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米FRB 利上げ決定 7年続いたゼロ金利政策を解除
12月17日 4時03分

米FRB 利上げ決定 7年続いたゼロ金利政策を解除
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アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会は、いわゆるリーマンショックのあと7年間続けてきた異例のゼロ金利政策を解除して利上げを始めることを決定し、日本やヨーロッパに先んじて大きな政策転換に踏み出すことになりました。
FRBは、16日まで2日間、ワシントンで金融政策を決める公開市場委員会を開き、終了後、声明を発表しました。声明で、FRBは、アメリカの景気について「雇用が著しく改善し、物価上昇率も中期的に2%の目標に向かって上昇していくと確信できた」などと指摘し、ゼロ金利政策を解除し、利上げを始めること決めました。
具体的には、現在、ゼロから0.25%の幅の極めて低い水準に抑えてきた政策金利を、0.25から0.5%の幅に引き上げます。FRBが利上げを行うのは、2006年6月以来9年半ぶりです。政策金利は、アメリカの金融機関どうしがお金を貸し借りする際の金利で住宅ローンや企業への融資などあらゆる金利に影響するため今後、さまざまな金利が緩やかに上昇していくと見られます。
FRBは、2008年のいわゆるリーマンショックのあと7年間にわたって、金利を事実上ゼロに抑え景気を下支えしてきましたが、今回危機への対応は終了し、金融政策をいわば通常の状態に戻す段階に来たと判断しました。アメリカはこれで日本やヨーロッパに先んじて、異例の政策を転換することになりました。
ただ、FRBは、声明で「このあとの景気の改善には、極めてゆっくりとした利上げが必要になっている」などと指摘し、景気の回復の勢いを損なうことがないよう、当面、金利は低めに抑え、利上げは慎重に、ゆっくり進めることを強調しました。

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