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[東京 8日 ロイター] - ドルは米連邦準備理事会(FRB)の金融政策正常化への期待から今年も上昇を続け、昨年に続き主要通貨の中で最強の通貨となっている。
一方、円は主要通貨に対して2012年から昨年までの3年間、弱い通貨となった後、今年は対ドル以外のほとんどの通貨ペアに対して上昇。この結果、円の名目実効為替レートは今年緩やかに上昇している。
つまり、ドル円相場だけを見ていると分かりにくいが、円は昨年までの3年間と異なり、今年は強い通貨となっているのだ。理由は、他でもない、円を取り巻くファンダメンタルズが劇的に変化しているからである。
まず、日本の経常黒字の大幅な増加だ。昨年の黒字はわずか2.6兆円だったが、今年は9月までで、すでに13.1兆円に達している。
昨年までの経常黒字の大幅な減少は、11年頃から始まった貿易収支の急速な悪化が主因だった。日本の貿易収支は11年に赤字となり、その後赤字は昨年に10.4兆円まで膨らんだ。貿易赤字拡大の主な原因は、エネルギー価格の急騰とアジアからの輸入の増加だった。
筆者は、12年末から昨年末にかけての大幅な円安の主因は貿易収支・経常収支の急激な悪化だったと見ている。アベノミクスや日銀による量的・質的金融緩和が心理的な影響を与えたのは事実だろうが、円相場を取り巻くファンダメンタルズも円を押し下げる方向に大きく変化していたのだ。
しかし、エネルギー価格下落を背景に、日本の貿易収支は今年著しく改善し、経常黒字の大幅増加につながった。今年の経常黒字は16.7兆円となり、来年は18.5兆円にさらに拡大すると当社は予想している。
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