あなたは起業して大丈夫?起業する前に絶対に確かめておきたい4つのこと

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起業

いきなりですが、あなたはでしょうか?起業について以下のようなことで悩んでいないでしょうか?

  • 起業すべきかどうか迷っている
  • 起業とは? どういうものなのかを知りたい
  • 起業したいけど、具体的にどうしていけばよいか知りたい
  • 実際に起業経験がある人の体験談(成功談、失敗談含め)を知りたい

さて、私はこれまで2度の起業経験があります。1度目は、大学卒業と同時の23歳、11期目で倒産を経験し、その後2度目は34歳の時に起業しました。

いずれも短期間で億単位の年商と千万円単位の利益および役員報酬を手にした経験があります。

起業して成功すると、

“好きな時に”、“好きなことを”、“好きな人と”、“好きなだけできる”

そんな最高の人生が送れます。

例えば、平日にゴルフに行ったり、思い立ったら数日後に旅行に行ったり、空いている時間帯を狙い映画観に行ったり、遊園地行ったり。

時間もお金もスケジュールも気にせず、出来るわけです。そんな人生を過ごせるのは、起業して成功する以外に方法は見当たりません。

勿論、起業した人全員がそのようなことを出来るとは限りませんし、現実的にはそうならない人の方が多いと思います。

ですが、そのくらいの自由とお金を手にできる見込みがないのであれば、起業する際の大変さやその後の困難で厳しい状況など考えると、起業しないほうが良いと思います。

また、起業して仕事をしていくということは、自分が考えたこと、行動したことが、良くも悪くもダイレクトにフィードバックされます。

そういう面では仕事のやりがいが半端なくあります。

そんなフェアな環境で仕事が出来るのも、起業したから体験できる、恵まれたことなのです。

なぜなら、そういうフェアな環境こそが、人としてもビジネスマンとしても飛躍的に成長させるからです。

良かった仕事に対しては、良い報酬が与えられ、悪い仕事に対しては、報酬が与えられない。

冷静に考えると当たり前だと思う人もいるかもしれませんが、実は、そんなことないです。

特に、サラリーマンとかなら、良かった仕事だろうが悪かった仕事だろうが、余程の失敗や損害など与えなければ毎月決まった日に決まった金額が支払われます。

だから、本当にビジネスマンとして稼げる能力が身につかないのですが・・・。

さて、成功、失敗、成功という経験をしてきた私が、起業とはどういうものなのか、起業の成功と失敗について、起業すべきなのか、すべきではないのかについて、私自身が起業するためにやってきたこと含め紹介していきたいと思います。

きっと、この本文を読み終えるころには起業とは一体どういうものなのか何をしていけば良いのかが分かると思います。

また、現実をしっかりと直視できる人であれば、自身が起業すべきではない人間か、起業すべき人間かが分かるはずです(実際には、圧倒的多数の人が起業すべきではない、ということが分かるはずです)。

少なくとも、起業についての全体像が掴め理解が深まることは間違いありません。

 

目次

1.起業とは、人生最高の旅

2.起業すべき人と起業すべきじゃない人

3.起業するために必要なステップ

4.起業を失敗させないために抑えておきたい注意点

5.まとめ

1.起業とは、人生最高の旅

「起業」とは、新しく事業を起こすこと。

多くの辞書や情報サイトなどで書いてあることを目にしますが、言葉の定義通りとするならばその通りかもしれません。

ですが、あまりにもその言葉の定義自体が無機質な印象を強く感じてしまいます。

2度の起業経験を通して、成功や失敗を経験した私が「起業」とは、一体なんなのかと問われれば、迷わずに起業という言葉を次のように答えます。

~起業というのは、人生最高の旅~

かっこよく聞こえるかもしれませんが、本当に起業というのは人生最高の旅だと思うのです。

ただし、その旅が人生最高となるには、未知の世界へと行く勇気とその旅を成功させるだけの実力、そしてリスクや不測の事態にも耐えられるだけの準備が必要です。

また、起業という旅に出ようか、どうしようかと迷っている人は、旅にでない方が良い。いや旅に出るべきではないと思います。

なぜなら、迷いがあるということは、勇気、実力がない、リスクや不測の事態への準備ができていないということを意味しているからです。

そんな迷いの状況で旅に出たとしたら、間違いなく中途半端なところで引き返すことになるかもしくは、立ち直れないほどの大きな致命傷を負い人生最悪の旅になってしまうからです。

つまり、起業が人生最高の旅になるか人生最悪の旅になるかどうかは、起業する本人の勇気、実力、リスクや不測の事態への準備がしっかりとできているかどうか次第ということであり、それが紛れもない真実です。

1-1.起業するかどうかを決めるのは勇気

起業という人生最高の旅に出るかどうかを決める重要なカギは、”勇気”があるかないかです。

多くの人は、現状の日常生活に不満を抱きながら起業したい(旅に出たい)と思っていたり、実際に起業しようとはします。

しかしながら、準備をしていくなかで、「アイデアがない、資金がない、経験が足りない・・・」などと、もっともらしいことを言いますがそんなのは全て言い訳であり、本当は”勇気”がないから起業しない、できないのです。

それが本当の理由なのに、その本当の理由と正面から向き合わず解決せずに(本当に起業することを決めていないのに)、起業の準備をすることほど無駄な時間やお金、エネルギーを費やすことはありません。

・勇気がない⇒起業の準備ができたら⇒起業しようと考えている= 起業しない人

・勇気がある⇒起業することを決める⇒ 起業の準備をする  = 起業する人

だから、自分自身が本当に起業する”勇気”があるかどうかを確認することを最優先にすべきだと思います。

ただ、勇気がない持てない人に無理に勇気を持つべきであると言っているのでもなければ、無理に起業することを薦めているわけではありません。

ただ実際に起業している人には、例外なく”勇気”があることだけは間違いありません。

この”勇気”というのは、誰かに教わるものでもなく、自分自身の内側から湧き出てくるようなものなので無理に作りだすものではないということです。

だから、”勇気”が沸きあがってこないのであれば、起業すべきではないということです。

1-2.起業して、もし失敗したとしても後悔はしない

少なくとも私にとっては、起業して成功と失敗を繰り返しながらも、その失敗の最中でさえも起業したことを後悔したことはなく、起業して良かったと心から思えました。

なぜなら、起業したからこそ得られた金銭的な面での恩恵や精神的な面での自信を得られ、豊かな人生を実現することができる。

そして人としてもビジネスマンとしても、大きな成長をすることができたからです。それらの経験全てが、自分自身の血肉となり大きな財産となっているのは間違いありません。

これは、決してサラリーマンとして生きていては、一生得られることがないものばかりです。

よく「旅は人を成長させる」と言いますが、その理由はいくつかあるでしょうが、様々な非日常の体験をすることで、その人の能力が刺激され成長が促進されるからだと思います。

それと同じようなもので、起業するということは、ある意味、未経験のことや非日常なこと困難なことが数多く発生します。

ですが、そういう状況を1つ1つ乗り越え成長していき、やがて成功(金銭的にも精神的にも満たされていく)していくというところに起業の醍醐味があります。

人として生きていく上において大事なことは、自らの意思と責任で行動し喜怒哀楽を日々感じることであると思います。そう考えると、起業というのは正に”活きてる(生きてる)”実感を感じます。

つまり、私は、起業というものに自分の人生を賭ける価値が十分にあるため、仮に失敗したとしても後悔することがないのです。むしろ、起業していなければ、自分の人生に生きる価値を見いだせず、激しく後悔する人生となったことだけは間違いないです。

私は、23歳で1度目起業をして10年後に倒産を経験しました。

その時の社員が70名以上、外部のスタッフ(パートナー)が全国に約1,000人です。倒産するということは、本当に苦しく辛い状況です。文章で書くと、たった数行でも伝えることが出来ますが。

その時も今もそうですが、起業したことを後悔したことはありません。むしろ、活きてる(生きてる)実感が強く感じられたしかけがえのない経験や財産を得たからでした。※その間に、死ぬほど辛い経験をしたとはいえ・・・。

で、再度起業しようと思い、34歳で起業したわけです。もし、1度目の起業を後悔していたのならば、2度目の起業はしていないでしょう。

私は、こう思います。

後悔する人というのは、何をしたって後悔します。そういう人というのは、何をやったって成功しないことだけは、間違いないです。

「あの時、ああしておけばよかった、こうしておけば・・・」と、延々と言い続ける人生です。そんな人生って、あまりにも悲しくないですか?あなたは、そんな人生を生きたいですか?

