物と登録票が照合できないんです、正確に。
なので2011年には過去の登録票を使い回して摘発される事件も起きています。
しかも違法な象牙であってもカットしたものは登録する必要はもともとないんですね。
違法なものでもカットすると素性が分からないということです。
取り締まることができません。
こういう現状を国はどう見ていますか。
環境省は密輸された象牙が国内に横行しているとは思わない水際で税関が、きちんと管理していると思います。
今回の環境NGOの調査に関しては、それが事実ならば大変遺憾である。
その場合は登録制度の運用を強化して、さらに事実関係を確認していきたいということみたいです。
世界的に違法な象牙が広がる中日本は、どうすればいいですか。
密輸が問題なっているタイでは1本丸ごとの象牙だけではなくて象牙から作られた製品についても所有者が登録する義務を負う。
しかも所有する数も制限することをやろうとしています。
それくらい自体は深刻なんです。
日本は1本丸ごとの象牙それから加工用のカットした象牙に関しても現物に名札を付けてマークをする。
素性をはっきりしなければいけません。
期限を切って届け出てもらうということをやらないといけません。
その覚悟を世界に見せなければいけないような状況になっていると思います。
料理家の栗原はるみさん。
2015/12/11(金) 10:05〜10:15
NHK総合1・神戸
くらし☆解説「その象牙 合法?違法?」[字]

NHK解説委員…片岡利文,【司会】岩渕梢

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【出演】NHK解説委員…片岡利文,【司会】岩渕梢

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