言わずと知れたTED Conference。TED Talkでは世界最高峰のプレゼンテーションを、日本語訳付きで無料で観賞することができます。
このプレゼンテーションは、不特定多数の人に納得してもらうことを目的としたスピーチなので、わかりやすい英語が使われており、内容自体も深い洞察に満ちたものです。そのため、英語学習に最適です。
以下に、無料で楽しく英語が学べるTED動画10本を厳選してご紹介します。
ジェイ・ウォーカーは、英語はもはや米英に押し付けられるものではなく、世界の問題を解決するために使われる共通の言語になりつつあることを説きます。
英語勉強マニアの登場と共に、英語を学ぶことでどれだけ多くの機会が得られるようになるのかを、中国における驚愕の英語学習風景を介して紹介します。
マット・カッツは、もし今の自分を変えたいのなら「30日間」だけ新しいことに挑戦すればよい、と熱く語ります。
コンピューターオタクだった彼は、「30日間」の試みで、活動的なアウトドア人間に変身しました。英語学習は、数えきれない挫折者が出るものです。まずは「30日」挑戦すれば、きっと次が見えてきます。
デレク・シヴァーズは断言します。大きな目標を立てても、それを人に言ってはいけません。なぜなら、それを話してしまうと、それだけで満足してしまうからです。満足してしまえば、それ以上先に進みません。目標を人に話すことで、自分で引っ込みがつかなくなり、目標を達成できるのだという考えもあります。
しかし、彼の紹介する実施例では、目標を口外したことにより、それに対する努力の量が減ってしまい、にもかかわらず目標には近づいたと錯覚する、という現象が見られました。
「モノやスペースを制限することは、幸せを増幅させるのだろうか」。この問いに対し、作家でありデザイナーであるグラハム・ヒルが、人生をコンパクトにまとめるための3つのルールを説明します。
1.徹底的に無駄を省く:モノを買うときには自問し、長年にわたって愛用できるものを選ぶ。
2.「小さい=セクシー」:コンパクトに収納できる、あるいはデジタル化できるものを選ぶ。
3.スペースや家具は多機能なものに:コンパクトな生活は、自由も空き時間も増やす。
彼の提案は、多くの人に新しい時代の到来を感じさせます。
お金が人間の心理に与える影響を研究する、社会心理学者ポール・ピフは、モノポリーという有名なボードゲームを通じて、「お金を持つと人は意地悪になるのか?」という議論について述べます。
社会から貧富の差がなくならないのは、なぜか?その疑問を突き詰めるために、この実験は行われました。
興味深いことに、ゲームに勝ってお金をたくさん持っているプレイヤーは、音をたてたり、態度が変わったり、お菓子をたくさん食べるようになるなど、言動に変化が生まれます。
つまり、貧しい人と比べて、金持ちは態度が豹変することが判明したのです。
一流パフォーマーであり、コンサルタントでもあるアポロ・ロビンスは、人間の注意力というものが、いかにあやふやであるかを、実演して証明します。
スリの実践シーンは、誰もが目を見張ることでしょう。相手の注意を巧みにそらしながら、時計や財布を次々と盗んでいきます。
「目の前のものは、見えているようで、まったく見えていない」と彼が告げた最後、驚愕のラストシーンが待っています。
行動経済学者のダン・アリエリーは、自分が決定したことが、いかに非合理的であるかを説きます。従来の経済学では、人間は皆、合理的であるという前提で描かれましたが、実際の私たちは、それにほとんど当てはまらない行動をするため、経済学は実用上、役に立ちません。
例えば、臓器提供の意思表示について、「希望する人はチェック」の場合と「希望しない人はチェック」を比較してみると、後者の方が圧倒的に「希望者」が多かったといいます。
つまり、考えるべきことが複雑な場合、人はそれを避ける傾向があるのです。逆手に取れば、相手に選んで欲しい方を細工することができるというのです。
動画ではこのような例を数多く挙げ、私たちの行動がいかに不合理か、そしてそれを利用すれば、いかに有用であるかを説明します。
神経科学者のラッセル・フォスターは、脳の睡眠サイクルを研究しています。人は、人生の3分の1を眠りに費やすにもかかわらず、眠りについて我々はあまり知りません。
彼は、なぜ眠るのかについて、3つのよく知られる理論を紹介し、年齢によって必要な睡眠時間は異なるといったいくつかの迷信を否定します。
そして、健康被害の早期診断として睡眠障害の有無がうかがえること、睡眠の改善が健康をもたらすこと、そして睡眠に関わる脳の部位を治療対象とできることを示しています。
修道士であり諸宗教の研究者でもあるデヴィッド・スタインドル=ラストは、幸せになるために必要なことを語ります。
全ての人は、幸せになりたいと願っているはずですが、いったいどれだけの人が幸せであると、心から感じているでしょう。第二次世界大戦中、ナチス占領下のオーストリアで、辛うじて生きながらえた彼だからこそ、深みのあるスピーチとなっています。
彼は語ります。「感謝とは、あるがままの状況を素晴らしいと捉え、その一瞬を満たされた気持ちで生きることです。幸せだから感謝するのではありません。感謝するから幸せなのです」。
哲学者スティーブン・ケイヴは尋ねます。どういうときに人は、自分がいつか死ぬ運命なのだと悟るのだろうか。そして、なぜ人は、自分がいつか死ぬのだという事実から目をそらそうとするのだろうか。なぜ避けられない死に抵抗するのか。死への恐怖を克服するためには、どうすればよいのか。
彼は、あらゆる文化に共通する4つの物語から「死」を追います。
ここに挙げた10のスピーチは、字幕でもよいので、少なくとも1度はご覧になってください。英語だけでなく、人生に役に立つ情報がたくさんあります。
興味を持ったスピーチは、聞き取れるようになるまで、何度も見るとよいでしょう。
文:編集部ライター Y.Y
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