2.起業すべき人と起業すべきじゃない人

これは、あくまでも私の主観にすぎませんが、実は、圧倒的多くの人は起業すべきではないと思っています。

なぜなら、そもそも起業する力がある人や起業して事業を軌道に乗せて成功する力がある人というのは、圧倒的少数だからです(限りなく0%に近く、ほぼいないと言っても過言ではない)。

起業して成功している人というのは、常人では計り知れないレベルの突出した能力や感性、メンタルを持った人です。

私から起業して成功している人などを見てきて、起業すべき人と起業すべき人ではない特徴について簡単に言うならば、次に挙げるようなことになります。

  • 起業すべき人は、強く・賢く・謙虚な人
  • 起業すべきではない人は、弱く・愚かで・不遜な人

また、その他起業家については「起業家に伝える!成功している起業家の11の特徴」で起業家とは、成功している起業家の特徴などについて、詳しく説明しているので是非お読み頂きたいと思います。

現実には、起業する力もない人や起業して事業を軌道に乗せて成功する力がない人達が起業して、当然のように失敗していっています。

そのような事象を世間からすると「やはり、起業はリスクが高い・・・」などと言われますが、本当は、起業のリスクが高いのではなく、そもそも起業して成功する力がある人が少ないのと起業するとリスクが高い人が起業してしまっているということです。

起業する力がある人、事業を軌道に乗せて成功する力がある人が起業すれば、リスクは高くありませんから。

さて、では「起業すべき人と起業すべきじゃない人」をどのように判断すべきなのかですが、起業を考えているあなた自身に判断してもらうにあたり

  • 起業するべき5つの理由
  • 起業すべきではない5つの理由

の両面について詳しく話していきますので、その理由のどちらにより強く多く共感するのかによって、あなた自身が起業すべき人なのか、起業すべきではない人なのかが分かると思います。

起業するべき5つの理由全てに当てはまる、共感する人は起業すべきだと思います。

それ以外であれば、起業すべきではないということです。

ただし、「起業すべき」という結論だとしても、起業する力がある、成功していく力があるということではありません。それらについては、次章以降で詳しく紹介していきたいと思います。

2-1.起業するべき5つの理由

これから、起業をすべき5つの理由について、話してくのですが、その前に起業することについて私の基本的な考えを先にお伝えします。

起業は絶対にすべき

もし、あなたが、起業に興味がある、起業をしたいと本気で考えているのであれば、起業すべきです。

2-1-1.自分の人生を後悔なく生きられるから

起業することと後悔については、先程の「1-2.起業して、もし失敗したとしても後悔はしない」のところで私自身のことについて話しましたが、ここでは別角度から話したい思います。

何も、起業したら人生を後悔なく生きられるとは、少々オーバーに聞こえるかもしれませんが、少なくとも私はそうです。

起業して失敗も成功も経験してきていますが、失敗した時でさえも、何らの後悔はなかった。また、私の周りにいる起業家たちも全くの同意見。

むしろ、起業しなかったとしたならば、100%死に際に後悔したであろう、それこそ死ぬほどに・・・。

さて、次に紹介するのは、患者が亡くなる前の数週間をともに過ごし、終末期ケアに携わってきたオーストラリアに住むの看護師 Bronnie Ware(ブロニー・ウェア)氏の話しです。

彼女によれば、死を覚悟した人のほとんどの人が「後悔や反省」の言葉を残しながら、ある5つの言葉と共に人生を振り返るといいます。

「1・他人から期待される人生ではなく、もっと自分自身に正直に生きればよかった。」

Ware 氏によるとこれが最も多い後悔だそうです。

「私のコメント」
もし、あなたが起業興味や起業したいという気持ちがあるのに、その気持ちに正直に生きられていないのであれば、大多数の人と同様に死に際にそのように後悔することになります。

「2・あんなに一所懸命仕事をしなければよかった。」

この言葉は、看護にあたった多くの男性が残した言葉だそうです。

自分の子供や伴侶と「もっと一緒に時間を過ごすべきだった」と、男性患者のほとんどが後悔したそうです。

「私のコメント」
企業や組織に属していれば、会社の為に一所懸命に働かなくてはなりませんね。ですが、圧倒的多数の人は、その犠牲に払うだけの見返りをもらってはいません。

起業して成功すれば、お金と自由を得られる可能性が飛躍的に高まります。

それにより、家族との過ごす時間があり、家族に何不自由な生活をさせられるどころか、贅沢さえさせてあげられるようになります。

勿論、起業したら一所懸命に働く必要はあります。ですが、自分自身や家族の為にがんばっていくという面においては全く違う次元のモチベーションになります。いわゆる、生き甲斐、遣り甲斐というやつですね。

「3・もっと自分の気持ちを素直に表せばよかった。」

多くの人は世間でうまくやっていくために、自分の感情を抑えて生きています。その結果として、本当の自分を表に出さず、可もなく不可もないような人生を送ります。

しかし、心の中に思い続けたその憤りが、結果的にその病を生んでしまっているのだそうです。

「私のコメント」
悲しいですよね・・・。企業や組織に属していれば、よく分かる内容でしょう。起業したら、そんな面倒な人間関係に神経を擦り減らす必要はなくなっていきます。

なぜなら、自分でお客さんや社員などを選べるからです。最低限の我慢などはあるでしょうけども、少なくとも企業や組織に属している時よりは遥かにそういう面での我慢は必要ありません。

「4・もっと友達と良い関係でいられればよかった。」

人生の最後には、お金儲けや名誉などは意味をなさず、友人の本当のありがたさに気づきます。忙しさを理由にして、友達づきあいを怠ってきた友人に想いを馳せるのだといいます。親しかった旧友に再会できずに最期を迎えることを後悔する人が多いようです。

「私のコメント」
この文章においての注目すべきポイントは、~忙しさを理由にして・・・~ というところです。

ほとんどのケースでは、仕事が忙しい・・・ということを意味しているはずです。企業や組織に属していれば、自分の都合でスケジュールというのを組み立てることが出来ませんから。

起業したら、スケジュールも自由自在に決められるようになります。結局、友人との良い関係を構築するにおいても時間が必要であり、その時間を作れる環境がなければ、ならないということです。

「5・自分をもっと幸せにしてあげればよかった。」

この言葉も本当によく残される言葉の1つです。

「私のコメント」
これは、本当に悲しいですよね・・・。ほとんどの人は、何かを我慢する、犠牲にすることによってでしか自分の生活や家族を守る事が出来ないと考えているし、実際に、そういう風に思っているからこそ、企業や組織に属し、自分がやりたくないことや理不尽なことでも当たり前のように受け入れて、行動しています。

行動しているというか、実際には、行動させられているのですが・・・。

人間、自分の意思ではないことをやり続けることほど自尊心を低下させていき、苦しいことはないと思います。それが原因で、「自分をもっと幸せにしてあげればよかった。」と言っているのでしょう。

起業したら、そういうことは一切なくなります。

もし、あなたが起業に興味や起業したいという気持ちがあるのであれば、そうすること自体が、あなた自身を幸せにしてあげられることなんだと思います。

どうせ後悔するなら、あなたが思っていることを実際に行動に移して、後悔した方が良いのではないでしょうか?

