そうなると、営業利益で支払い利息をカバーできず、借金で延命している「ゾンビ企業」の経営が一段と厳しくなる。リーマン・ショック直後の2009年に2698社だったゾンビ企業は14年末時点で3295社まで急増している。聯合ニュースは、「金利引き上げがゾンビ企業の命綱を切る毒薬になる恐れがある」と報じた。
前出の報告書ではまた、「家計の貸出金利負担も次第に大きくなる可能性がある」と警鐘を鳴らしている。韓国の家計負債は約1200兆ウォン(約123兆円)にのぼり、3月末時点の国内総生産(GDP)に占める比率は84%と新興国で最高水準だ。
韓国内では外貨準備高が十分にあり、国債の債務不履行リスクを示すクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の数値も安定しているので心配はないという見方もあるが、本当に大丈夫か。