【フレー フレー ヨシノブ】おのののか「打線爆発してビールも売れますように」
タレントのおのののか(24)は東京ドームでビールの売り子をしていた頃、1日400杯を売り上げた伝説の持ち主。“売り子さん目線”から由伸監督にエールを送ってくれました。
売り子時代、私の担当エリアは右翼ポール付近の「オレンジシート」でした。だからライトの守備に就く由伸さんの背中が、とても近かったんです。スター性にあふれていて、出てくるだけでファンが「キャーッ!」って、どよめいていた。「東京ドームの温度を上げてしまう選手」だなあって、思っていました。
試合中はもちろんビールを売ることに夢中で、グラウンドの中はしっかり見られません。でも、お客さんがビールを欲してくれるかどうかは、試合展開とも密接に関係してくるんです。だから売り子って結構、試合を気にしています。例えば私が勤めていた頃、内海さんと阿部さんがバッテリーを組む日には、売り子同士でも「きょうはテンポ良く打たせてとっていくから、試合がバババッと終わって、早く帰れそうだね」と話していました。
売れるのはやっぱりホームランが出て打ち勝って、ファンも盛り上がるとき。打撃戦で、かつ接戦になることが一番の理想でした。今年の巨人は打線がうまくいかなくて、ピッチャーが頑張っているのに負けちゃう試合が多かったですよね。打撃のすごかった由伸さんが監督になるので、来季は打線が爆発するといいなあ。
ピンチでファインプレーが飛び出した時にも、ビールはよく飲まれます。ライトに大きな当たりが飛んできて、スタンドに入るかどうかのところで、由伸さんがジャンプしてキャッチすると、みんな「ウォ~!」と興奮する。そして攻撃に交代する瞬間、バーンと売れるんです。みんな、ひと安心みたいな感じで。だから由伸さんにファインプレーが出ると「さあ、売り時だ!」って。ありがたかったですね(笑い)。
今の巨人は1軍に実績のある選手がそろっているので、なかなか2軍の選手が飛び出てこられないのかな、とも思っています。由伸監督は年齢的にも選手との距離が近いので、コミュニケーションも取りやすくなるでしょうし、若手にとっても大きなチャンスですよね。
歴史と伝統のあるチームを、これほど若い監督が率いるのって、想像がつきません。新しい巨人軍が、見られたらいいな。来季、すごく楽しみです。(構成・加藤 弘士)
◆おのののか 1991年12月13日、東京都生まれ。東京ドームのビール売り子の1日平均が100杯前後の中、400杯を売り上げたレジェンド。タレント転身後はバラエティーやCM、グラビアで活躍中。自身初の写真集「ぜんぶうそみたい。」(東京ニュース通信社)がこのほど刊行された。