世の中、現状維持が一番安全だと勘違いしている人が非常に多いと思います。

そんなわけないのに・・・。

常に万物流転であり、変化していることが当然なんです。だけど、現状維持が心地良く感じ、この状況が今もこれからもずーっと続いていくと都合よく考え危機感無く思って生きている人にこそ、危機は訪れます。

2-1-2.お金と自由を得られる可能性が飛躍的に高まるから

正確には、起業して成功すればの話しですが、少なくとも、組織に属しているよりは起業した方が、今よりも2~5倍以上のお金と自由を得られる可能性は遥かに高い。

これは、私自身の経験によるものであり起業して成功している仲間からの情報によるものでもあります。

サラリーマンの平均年収は414万円(手取りではなく支給額ベースでの金額)。
2013年の国税庁の調査

「社長年収ランキングと社長年収の正しい決め方が分かる」で上場企業や中小企業の社長の年収について、詳しく説明しているので是非お読み頂きたいと思います。

ちなみに、私が起業する直前の直近の勤めていた会社の年収は、1,000万円程度でしたが、起業した翌年からは、1.5倍、2倍、2.2倍、会社の利益も同程度の金額を出している事から、3~5倍という具合です。

また、スケジュールも自由自在であり、好きな時に旅行に行けたり、趣味のゴルフ(平日)にいけていますし、家族や友人、大切な人とも不自由なく会える環境です。

しかも、起業して成功するというのは、自分でお金を稼げるスキルが身についているという事ともいえますので、その他の項目と比べても、長期間(それこそ、死ぬまで)に渡りお金を稼げる可能性が高いという事になります。

2-1-3.起業コストが劇的に安くなっているから

少なくとも今、この記事を書いている(2015年現在)より10年前に比べても、起業するにおいてもコストが安くなっています。

例えば、オフィス。

10年前にもレンタルオフィスもありましたが、それでも月額:10万円単位が普通でした。今は、ターミナル駅前などの一等地のレンタルオフィスでもコストは安い、月額:3万円~などという具合。さらに、コワーキングスペースと言われるカフェのような空間でも仕事ができるような環境があり、固定費などのコストがほとんど掛からない状況。

もう1つ例を挙げるとするならば、パソコン。

高性能のパソコンが10万円以下、場合によっては、5万円以下でもあるというのは、10年前には考えられなかったです。

その他、クラウドと呼ばれるIT環境など驚くべき低コストで利用できるというのは、そういう面からみても、起業コストは10年前に比べても劇的に安くなっています。

勿論、起業するレベルや規模感にもよりますが、起業をする環境としては、低コストで起業できるという点は非常に魅力的であると言えます。

また、現在は資本金の規制もありません。

私が起業した際は、最低資本金制度というのがあり有限会社で300万円、株式会社で1,000万円以上の資本金がなければ、なりませんでした。

今では、それもなくなり、理論上では資本金1円から可能です。

実質的には資本金1円では、直ぐにお金がなくなり運営は不可能ですが。

これで分かったかと思いますが、資金がないという理由で起業が出来ないというのは理由になりません。

2-1-4.起業して失敗しても死ぬことはないから

私自身も起業して失敗したら、路頭に迷い死んでしまうのではないかという心境になったことはあります。

ですが、実際に起業して失敗したとしても、死ぬことはありません。

ある意味、そのくらいの覚悟でやっている人というの潔く、カッコいい面もありますが、そこまでなる必要はありません。

確かに、借金に追われ大変な状況になってしまい自ら命を絶つ人もいるのも事実です。ただし、法律的な面からみても、事業を行い失敗したからといって、必ずしも最悪の状況に追い込まれるような社会制度にはなっていないからです。

つまり、法的に見ても、救われる方法はあるということです。自ら、最悪の状況に追い込まない限り、道はあります。事業を失敗したからといって、野垂れ死にしている人日本にいますか?まぁ、0人とは言いませんが、ほとんどいないです。

ちなみに、2014年の1年間においての倒産件数は、9,731件です(東京商工リサーチ調べ)、倒産件数が約1万件に対して、そういう具合にして死んでいる人は、1万人はいないでしょう。

そういう面では、日本という国は、本当に豊かな国ですし、社会的弱者に対しての社会保障制度が充実していると言えます。勿論、その事業のレベルや規模感によっては違うでしょうけど、再起は可能であることだけは間違いありません。

他ならぬ私自身が経験を通してわかっていますし実際に、再起していますから。再起と言っても、起業することだけが再起とは限りません。

起業した経験を活かして、新たに就職しても良いですしむしろ、その経験を価値ある人と見なされて採用する企業だって、世の中にはあります。事実、私もそういう経験を2社していますから。しかも、いずれも上場会社の社長室です。当然ながら、あなた自身の実力次第ですが。

2-1-5.今の会社や日本社会は思っている以上に安全ではないから

今、あなたが勤めている会社、これからの日本の社会についてこれからも同様に安全だと思っていますか?

私は、全く安全だとは思っていません。

むしろ、真の危機的な状態が、これから始まろうしているとさえ思っています。今までの日本の社会は、ある前提に則って社会が動いていました。

その前提というのは、右肩上がりの成長です。毎年、給料は上がり、株は上がり・・・というやつです。ですが、右肩上がりどころか、右肩下がりになり始めています。

その理由は、次のようなものです。

・大企業と言われている企業でも、大赤字になり簡単にリストラを行っている。

⇒安泰と言える企業は、ほとんどない状況。
 ひと昔前までは、就職人気ランキングで上位だった企業が大赤字になったり、安泰だと思われていた企業が、数千人単位を一気にリストラしていく・・・。

 大企業だからこそ、簡単に赤字になってしまうという側面もあるでしょうけど、大きい=安全 ではないということだけは、間違いありません。

・人口減が始まっている(少子高齢化)
⇒この何が具体的に問題なのか? 一番の問題は、社会保障制度だと思います。

要するに、特に若い人の人口が減ることにより、若い人が高齢者を支える(具体的には、社会保障費のお金)ために過大な負担を強いられていくことです。

・国の借金が、1,000兆円を突破(2015年現在)
⇒国民1人あたり約1,000万円が借金している・・・わけがわからないというか、ほとんどの人が実感としてないでしょうけど。

このツケは、いずれ国民からの税金で帳尻を合わせて。いかなければならないということを意味しています。実際、消費税がどんどん上がっていっていますからね。

つまり、これからの世の中は、増税しかありえないということになります。もし、今の手取り金額が変わらないとしても、実質的には、手取り金額が減っていく一方だという事です。

・富裕層が国外へ資産を積極的に移している
⇒いわゆる資産が多くある富裕層(少なくとも数億円以上)が積極的に資産を国外へ移しているそうです。

これは、私の知人の富裕層もそうです。リアルな声を聞くと、日本の未来が怖くなります・・・。

富裕層が資産を国外へ移す目的は、大きく2つあります。

1つ目は、日本の財政破たんに備えている
(預金封鎖状態を危惧)

2つ目は、相続税や贈与税の節税するため

いずれも、日本国内に資産を置いておくことにおいて悲観的に見ているという事が分かります。富裕層の人たちの先見性や合理的な考え行動は、非常に信憑性が高いと私は思っています。

なぜなら、先見性や合理的な考え行動ができるからこそ、普通の人よりも遥かに多くの資産を築いているわけですから。経済の話しをしたいわけではなかったのですが、今の世の中と未来の状況を話してみました。

では、起業とどのように関係があり結びつくのかということなわけですが、コレが大きくあるとみています。何も国外へ行こうとか、そういう類の話ではありません。

起業するという事は、企業や組織に頼らずに自らの力で事業を行い、お金を稼いでいくということ。つまりは、人に頼らずに自分に頼り、お金を稼ぎ生活していくということです。

