トップページBusinessニュース米 利上げで日経平均株価400円以上値上がり
ニュース詳細

米 利上げで日経平均株価400円以上値上がり
12月17日 12時09分

米 利上げで日経平均株価400円以上値上がり
k10010343871_201512171215_201512171216.mp4
17日の東京株式市場は、アメリカが金利の引き上げに踏み切ったあと円相場に波乱が起きていないことなどから、投資家の間に安心感が広がって全面高の展開となり、日経平均株価は400円以上値上がりしました。
17日の東京株式市場は、取り引き開始直後から全面高の展開となり、株価は大きく値上がりしました。
日経平均株価、午前の終値は16日より436円87銭高い1万9486円78銭。東証株価指数=トピックスは34.67上がって1575.39となっています。午前の出来高は10億9860万株でした。
株価が値上がりしているのは、アメリカの中央銀行=FRBが、7年間におよんだ異例のゼロ金利政策を終えて利上げに踏み切り、16日のニューヨーク市場が220ドル以上値上がりしたことや、外国為替市場で円安ドル高が進んでいるためです。
市場関係者は「アメリカが利上げに踏み切ったことや、今後金利を引き上げるペースについてもイエレン議長が景気に十分配慮する姿勢を示したことは事前の予想どおりだった。アジア各国の株式市場が値上がりしていることもあって、投資家の間に安心感が広がり、株価は大きく値上がりしている」と話しています。

市場関係者は冷静に受け止め

為替取引を大規模に手がけている大手銀行のディーリングルームでは、午前8時すぎから担当者たちによるミーティングが行われました。この中では、FRBが利上げを決定したあと外国為替市場では一時ドルが大きく買われたり売られたりする場面があったものの、その後は安心感が広がり、ドル高が進んでいるという報告が行われました。ディーリングルームからは、顧客からのドルや円の売り買いの注文は想定より少なく落ち着いているという声も聞かれました。
三菱東京UFJ銀行の金融市場部、中山成武次長は「FRBの決定はほぼ予想どおりだったため市場の反応は好意的で、ドルは緩やかに上昇している。今後はアメリカの統計データの動向次第で市場が振れやすくなる可能性があるほか、利上げのスピードによっては新興国の通貨などが売られる可能性があり、その点は注意が必要だ」と話しています。
甘利経済再生担当大臣は都内で記者団に対し、「アメリカの利上げの影響で、途上国の資金環境が変わり、景気にマイナスの影響を与えるのではないかという心配は織り込み済みであり、ソフトランディングはすんでいると思う。そして、アメリカの金融環境が正常化に向かって、しっかりと歩みを始めたことに市場は好感を持って受け止めている思う」と述べました。

麻生副総理兼財務大臣は財務省内で記者団に対し、「好景気になりつつあるアメリカの経済情勢に合わせた対応としては、適切な判断だったのではないかと思う」と述べました。

日本商工会議所の三村会頭は記者団に対し、「日本経済にとって直接大きな影響を与えることはないと思う。新興国から資金が引き上げられる心配もあるが、市場が今回の利上げを織り込んで、実際には相当程度引き上げられていると見られ、この影響も限定的ではないか。仮にこれ以上円安になるなら、中小企業や家庭に影響が及ばないような対策も政策当局に要望したいと思う」と述べました。

関連ニュース

このページの先頭へ