CSIRT構築の最前線

CSIRT構築の最前線--実効性を確保するために

岩本高明 2015年12月16日 07時30分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 実効性のあるCSIRTを構築する上で必要となる3つのリソースのうち、第1回では、CSIRTに求められる「プロセス(業務)」について解説した。第2回となる本稿では、CSIRTに求められる「人(組織体制と要員)」について解説する。

CSIRT組織の作り方--組織における位置付け

 CSIRT組織を立ち上げる際は、企業組織のうち、どこにどのようにCSIRTを位置付けるかを考えることになる。具体的には、設置する事業体や部署などを検討することからスタートする。筆者が経験してきたパターンを以下にいくつか例示する。

事業体

  • ホールディングス
  • 事業個社
  • IT子会社
  • 外部委託先 など

部署

  • 経営直轄
  • 経営管理部門
  • リーガル部門
  • IT部門 など

 ここでの解としては、本稿のテーマにもあげているCSIRTの「実効性」をいかに確保するかを考えることである。ここで考え方を誤ると、「なんちゃってCSIRT」への入口に足を踏み込むことになる。

 ここでは、筆者の経験から、2つの検討軸を例として紹介したい。1つ目は、「経営」と「IT」への距離である。「CSIRT」から「経営」への距離が遠過ぎると、そもそものCSIRTの職責が担保できないことや、有事の際の重要な判断が遅れるなどのリスクがある。

 一方で、「CSIRT」から「IT」への距離が遠すぎても、現場で対応するIT要員との意思疎通が滞る場合や、そもそもインシデントの根本原因や影響度を見誤るなど、IT面での適切な対応が取れないリスクがある。

 2つ目は、各「職能」との位置付けである。有事の際に直接的な対応を担う「IT部門」、対外的なブランディング面で対応する「広報」、一般的に監督官庁や警察との窓口になる「総務部門」など、CSIRTと連携してインシデント対応を担う各職能との位置付けについて、CSIRTと効果的なエスカレーション体制が組めるよう考慮する必要がある。

 以上、このような検討軸を整理し、自社のCSIRT組織とはどういうものであるか検討することをお勧めする。最も「実効性」のあるCSIRTの位置づけが見えてくるはずである。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連ホワイトペーパー

SpecialPR

連載

CIO
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
データドリブンな経営
情報通信技術の新しい使い方
米ZDNet編集長Larryの独り言
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
田中克己「2020年のIT企業」
大木豊成「Apple法人ユースの取説」
林雅之「スマートマシン時代」
デジタルバリューシフト
モノのインターネットの衝撃
松岡功「一言もの申す」
三国大洋のスクラップブック
大河原克行のエンプラ徒然
今週の明言
アナリストの視点
コミュニケーション
情報系システム最適化
モバイル
モバイルファーストは不可逆
通信のゆくえを追う
スマートデバイス戦略
セキュリティ
ベネッセ情報漏えい
ネットワークセキュリティ
セキュリティの論点
OS
XP後のコンピュータ
スペシャル
より賢く活用するためのOSS最新動向
HPE Discover
Oracle OpenWorld
AWS re:Invent 2015 Report
「Windows 10」法人導入の手引き
北川裕康「データアナリティクスの勘所」
Windows Server 2003サポート終了へ秒読み
米株式動向
マーケティングオートメーション
AWS re:Invent 2014
Teradata 2014 PARTNERS
Dreamforce 2014
Windows Server 2003サポート終了
実践ビッグデータ
VMworld 2014
中国ビジネス四方山話
日本株展望
ベトナムでビジネス
アジアのIT
10の事情
エンタープライズトレンド
クラウドと仮想化
NSAデータ収集問題