その力があれば、日本経済がどのようになろうとも生き抜いていく力が身につけることができる点において起業という選択肢というのは、最適なものだと思います。

それが出来れば、ある意味、あなたの未来は不安ではなく、希望に変わります。私の知人で、国内海外ともに10億円単位の資金を運用している人がいるのですが、その人がこう言っていました。

「日本人は、日本の国(政府)を信頼し過ぎ・・・。そんな国民は、世界から見ると、珍しい部類。ほとんどの国は、自国の政府のやり方とかを信頼していない。だから、政治に対して文句が多いし、投票率が高い。」

国を信用するかしないかは、個々人の問題ですが少なくとも私は、何かに頼らなければ生きていけないような人間にはなりたくないですね。

冷静に考えてみてください。

国というのは、そもそも国民一人一人の集合体でありまた、お金の面で国というのを見た場合、国自体がお金を稼いでいるわけではなく、国民が稼いだお金を集めて分配(予算配分)している機能に過ぎないのです。

しかも、その国が国債で大変な状況であり、その状況が抜本的に改善されていく見込みがなく、じわじわと増税をしているのは、国ですからね・・・。

勘の良い人なら、わかりますよね。頼るべきは国ではなく、自分自身ということに。

2-2.起業するべきではない5つの理由

これから、起業してはいけない5つの理由について話してくのですが、その前に起業することについて私の基本的な考えを先にお伝えします。

起業は絶対にしてはいけない

もし、あなたが、起業に興味がある、または起業したいと考えているのであっても、起業してはいけません。

なぜなら、起業しても成功しないでしょうし、それどころか、ほとんどのケースにおいては1年程度で事業継続が困難となり、悲惨な人生になる確率が非常に高いからです。

起業して成功するのは、ごく一部の特殊な人(エリート※)です。

※「特殊な人(エリート)」というのは、世間で言われているような、高学歴、高収入がある人を言っているのではなく、良くも悪くも、世間のレベルからは逸脱というか超越した能力がある人を指しています。もっと言うと、一般的な常識からみると、非常識な側面を持つ人たちです。ある意味、ぶっ飛んでいる人種です・・・。

ただ、非常識な人たちだからこそ、起業して成功しているともいえるのですが。私の知人もしくはビジネスを共にしたことがある人を見てきて、起業して成功している人というのは、そんな人たちばかりです。

実際に起業して成功していくには、おそらく今のあなたが想像している以上に高いビジネス能力やビジネス能力以外の人間力なり困難を突破する力など多くの能力が要求されます。

それほどまでの力がある人というのは、それこそそんな具体的な数値が公表されているわけではないので、私的な感覚値になりますが、100人に1人どころか1,000人に1人もいないと思います。

ある意味、ごくごく一部の「特殊な人(エリート)」のみだけが、起業して成功していく世界です。起業して成功すれば、お金・自由そして、やりがいを得ることは可能です。

正に人生の成功者とも言えるでしょう。ですが、そんな人はごくごくわずかな特殊な人たちであることを認識すべきです。

2-2-1.起業して成功する確率が低いから

起業した人、それぞれの成功の定義は違いますし一概に言えないものもあります。

人それぞれ成功の定義が違うので、起業して成功する確率の具体的な数値というのが国の機関やリサーチ会社などでも、出ていないのもその為だと思います。

先程も出た数値ですが、起業してから廃業するまでの確率が、1年以内に30%程度で3年以内に70%程度、10年以内に90%程度などと、国やリサーチ会社が出している数値があります。

廃業する=失敗 というのが最も分かりやすいとは思いますからこの数値からすると、10年以内に90%程度が失敗すると定義しても良いかと思います。

さて、私なりに起業成功というのはシンプルに、“お金と自由”を世間一般の平均以上は勿論前職に比べて上回っているかということだと思います。

もし、前職に比べて下回っている、上がる見込みがないなどの状況であれば、それは起業としては、失敗でしょう。

そもそも、日本の教育制度において、大量の画一的な人間を生み出す制度であって、起業家を生み出すような教育を受けている人は、ほぼ皆無に等しいというのも起業成功確率が低い要因かと思います。

2-2-2.起業リスクに見合う収入を得られる可能性が低いから

起業後の手取り収入(月額)について、基本的に、起業する前に比べて収入が低いということは、その時点で、起業は失敗だと考えるべきです。

2-2-2

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起業して、40万円以下の人が64.8%もいるという事実をどうみるかは、人によって違うでしょうが、私から見るとこれはもう、失敗でしょう。

勿論、起業は収入アップだけではないという人もいるでしょう。ですが、収入が多くないと、事業の継続率に影響があると共に何らかのアクシデントがあったら、即終了となります。

ましてや、リスクをとって起業したわけですから、それに見合う収入はないと、起業した意味がないです。少なくとも、起業したら前職の最低1.5倍~2倍以上はないと起業した意味はないと見るべきです。

私の感覚値から言うと、起業したら前職の3~5倍を稼いで金銭的に成功したと言えるのだと感じています。

※ただし、社長としての給料+会社の利益 を足した金額でも良いと思います(税金の関係上、会社に多く残した方が、よりキャッシュが多く残る場合があるため)。

よく「起業するのは、お金だけの為じゃない」という人がいます。

確かに、そうだと思います。 ですが、お金がないとそのお金だけの為じゃない何かの為にやることすら出来ないのです。

それが起業の世界、いや世の中の残酷すぎる現実です。

2-2-3.起業して黒字にできる確率が低いから

 日本の全法人が黒字申告している企業の割合

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国税庁:平成24事務年度における法人税等の申告(課税)事績の概要

平成21年の23.4%を過去最低としても、平成24年の24.8%と、概ね黒字申告している企業の割合は30%未満となっています。

中には、意図的に赤字決算をしている会社もあるだろうが例えば、社長の役員報酬を大きくとるなどして、会社ではなく社長の懐にお金を多くする場合などして。

それにしても、あまりにも黒字の企業が少ないですよね。日本の全法人企業数というのは、約240万社と言われている中で黒字化している企業数が30%未満ですから・・・。

勿論、これは、起業したての会社や数十年と続く企業含め全企業の数値なわけですが、企業経営のプロの経営者が経営しても黒字運営していくというのは、そもそも難しいということです。

ましてや、起業間もない人などは、言わば経営素人なわけです。仮にどれほど、前職でビジネスの実績があろうがなかろうが起業して会社経営していく上においては、0からのスタートですから。

そんな人が、会社を黒字運営していくということはどれほど、大変であり難易度が高いかということを知るべきです。

2-2-4.肉体的にも精神的にも極限まで追い込まれるから

起業すると、土日祝日が休みということはありません。特に起業当初は、そういう環境が当たり前になります。

ちなみに、私は、1度目の起業の場合には、起業してから3年間は休まず働いていました。2度目の起業の場合には、起業してから1年間程度は、同様です。

それこそ、曜日関係なく時間も関係なく、ひたすら仕事です。正に、今で言う「ブラック“企業“」ならぬ「ブラック”起業“」だったのではないでしょうか・・・。

ただ、それが会社の命令や会社の為にやらなければならないというのと自らの会社の為にやらなければならないというのとでは、全く異なりますが。

というか、起業して間もない人が普通に土日祝日が休みというのはあり得ないでしょう。もしそれができている人は、余程の鈍感な人か、最初から才能があり成功している人です。

とはいえ、休みなくの長時間労働というのは、精神的にも肉体的にも徐々に疲労が重なり、キツクなってきます。ましてや、起業当初というのは、いきなり黒字になりキャッシュが増えていくことはなく、どれだけ頑張っても、赤字が続き、キャッシュが減っていく一方になります・・・。

