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【米大統領選】
トランプ氏、自身の暴言「みんな好んでいる」 共和党討論会 イスラム国対策が軸に、アサド政権対応は見解割れる
【ワシントン=加納宏幸】来年11月の米大統領選に向けた共和党候補による第5回討論会(CNNテレビ主催)が15日、ネバダ州ラスベガスで開かれ、カリフォルニア州での乱射事件を受けてテロ対策やイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)掃討が争点となった。支持率で首位の不動産王、トランプ氏はイスラム教徒を入国禁止にするとの自らの発言を正当化したが、他の候補から批判を浴びた。
ISに忠誠を誓った可能性がある容疑者夫妻による乱射事件後にトランプ氏が唱えた「入国禁止論」に対しては英国やイスラエルが批判し、国際問題にもなった。それでもトランプ氏は「1カ月前に状況は変わり、イスラム過激派のテロがかつてなく効果を上げている。人々は私の発言を好んでいる」と述べた。
これに対し、ルビオ上院議員は「ISにはまじめな提案で立ち向かうべきだ」と主張。ブッシュ元フロリダ州知事も「IS壊滅のためには平和を愛するイスラム教徒との関係を絶つことはできない」と批判した。
討論に参加した9人はオバマ政権や民主党最有力候補のクリントン前国務長官への批判では一致したものの、シリアのアサド政権への対処で意見が分かれた。