山本亮介
2015年12月15日18時46分
かつて街の公園で、カエルやタコ、恐竜を模した巨大な遊具を見かけたことはないですか。そんなレトロな遊具を、全国をまわって撮影するカメラマンがいます。公園の役割も時代とともに変わり、こうした遊具は年々減っているようです。
コンクリート製のレトロな公園遊具を撮影しているのは、東京都杉並区の木藤(きとう)富士夫さん(39)。3年前から、本やカタログなどの撮影の仕事の傍ら、各地の公園を訪ね歩いている。
作品に共通するのは、暗闇に遊具が浮かび上がるような作風だ。「博物館に展示される恐竜骨格のような雰囲気」を醸し出し、遊具だけをかっこよく見せるのが狙いという。
人が写らないよう、撮影が始まるのは決まって日が暮れてから。撮影は1人で行う。遊具の周囲を20分ほどぐるぐる歩き、最適のアングルが決まったら三脚にカメラを固定する。
次に、ライトスタンドを手に遊具に登り、ライトで照らす場所を少しずつ変えては、リモコンでシャッターを押す。全長約10メートルの遊具なら100回ほど繰り返す。その後、約30枚分のデータを重ね合わせて完成だ。撮影は1基あたり約3時間。編集は半日かかるという。
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朝日新聞社会部
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