ほとんどの人が起業前というのは、激しく上がる経験もそう多くないでしょうが激しく下がっていく経験もないと思います。起業して、いきなり激しく上がるというのは、ほとんどないでしょう。ですが、激しく下がっていくという状況になる確率の方が高いわけです。

その感覚というのは、心臓がエグラレルというか何かに押しつぶされるような感じで、とても苦しいものです・・・汗

私が体験したことで3つほど例を挙げると、こんな時にそんな経験をしました。

・起業して間もない頃、銀行残高が減る一方で、このままのペースでは半年くらいで、倒産になってしまうという時・・・。

・起業間して数年後に、それまで月末の入金額が100万円単位だったのが、大口の取引先さんとの契約により、一気に、3,000万円ほどになった日そして、それ以降も、万一入金がなかったら、即、倒産に追い込まれるという状況の時。

・大口の取引先さんとの契約トラブルがあり、それにより約束の入金がされるかどうか、約2ヶ月間も、どうなるか分からなかった時・・・。

この状況は、多かれ少なかれ、起業すれば誰しも通る道ですが、ある意味この状況に多くの人が耐えられないから、起業失敗しているのだと思います。

ここが、特に起業当初のキツイところというか、試練ですね。というか、起業したら分かりますが、このような試練がほぼ毎日続きます。

なぜなら、黒字になったとしても、ちゃんと期限通りに入金があるかどうかこのまま事業がうまくいき継続できるかどうかなど考えること、心配することは尽きないからです。

余程のメンタルの強さがなければ、耐えられないです。しかも、長時間の労働からくる疲労も含め、冷静な判断も出来なくなってきますから・・・。うつ状態になったりする人もいるのも事実です。

2-2-5.起業して失敗したら本当に人生最悪になるかもしれないから

起業で失敗した場合、起業失敗=人生の失敗 というわけではありませんが処し方を誤れば、そうなってしまうケースもあります。

起業失敗の状況や内容にもよるでしょうが、再起不能に陥り、本当に最悪の場合自らの命を絶つということです。これは、絶対に避けなければならないことですが、実は私もその寸前までいった経験があります。

だから、そうなってしまう人の気持ちが分からないわけではありません。私は、運良く、その寸前から救われ再起できましたが、救われずにそのまま、最悪の状況になってしまう人も数多くいるのも事実です。

では、どうしてそうなるかというと、今思えば、「あの程度くらいで・・・」と冷静に振り返られるのですが、そう思えるのも生きているからなんです。

その寸前までいく人間の心理というのは、様々な理由はあるにせよ、事業が上手くいかない、失敗したことにより、自尊心の欠如、冷静さを失い、判断力が大きく低下している状態に追い込まれていきます。

そうなると、立っているのもやっというか、やる気も起きずに、身体も頭も重苦しい状態が続いているわけです。そんな状況に追い込まれれば、生きている意味も価値も見いだせずに、最悪の選択肢を選んでしまうというのも、理解できます。

私が体験したことで例を挙げると、こんな時にそんな経験をしました。

ある大口の取引先さんとの取引において、大きなトラブルになってしまいました。

その取引先さんというのは、株式上場もしており、世間一般レベルでも名が知れた企業でもあります(2015現在でいうと、今から10年以上前の話し)。

そんな取引先さんの信用を大きく失墜させてしまう状況になってしまいました。勿論、ワザとではありません。

取引先さんの部長、役員にほぼ毎日呼び出され、相手は3人、こちらは私1人(当時、20代)でただ、ひたすら頭を下げる毎日・・・。

最初は、ビジネスとしての当社に対してのクレームだったのですが、それが段々日を追うごとに、エスカレートして、しまいにはビジネスとは関係のない私個人への罵声や人格の否定までに発展。

言い返すこともできずに、悔し過ぎて涙も枯れて出なくなるほど。そんな状況の中でも、毎日、朝から深夜もしくはから早朝にかけてクレーム処理を寝ずに対応し続け、日中は、取引先に呼び出され罵声を浴びせられる、そんな生活が2ヶ月程度続いたたわけです。

そんな状況の際に、私はこう思いました。「この件が、済んだら、自分自身の人生さえも終わりにしよう・・・」と思うようになったわけです。で、実際に、ビルの上まで何度か行きましたからね・・・。

でも、そんな状況の中、冷静になれるキッカケを作ってくれた私の大切な人が何人もいました。だから、自分の人生が終わらずに済み、今生きてます。

まぁ、今思えば、あの程度の問題で、そこまで言われる筋合いはないと言い返し、反撃するでしょうけども。今話した内容というのは、本当に最悪の結果を招く直前の状況ではありますが、起業して失敗してしまうと、規模やレベル感にもよりますが、そうなる可能性は間違いなくあると思っておいた方が良いです。

夢や希望、お金が大事だとはいえ、何だかんだ言っても“命”に勝る大事なものはありません。起業して、夢は叶えたはいいけど、それが原因で自らの命を危機にさらすようなことだけは、避けなければいけませんから。

3.起業するために必要なステップ

起業するためには、それなりに必要な準備やステップがあります。

「起業しよう!」と、心の中で決めたとしても、直ぐに起業できるほど甘くはありません。仮に直ぐに起業自体はできたとしても、継続することはありません。

起業できない人、起業しても直ぐに失敗してしまう人の多くは、起業するためには具体的にどのようなことをすれば良いのかも分かっていませんし、必要なステップを踏めていないのです。

ここでは、実際に起業するまでの必要なステップを紹介したいと思います。

3-1.理由を考え決める

まず最初に最も重要なことは、起業する理由を考えて決めることです。

「あなたは一体、なぜ起業するのか?」 ということです。

・今よりもお金がほしいから
・今よりも自由に仕事がしたいから
・今よりもやりがいある仕事がしたいから

人それぞれ、色んな理由があると思います。

ただ、どの人も共通して言えるのは、現状に満足している状況ではないということだと思います。だからこそ、起業して〇〇したい(なりたい)という理由があるのだと思います。

ちなみに、私が起業した理由というのは

・お金持ちになりたい
・自由に仕事がしたい
・活き活きと生きていきたい

というのがありました。

基本的に、起業する理由というのは、なんだって良いと思います。

ただし、起業するあなた自身が、心の底から思っていることであり強烈な揺るぎのない理由である必要があります。

なぜなら、実際に起業する際には、前進する強いエネルギーが必要になると共に、起業後に訪れる困難な状況を乗り越えていくためにも、この「起業する理由」が原動力になるからです。

この「起業する理由」が弱いものだと、前進するエネルギーも弱く起業後に訪れる困難な状況を乗り越えていくことができないからです。

逆に言うと、「起業する理由」が強烈な揺るぎないものがある人は、実際に起業していますし、起業しても困難な状況を乗り越え成功していっています。

この「起業する理由」さえ見つかり、決めることができれば、起業するにあたってやるべきことも分かってきますし、実際に起業する確率は飛躍的に高まると思います。

多くの人は、「起業する理由」が不明確だったり弱かったりするので、起業できないし起業しても早々に失敗していっているわけです。

これは、能力以前の問題です。いずれにしても、この理由こそが、実際に起業できるか、できないかの大きな分かれ目になるのは間違いありませんので、徹底的に自分自身と向き合い「起業する理由」を考えて決める必要があります。

3-2.本を読み勉強する

これは、例外なくといっても良いほど起業して成功している人は、本を読んでいます。

起業して成功している多くの人が、口を揃えて本を読むことの重要性を説いています。つまり、起業して成功する人は、感覚的に本を読む必要性と重要性について深く理解しているということです。

一方で、、起業できない人や起業しても早々に失敗している人は、本を読んでいないか、本を読む効果を知らない、本を読む必要性と重要性を理解できていません。

人って、必要性や重要性を理解できないと行動できないので、そのことが分からないから、
いくら起業して成功している人が本を読む重要性を言っていても、行動出来ないのだと思います。

