<第8回>「革命」という言葉を警戒する反知性
共産党が「国民連合政府」構想を掲げて野党選挙協力を提唱したことに対してさまざまな反響が報じられている。その中に、民主党の幹部が「『革命』政党とは一緒にやれない」と絶叫しているものがあった。そこには、文脈上、「革命」は悪いことだという前提がある。
しかし、私は、それは明白に間違っていると思う。
まず、わが国は第2次世界大戦で敗北した。敗戦の条件としてのポツダム宣言を履行するために制定した日本国憲法は、国民主権、平和主義、基本的人権の尊重を定めた、良い憲法である。この憲法とその前の大日本帝国憲法は内容的に断絶しており繋がっていない。つまり、後者は天皇主権、軍国主義(統帥権の独立)、専制(「人権」を認めず)であった。
このような体制の不連続を「革命」と呼ぶ。これは、社会科学の常識である。