もうずいぶん昔の話。
わたしが大学生の頃、いわゆる「バブル」の時代であったので普通の学生もそれなりにブランド物を持っていたりした。
でもわたしはファッションセンスもあまりなく、興味があまりなかったので主に服などは近所のダイエーとかで調達していた。
偶然買ったカバンが
通学用のカバンがダメになり、新しいのを買おうとその日も近所の雑貨店をウロウロしていると丁度よさげな大きさのカバンを見つけ購入。
翌日からそれを持って学校に参上。
すると友人のひとりが「おお、お前それって『レノマ』ちゃうん?やるなぁ。」と言ってきた。
「『レノマ』?なんじゃいそれ?」と答えると「『レノマ』も知らんのか?」とあきれ顔。
友人曰く「それなり」に有名らしい。
「へぇ〜」なんて思いながら友人に手渡し見せると「お、お前これどこで買った?」というので「近所の雑貨店」と答えると、急に爆笑し始めた。
「いくらで?」
「3000円」
「どうした?」と聞くと「よーみてみ。『レノマ』は「r」から始まるやろ?でもこのカバン「n」から始まってるやん。つまり『ノロマ』や『ノロマ』。お前にぴったり。」と爆笑。
確かに見るとカバンついてるロゴは「n」。友人が正しければ「r」のはず。
「おお、これは『r』としようとしたら、ちょっと伸びて『n』になっただけちゃうん?」とわたしは反論したが、友人いわく「ありえん」と。
「いや、『neroma』なら『ネロマ』やろ『ネロマ』」、そんな反論が通じるはずもなく、「よりによって『ノロマ』はないやろ『ノロマ』は。」と他の友人も大爆笑。
わたしのあだ名はしばらくのあいだ「ノロマ」になったことは言うまでもない。
時計もね・・・
実はもう一つ「レノマ」に関しては失敗があります。
大学の卒業を記念して海外へ友人7人と一緒に行った時のこと。
あるお店で時計を見つけどうしても欲しくなりました。
でも当時の為替レートで計算すると約8万円。
学生にそんなお金はなく、悩んでいると友人が「どうせ来月から働くんやから、分割でも返してくれるなら貸してあげるよ。」とアドバイスくれました。
お金持ちの友人万歳!!
魔法の言葉「分割払い」。
滞在中の3日間悩んだ末に最終日の朝に購入を決意。
で、買ったのか「レノマ」の時計。
友人が「ちゃんと『レノマ』って書いている?『ノロマ』になってない?」と言われ「ちゃんとなってるわ!!」と意気揚々と腕にはめてちょっと自慢。
帰国後
帰国後、会社勤めが始まり程なく彼女もゲット。
その彼女に「ほらこの時計いいやろ?」と見せると「へぇ『レノマ』って書いてるやん。でも見たことないデザインやな。」と。
そんな言葉もあまり気にせず数カ月が過ぎたころ突然時計が止まりました。
「電池切れかな」と思い彼女と一緒にとある百貨店の時計修理のお店に持って行きました。
お店の方は「これはちょっとこちらでは修理できないですね。特別な工具が要るみたいです・・・」と。
「え?じぁあ、どこに持っていけば?」
「そうですね・・・買われたお店が一番いいのではないかと・・・」
「いや、海外なんで無理です。」
「そうですか・・・しばらくお待ちください。」
そう言ってお店の方は奥に消えました。
しばらくすると「誠に申し上げにくいのですが、これ『レノマ』の時計ではないかもしれません。カタログを調べても載ってないのです・・・」
「え?ということは?」
「申し上げにくいですが、偽物かも知れません・・・」
「え?えぇぇぇぇぇぇぇ・・・?先月借金返し終わったばかりなんですけど・・・8万円も・・・。」
お店の方も無言になったので「わかりました、ありがとうございます。」と告げお店を後にしました。
その後、彼女に「やっぱり・・・見たことないと思った。」と呆れられ、時計も直らず、そのままその時計は机の引き出しの肥やしになりました。
唯一の救いは彼女が「かわいそうだから」と言って時計買ってくれました。
日本製ね、日本製。
「万歳!! MADE IN JAPAN!!」
まとめ
「レノマ」が悪いのではなく「ノロマ」のカバン作ったり、偽物をの時計を作って売るやつが悪いんです。
知らずに買う人に罪はない!!
・・・と大きな声で言いたい。
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