ではなぜ、起業して成功している人は、本を読み勉強しているのかというと、
単純に、起業して成功する確率を上げ、失敗する確率を下げるということが見込めるからです。

もう少し、具体的に本を読む効果について、書けばキリがありませんが、主に以下の効果が見込めます。

・知識が増える
・集中力が身についていく
・理論的に物事を考えらえるようになる
・複眼思考的な発想ができるようになる
・読書量に比例して行動量も増す傾向がある
・自信を持って意見を言えたり仕事に取り組める
・今までよりもレベルの高い人達と話せるチャンスが広がる
・ビジネスチャンスが広がり事業拡大をしていくことができる

また、1冊わずか数百円~数千円程度で本を買えるというのは、費用対効果がとても高いと思います。

ちなみに、私は起業する前の大学の4年間で起業、経営、社長、経済、金融、成功哲学(自己啓発)、古典など少なくとも500冊以上は読破してきました。

勿論、起業後も読書は欠かしたことはありませんので累計にすると1,000冊単位では読破していると思います。私が起業することができた、起業して成功することが出来たのも、本を読んできたからだと思います。

具体的にここでは、起業に関してのおススメの本は紹介しません。なぜなら、その人のレベルや状況によって、読むべき本が違いますし、本気で本を読み勉強しようと思えば、その時々に応じた本と出会うはずだからです。

3-3.資金を貯める

基本、起業するならば、自己資金内でやるべきだと思います。

なぜなら、自己資金内で事業を開始すれば、それ以上に金銭的なリスクを負うことがないからです。最初から、自己資金以外のお金を頼りにしたり、外部からの借り入れを前提として起業というのは、既に無理がありリスクが高いことを意味しているからです。

ただし、外部からの借り入れをする場合には、事業の成功の確率が高いと十分に判断ができる際に限るべきであり、その際でも、少なくとも過半数以上の金額は、自己資金であるべきだと思います。

そもそも、起業するということは現実問題として、お金が掛かるということであり、お金が必要だということです。よく「お金がなくても起業はできる!」という本のタイトルやネット上の情報などがありますが、現実的ではないと思います。

単に起業するだけなら、それこそ役所に必要書類を提出すれば出来るでしょうが、実際には、お金がないと起業して事業を継続して運営していくことは出来ません。

十分な資金を貯められない人は、起業する資格もなければ、起業しても成功する確率は極めて低いということだけは理解すべきだと思います。

なぜなら、起業というのは、事業通してお金を増やしていくことであり、増やしていけないのであれば、失敗していくということだからです。

つまり、起業する前に資金を貯められない、集められないという人は既に起業しても成功の見込みがないことを意味しているわけです。

では、十分な資金というのは具体的にいくらかということですが、目安を紹介したいと思います。

  • 起業して1年間売上が0円でも生活ができる生活資金
  • 起業して1年間売上が0円でも会社が倒産しない資本金

例えば、

現状の生活費が月に30万円だとした場合、30万円×12ヶ月=360万円が必要。
会社の運営費が月に50万円だとした場合、50万円×12ヶ月=600万円が必要。

合計で、960万円が必要ということになります。

約1,000万円ということになるわけですが、人によっては生活費と会社の運営費が多い少ないはあると思いますので、それを基に参考にしてみてください。

いずれにしもて、自身の生活費と会社の運営費がそれぞれ、1年間売上が0円でも大丈夫な状況の金額が良いと思います。

なぜなら、起業して予定通りにいくことはまずありませんし、1年間売上が0円でも大丈夫という精神的な安心感がある状態で、事業を行っていくのと、そうではないのとでは、起業の成功確率においても全く違いますので。

また、起業して1年間全力でやっても事業が軌道に乗らないのであれば、余程の計画的な長期戦略の事業以外であればそれは、失敗を意味しているので、その時点で撤退すべきだと思います。

ちなみに、私は最初の起業の際には、大学時代に出版社で営業所長として歩合制の営業を行い年収が1,500万円以上稼ぎ起業資金を用意し、2回目は、退職金(約1,000万円)を起業資金として用意しました。

また、資金調達については「起業資金を6,000万円以上調達した経験者が語ること」で起業資金の調達先の情報や資金調達を成功させるための具体的な方法について、詳しく説明しているので是非お読み頂きたいと思います。

3-4.起業アイデアを決める

起業アイデアが見つからなくて困っている人もいると思いますが、難しく考える必要はないと思います。

簡単に言うと、起業アイデアというのは ”何を売るのか” だけです。

起業アイデアが見つからない人は、何か突拍子もない画期的なアイデアを生み出さなければならないという強迫観念のようなものが強い気がします。

私自身、極端な話し、起業アイデアというのは、何だって良いくらいに思っています。

「アイデアのつくり方」という本の著者であるジェームス・W・ヤングは、アイデアについて次のように言っている。

~アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもないということである~

この一節というのは、多少アイデアについて勉強している人であれば、知っている人もいると思います。

ですが、私がこの本の中で最も重要な一節は、そこではなく、次の一節であると確信しています。

~自分でみつけだしたこの貴重な公式をなぜ私が惜しげもなく公表するのかとおたずねになるなら、この公式について私が経験から学んだ二つのことを諸君にうち明けよう。

第一は、この公式は、説明すればごく簡単なので、これを聞いたところで実際に信用する人はまず僅かしかいないということ。第二は、説明は簡単至極だが実際にこれを実行するとなると最も困難な種類の知能労働が必要なので、この公式を手に入れたといっても、誰もがこれを使いこなすというわけにはいかないということである。

だからこの公式は、大いに吹聴したからといって私がくらしをたてている市場にアイデアマンの供給過多が起こるというような実際上の危惧はまずない。~

解釈は人それぞれ違うでしょうが、少なくとも私は、この一節に起業成功のヒントや答えがあると思います。要するに、深い洞察力がある人はほとんどいないし、信じて行動する人は、ほとんどいないということです。

そういう人はごくごく僅かであり、そのごくごく僅かな人しか起業しても成功しないということです。先程、私が起業アイデアというのは、何だって良いと言った理由も、ここにあります。

少なくとも私の場合は、起業するアイデアを実現させたいから起業したのではなく、起業したいから起業アイデアを見つけたということです。

ちなみに、私が最初の起業の際の起業アイデアはパソコンの出張サポート、2回目は、法人向けのブランディングサービスでした。いずれも「こんなサービスあったら、良いだろうな~」という感覚的なものでしたが、他にも競合は多くありましたが、それをビジネスして成立させていったのは、ごくごく僅かな人たちです。

確かに、起業アイデアはなければなりませんし、重要ですしかしながら、起業アイデア自体が起業成功のポイントではないということを理解すべきだと思います。

また、起業アイデアについては「起業アイデアが見つかる!絶対に知っておきたい6つのこと」でアイデアの発見法やリスクが低いアイデアなどについて、詳しく説明しているので是非お読み頂きたいと思います。

3-5.人材の採用

起業する規模にもよりますが、人材の採用をどうするのかということです。

最初は1人で開始したとしても、事業拡大に伴い途中から人材を採用する必要性があるという場合もあると思います。

いずれにしても、人材の採用において注意すべきことは、次に挙げるようなことです。

・考えや価値観が合う人を採用する
・給与や諸条件に合うという理由だけで採用しない
・役割を明確にした上で、その役割に適した人材を採用する

最も重要な点は、考えや価値観が合う人を採用するということです。

なぜなら、考えや価値観が最も変わりにくい部分であり、そういう人材を採用するのが最も継続しやすいからです。また、共同経営という形で起業するというケースもあると思います。

共同経営については、「共同経営で失敗しないために絶対に決めておくべき5つのこと」で共同経営のメリット・デメリットなどについて詳しく説明しているので是非お読み頂きたいと思います。

3-6.ビジネスプランを作成する

ビジネスプランを作成理由は、次に挙げるようなことです。

・自分のため
・資金調達のため
・他人からの協力を得るため

ビジネスプランを作成していくのは、実質的には起業することを決めたと同時に漠然とながらも並行して、資金、起業するアイデア、人材の採用などについて考えていると思います。

ビジネスプランを作成する際に、代表的な考え方として「6W2H」というのがあります。

6W2Hというのは、次に挙げるアルファベットの頭文字をとったものです。

・who(誰がそのビジネスを行うのか?)
・why(なぜ、そのビジネスを行うのか?)
・what(どんな商品やサービスを提供するのか?)
・whom(誰に提供するのか?)
・where(どこで提供するのか?)
・when(いつやるのか?)

