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大阪市のマツモト産業は、基幹システムであるSAP ERPをAmazon Web Services(AWS)環境に移行した。
新環境では、ハードの保守切れを理由にしたサーバメンテナンスや、5年サイクルで必要だったインフラ見直しなどが不要となり、社内システム運用の負荷を大幅に軽減し、情報システム部門の限られた人員、リソースの有効活用につながったという。
また、AWSのバックアップデータの自動コピー機能により、以前のテープ方式と比べてバックアップ業務の運用負荷が軽減され、複数箇所へのデータバックアップによりシステムの信頼性向上も実現しているとのこと。プロジェクトを支援したTISが12月14日にユーザー事例として公表した。
マツモト産業は1919年創業、自動車メーカーなどに向けて“溶接”に特化した産業機器や金属材料を提供している。金属の溶接や切断に特化した産業機器、金属材料などを強みとし、国内を代表する自動車メーカーや電機メーカーのモノづくりを支えてる。優れた調達力を備えた商社であるとともに、高精度なレーザー溶接機やロボットシステムの研究開発を手がけるなど、メーカーとしての顔を併せ持つ。
マツモト産業では、2010年に基幹システムをオフコンからSAP ERPへ移行し、営業から経理まで全社レベルでの業務改善を実施し、2012年頃にはサーバ保守終了に備えた次期インフラ環境の検討に着手していた。
情報収集・検討の結果、同社ではオンプレミス型とクラウド型の双方の可能性を含めた移行計画を立案し、2014年半ばより具体的な移行プロジェクトの検討を開始。最終的には、複数提案の中から、以下の点を評価しクラウド環境への移行を決定し、ERPでの利用実績や公開事例の多さからAWSを選定した。
AWSを選定した理由は以下の通り。
また、バックアップや監視の仕組みを備えたAWS基盤の構築と、複数ベンダーが携わるプロジェクト全体を統括するPMO(Project Management Office)として、マツモト産業は以下のような理由からTISを選定。
こうして同社は、TISによるSAP ERPの導入/移行の豊富な経験とノウハウに基づいた緻密なプランのもとで、ERP、帳票管理、EDIなど一連のシステム移行を“トラブルゼロ”で実現、8月に本番移行を完了した。
今後マツモト産業では、“クラウドファースト”をIT計画の基本方針として、海外事業の展開やBCP対策の強化などにも、クラウドの持つメリットを最大限に活用していく。
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