2015年12月16日01時41分
JR神戸線で建設中の新駅「摩耶(まや)駅」(神戸市灘区)で11日に工事用足場が崩れた事故について、JR西日本の土田克己執行役員らは15日、大阪市内で会見し、「深くおわび申し上げます」と謝罪。崩壊した原因は、施工会社が①足場のシートを撤去しなかった②鉄骨の固定方法を誤った――ため、強風にあおられた、との見方を示した。
JR西によると、9日に、足場の上の方の一部を固定していた金具や鉄骨を外しており、同時に側面を覆っていた工事用シート(5・4メートル×1・7メートル)も撤去すべきだったが、撤去しなかった。また、10日に足場の一部の固定方法を変更。ボルトなどで鉄骨を固定すべきだったのに、金具で鉄骨の両側を挟む方法に変えた。JR西は「施工会社の責任者が、これでも十分に耐えられる、と誤った判断をした」という。
JR西はまた、事故当時、二つの問題を把握していなかったという。シートを撤去しなかった件は、施工会社と平面図で打ち合わせていただけなので「認識できなかった」、固定方法の変更は、報告を「受けていなかった」と説明した。
この事故では、鉄製で長さ約31メートル、高さ約7メートル、幅約0・6メートル、重さ約2トンの足場が崩壊。新駅の下り線線路をふさぎ、上下線が約9時間運休。通勤客ら約38万人に影響を与えた。
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朝日新聞社会部
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