・how(どのようにやるのか?)
・how much(いくらでやるのか?)

このあたりの内容が決まれば、ビジネスプランを作成するのは難しくありません。

ちなみに、私の場合は、大体のビジネスプランというのは作成しましたが、ほとんど後付け的な感じのビジネスプランで事細かな内容のビジネスプランは作成していません(頭の中に感覚的にあるものを紙に落とし込んでいる程度)。

また、ビジネスプランについては「ビジネスプランの基本形と成功するための6つのポイント」でビジネスプランの基本的な書き方から成功するビジネスプランを書くポイントについて、詳しく説明しているので是非お読み頂きたいと思います。

3-7.起業する

起業する理由を考え決めて、本を読み勉強し、資金も貯めて、アイデアを決めて、ビジネスプランを作成したのであればあとは、起業するだけです。

それ以上でも以下でもありません、準備が完了したらあとは、起業するのみです。

と言っても、ここまで色々と準備したとしても、最後の最後で起業することを止める人もいると思います。むしろ、そっちの方が多いかもしれません。起業に限らず、準備はしたけど結局、行動しない出来ない人は、いるものです。

それだけ、実際に起業するということはハードルが高いと思いますし、準備完了しても最後の一歩が踏み出せずに尻込みしてしまう人も多いと思います。そういう人は、無理に起業するべきではないと思います。

最後の一歩が踏み出せないというのは、そこまできて初めて、起業する勇気がないことや起業する力がないことが分かったということでもありますから。

そういう人は、起業をあきらめるしかありません。むしろ、ギリギリの段階で起業しなくて良かったとさえ思った方が良いと思います(命拾いしたと)。そこまで準備した経験を他のことで生かせば良いのではないかと思います。

ちなみに、私は最初と2回目に起業した際、いずれも何の迷いもためらいもなく準備完了したら、直ぐに起業しました。むしろ、完璧に準備が完了するよりも速く起業したくらいです。

4.起業を失敗させないために抑えておきたい注意点

起業を失敗させないためには抑えておきたい注意点があります。

起業しても多くの人が失敗していくのは、これから紹介する多くのことを知らないもしくは、できていないということがあります。起業する前にこれらの点について知っているのとそうではないのとでは、全く展開が違ってきます。

4-1.営業力があるかどうか

まずは何と言っても、営業力があるかどうかが起業成功させる上での最大のポイントです。

極論、営業力があれば(商品やサービスが売れれば)、起業しても成功する確率は飛躍的に高まります。

どんな良い商品やサービスを持っていたとしても、結局のところ、売れなければ意味がありませんし、売上が0円です。非常にシンプルな話しですが、起業が成功しないのは、営業力がない人が起業しているというだけです。

この営業力があるかどうかの判断というのは、難しいと思います。なぜなら、サラリーマンの場合ですと、会社の看板(信用やブランド)があるからこそ、営業が成立しているため本当に自分自身に営業力があるかどうかが分かりません。

そこで、自分自身に本当に営業力があるかどうかをチェックするポイントを次に挙げたいと思います。

・営業マン100人中、上位5位以内である
・完全成果報酬で歩合の営業経験があり生活できるレベルを稼いだ経験がある
・商品やサービスを販売するための理屈が分かりノウハウを構築できている(再現性がある)

3つ挙げましたが、2つ以上の項目があれば、営業力があると判断しても良いと思います。

残念ながら多くの人は、1つの項目でも該当するかどうかだと思います。つまり、多くの人には営業力がないということであり、多くの人が起業が失敗しているわけです。何ら不思議なことではないわけです。

ちなみに、私は、起業する直前(大学4年生の際に)出版社で営業所長をしており歩合の営業をしてました。全国に営業マンが400名以上いる中で、最高順位は3位、1年以上連続してトップ10以内にはランクインしていました。

さて、如何に営業力が大事であるか、その営業力がないことが原因で起業が失敗するのかという関連データがありますので、紹介します。

1つ目は、日本政策金融公庫が調査しているデータであり開業時に苦労したことおよび現在(開業後)苦労していることです。

【開業時に苦労したこと】
1位:資金繰り   :47.7%
2位:顧客販路の開拓:45.6%
3位:財務・税務・法務に関する知識の不足:33.8%

【開業後に苦労していること】
1位:顧客販路の開拓:44.2%
2位:資金繰り   :39.7%
3位:財務・税務・法務に関する知識の不足:25.3%

「2014年度新規開業実態調査」~アンケート結果の概要~
日本政策金融公庫総合研究所小企業研究グループ の調べ

2つ目は、中小企業庁が調査しているデータ

「原因別の倒産状況」
・平成22年の倒産件数:13,321件の内、9,962件 販売不振が原因:74%
・平成23年の倒産件数:12,734件の内、9,363件 販売不振が原因:73%
・平成24年の倒産件数:12,124件の内、8,574件 販売不振が原因:70%
・平成25年の倒産件数:10,855件の内、7,468件 販売不振が原因:69%
・平成26年の倒産件数: 9,731件の内、6,708件 販売不振が原因:69%

中小企業庁『倒産の状況』(調査の結果)調べ

4-2.プレッシャーやストレスに耐えられる心と身体か

これは、人それぞれプレッシャーやストレスの感じ方が違うので、何とも言えませんがプレッシャーやストレスに耐えられるだけの健康な心と身体がなければ、起業することは難しいと思います。

具体的に起業してからのプレッシャーやストレスというのは、次に挙げるような状況から発生し、心と身体に襲い掛かってきます。

・売上や利益が上がらない
・当初の計画通りにいかない
・現金残高が減っていく
・自信を失い始める
・休暇も取れず長時間労働

こうなると、次第に焦りが生まれ冷静な判断や対応ができなくなっていきます。

この経験は、起業した人のみしか経験ができない、することのない事象になると思います。

サラリーマンであれば、予算を達成できなくても、昇給やボーナスに多少の影響はあるでしょうが生活ができなくなるほどの状況には、まずなることはないと思います。

ですが、起業の場合は、そうではなく、売上や利益が上がらないと生活ができない状態になっていくわけです。しかも、それによって人生にも大きく影響が出てくるとなれば、そのプレッシャーやストレスというのは半端ないです。

これは、経験したことがない人であれば、計り知れないものがあると思います。夜もまともに眠れないことになることもありますし、不安や恐怖感によって、心臓が押しつぶされそうな痛みがあったり、余計に仕事がはかどらないこともあります。

そんなプレッシャーやストレスを乗り越えていくためには、やはり”自信があるかどうか”がポイントだと思います。何の根拠も実績もないうわべの自信(気持ちだけの)ではなく、何らかの根拠や実績がある自信です。

それがなければ、厳しいプレッシャーやストレスに耐えられることは出来ないと思います。苦しい状況だとしても、その苦しい状況を打開できる力があるかどうか、その力があると自分自身で信じている何らかの根拠や実績が必要なのです。

こればかりは、個人差がありますので、プレッシャーやストレスに耐えられる数値や自信の数値というのもないので、何とも難しいところですが、自分自身の評価でプレッシャーやストレスに弱いと思っている人、何らかの持病や特に心臓関係の病気などがある人は起業はしない方が良いと思います。

