12月17日発売開始補償範囲をレース中や自宅でのけがにまで拡大 au損保の自転車向け保険「バイクル ベスト」
au損害保険は12月17日、新しい自転車向け保険「Bycle Best(バイクル ベスト)」を発売した。同社のこれまでの自転車向け保険は、一般公道での交通事故によるけがを補償する傷害保険がベースになっていたが、バイクル ベストは日常生活全般のけがを補償し、さらに自転車事故には保険金が2倍支払われることが特徴だ。スキーやスノーボード、ハイキングやトレイルランニングもカバーするなど、アクティブなライフスタイル全般に焦点を当てた保険に生まれ変わった。商品の開発に携わった同社営業企画部の今井康智さんと、営業推進部の水村大祐さんにバイクル ベストのねらいや特徴を聞いた。
自転車保険のトレンドを牽引
au損保は2011年5月に自転車向け保険の販売を開始。その後、加害事故を起こしてしまった際に相手方との交渉を引き受ける「示談代行サービス」や、トラブル時にサービスカーが駆けつける「自転車ロードサービス」など、付帯するさまざまなサービスを展開してきた。
しかし近年、大手保険会社が次々に自転車向け保険に参入したり、今年に入って兵庫県が自転車利用者の保険加入を義務化したりするなど、市場環境は急速に変化している。
多くの保険会社が提供するようになった自転車向け保険について、au損保の今井さんは「けがの補償は交通事故を対象とし、それに個人賠償責任補償を示談代行サービス付きで提供するスタイルがトレンド」と説明。続けて「自転車の事故を補償するだけでは、大きな差別化ができなくなってきた。差異は保険料くらいしかない」と明かした。
そこでau損保は、新機軸としてバイクル ベストを開発した。
“日常生活全般のけが”が対象
バイクル ベストは、“日常生活全般のけがを補償”する傷害保険がベースになっている。さらに、転倒事故など自転車に関するけがは補償を2倍に設定し、自転車向け保険としてのメリットを打ち出している。
幼稚園や保育園の送り迎えの最中はもちろん、小学生の公園でのけがや、中高生の部活動中のけがもカバーされる。スキー場でのウィンタースポーツ、山でのトレイルランニングやMTBダウンヒル、自転車で超長距離を走るブルベなども対象となり、水村さんは「アクティブに活動する人におすすめ」だとアピールする。
また競技中のけが(※)も補償の対象となる。例えば、au損保が協賛する「アイアンマン70.3セントレア知多半島ジャパン」などのトライアスロン大会においては、スイム、ラン、バイクの各パートはもちろん、トランジションでのけがも補償範囲となる。今井さんは「トライアスリートに特におすすめ」と力を込めた。
※競技中のけがには、自転車に関するけがの2倍補償は適用されない。
一方、これまで同社が販売してきた自転車向け保険「あうて ケガの保険 Bycle(バイクル)」は「自転車向け保険 バイクル」とプラン名を変更。新商品のバイクル ベストとあわせ、自転車向け保険を2種類とした。
保険料の無駄がない「本人・親族タイプ」
補償を受けられる人の範囲を選ぶ契約タイプには、新しいパターンが導入された。これまでの「本人タイプ」「家族タイプ」に加えて、「本人・親族タイプ」を新設。このタイプでは、保険契約者本人に加え、配偶者を除いた親族が補償の対象となる。
本人・親族タイプでは例えば、子乗せ自転車で保育園へ通う母親と子供だけが加入したい場合などに適用されるという。実際に保険による補償が必要な人のみ加入することで、家族タイプよりも保険料が安価になるため、「少人数であっても合理的にご契約できるようになった」(水村さん)。バイクル ベストとバイクルの両プランに適用される。
au損保では、スマートフォンで自転車保険に加入する便利さをもっと広めたいと考えている。今井さんは、「自信がある商品なので、身近なスマホを使った加入を検討してほしい。“au損保=モバイル”であることを前面に押し出していきたい」と語った。
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すでに加入している契約者が「バイクル ベスト」への加入を希望する場合は、一旦解約をして入り直す必要がある。問い合わせはカスタマーセンター(0800-700-0600)へ。