ちなみに、私自身は、プレッシャーやストレスに強いタイプの人間だと思っていますし、何度もそのようなプレッシャーやストレスの状況を体験し、その状況を乗り越えていくたびに、さらに強くなっていっていると思います。

4-3.起業成功を後押ししてくれる味方がいるか

起業して成功していく人には、ある特徴があります。

それは、成功を後押ししてくれるような味方がいるということです。しかも、起業する前や起業して間もない実績も何もない段階からです。

具体的には、次に挙げるような人が成功を後押ししてくれる人達の特徴です。

・起業して成功することを自分のこと以上に信じて疑わない人
・無条件で有力な人を紹介してくれたり、資金的なサポートや援助をしてくれる人
・自分の弱点を的確に把握して、不足しているところを指摘または補足してくれる人

ちなみに、私自身も2度起業しましたが、2度共に上記に挙げた3つの人達がいました。

だからこそ、起業して成功することが出来たのだと思います。

基本的には、起業して成功するかどうかは、その人自身の力次第だと思います。

しかしながら、自分自身の力だけでは乗り越えられないことが起こるのも起業であり、そういう場合には、自分以外の成功を後押ししてくれる人がいるのといないのとでは、全く違う展開になることだけは間違いありません。

4-4.固定費が高くないか

起業が失敗している典型的な例としては、固定費が高い状況でスタートしているというのがあります。

固定費が高いというのは、単純にお金が減っていくスピードが速いということを意味しているわけです。

仮に資本金が1000万円だった場合、10%以上(100万円以上)だと、高い固定費だと考えてよいと思います。ですから、それ以下に抑えるべきだと思います。

特に起業当初から、注意しなければいけないのは、次に挙げるようなことです。

・正社員を雇う(外注、アルバイト、パートなどで代用できないか)
・オフィスを借りる(自宅、レンタルオフィス、コワーキングスペースの利用はできないか)

固定費が高ければ高いほど、売上のハードルも高くなりますし心理的なプレッシャーも高くなります。特に人件費以外の固定費というのは、売上を上げることに直結していない(ほぼ役に立っていない)とも言えます。

また、売上は不確定ですが、固定費は確定していることになりますので、可能な限り固定費は低く抑えることを徹底的にやるべきだと思います。

ちなみに、私も起業当初は、1人でスタートしましたし、オフィスを借りずにレンタルオフィスを活用して固定費を徹底的に低い状態にしていました。

その分、売上が上がることに直結する広告宣伝費などにお金を使っていったのです。そして、十分に安定した売上や資金がある状態で、少しずつ固定費を上げていったわけです。

また、起業失敗に関しては「起業失敗の原因と対策がハッキリと分かる!7つのこと」で起業失敗の原因と失敗しないための対策などについて詳しく説明しているので是非お読み頂きたいと思います。

4-5.資本金と税金について

資本金をいくらにするのか、ということについて、あまり深く考えずに資本金:1,000万円と設定する人も多いですが実は、資本金の金額によって、支払う税金が大きく変わってきます。

資本金:1,000万円と資本金:990万円 では、金額的にたった10万円の差しかありませんが、税金面では大きく違うのです。

まず1つ目としては、法人住民税の一部にある、均等割というのがあります。

この法人住民税の均等割というのは、資本金と従業員数の規模に応じて税率が決まっており、しかも仮に赤字決算だとしても税金を支払わなければならない制度です。

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2つ目は、消費税です。

消費税の納税が免除されるかどうかというのがポイントです。

資本金:1,000万円以上の場合には、消費税の納税が免除されません(納税しなければならない)。

※基準期間のない事業年度であってもその事業年度の開始の日における資本金の額又は出資の金額が、1,000万円以上である場合は、納税義務は免除されません
国税庁のHP

資本金:990万円(1,000万円未満)の場合には、消費税の納税が免除されます。

基本的に、起業後(会社設立)2事業年度分(開業の初年度とその翌年の2年間は消費税の納税が免除されます)の消費税の納付が免除されます。

消費税の納付が免除というのは、どういうことかというと、取引先から消費税分の金額をもらっても、その消費税分を納税する必要がない。

例えば、取引先に商品やサービスを販売した際に、100万円請求するとした場合、100万円+消費税 を請求します。そして、100万円+消費税 が入金されるわけですが、その際にその消費税分は、納税する必要がないということです。

これは、起業当初においては、かなりありがたい状況だと思います。ただし、次に挙げるような条件の場合には、消費税を納税しなければなりません。

・初年度の課税売上高が1,000万円を超えた場合には、翌事業年度からは消費税の納税が必要
・事業年度の開始の日における資本金の額又は出資の金額が、1,000万円以上である場合は消費税の納税が必要

ちなみに、私が起業した際にも、この制度を意識して起業当初は、資本金を1,000万円以下にしましたし、初年度からいきなり売上が1,000万円を超しそうになった際には、決算期を翌年の3月から前倒しで11月に変更したことがあります。

そうしたとしても、特に起業当初の消費税分の現金があるかないかというのは大きな違いがあると思います。

消費税では、その課税期間の基準期間における課税売上高が1,000万円以下の事業者は、納税の義務が免除されます(注1)。

この納税の義務が免除される事業者(以下「免税事業者」といいます。)となるか否かを判定する基準期間における課税売上高とは、個人事業者の場合は原則として前々年の課税売上高のことをいい、法人の場合は原則として前々事業年度の課税売上高のことをいいます。

(注1)平成25年1月1日以後に開始する年又は事業年度については、その課税期間の基準期間における課税売上高が1,000万円以下であっても特定期間(※)
における課税売上高が1,000万円を超えた場合、当課税期間から課税事業者となります。なお、特定期間における1,000万円の判定は、課税売上高に代えて、給与等支払額の合計額により判定することもできます。

※特定期間とは、個人事業者の場合は、その年の前年の1月1日から6月30日までの期間をいい、法人の場合は、原則として、その事業年度の前事業年度開始の日以後6ヶ月の期間をいいます。

しかし、基準期間のない事業年度であってもその事業年度の開始の日における資本金の額又は出資の金額が、1,000万円以上である場合は、納税義務は免除されません。

国税庁のHP

その他、起業する際には、起業するなら個人事業と法人のどちらが良いのか、それぞれの諸手続きなどついて、「3.起業するのに必要な個人事業と法人の手続き」で詳しく説明しているので是非お読み頂きたいと思います。

5.まとめ

ここまで読んだあなたであれば、起業すべき人間かそうではない人間かが分かったと思います。

そう、圧倒的多数の人達は、起業すべきではないということです。

起業して成功していくということは、本当に大変な困難や苦労がありますし、普通のレベルでは全くもって通用しない世界が待ち受けています。

しかしながら、起業してしまい、無残に失敗して立ち直れない人も多くいる状況です・・・。勿論、起業するかどうかというのは個々人の自由ですから、ご自由にとは思います。

ただし、安易に起業を薦めている人や世間のいい加減なブームに惑わされることなく、自分自身と向き合い続けた上で、少なくとも起業しても簡単に失敗することのないような準備だけはした方が良いと思います。

私は、起業すること自体は、素晴らしいことでも何でもないと思っています。

起業して成功するまたは成功し続けることが素晴らしいことであって、最も重要なことは、起業して成功し起業した本人やその周りにいる大切な人が幸せ(※)になったかどうかです。

(※)生活の質が上がり、心から起業して良かったと思える豊かな気持ちな状態。

もし、そうでないのであれば、起業する意味がないのではないでしょうか。繰り返し言いますが、圧倒的多数の人達は、起業すべきではないですし向いていません。

是非、ここに書いてある通りに、起業すべきかどうかについて深く考え直し、理解していってほしいと思います。

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