ちょっと思っただけです。
先日こちらのインタビューが話題でした。
印象に残ったのが下記のくだり。
僕は、オウンドメディアって、結構難しいものだと思うんです。そこには、どうしても、企業のエゴが出てきてしまいますから。 確かに今、企業とメディアとの関わり方は広がっているけれど、今の企業のメンタリティでオウンドメディアを持っても、それが広告ツールであるという認識が変わらない以上、たいして面白いものはできないんじゃないか、って思ってしまいます。
で、感想が下記のツイート。
コンテンツマーケが流行って、事業会社がオウンドメディアを「数字を生み出すシステム」みたいに思うことによって、メディアがコンビニ、編集長がコンビニの店長になってしまったんじゃないか。決定権は実際にはフランチャイズの本部(経営者)にあり、店長(編集長)は売り上げを本部に報告するだけ。
— 朽木誠一郎 (@amanojerk) 2015, 12月 12
コンビニの店長化したオウンドメディアの編集長はマネタイズやSEOに習熟している必要が生まれて、それは別に悪いことじゃないんだけど、本部からの目標達成のために売り上げやテクニックが優先になると、コンテンツの質を担保できなくなり、やがて商品が画一化、本当にコンビニのようになるという。
— 朽木誠一郎 (@amanojerk) 2015, 12月 12
編集長、ここでは店長って、店の大小とは関係なく、その店の外観から品ぞろえまでトータルですべての決定権を持ち、だからこそその店(メディア)に責任を持てるんだよね。それがコンビニ化してしまうとフランチャイズ本部(経営者)の意思が自分とはちがうのに、失敗したら経営責任を問われることも。
— 朽木誠一郎 (@amanojerk) 2015, 12月 12
いくつか補足をしたくて、コンビニがいけないのかってもちろんそんなことはない。言葉どおりコンビニエンスだし、数字を生み出すシステムとして優秀です。あとそもそもフランチャイズのシステムわかってないです。下手なたとえですいません。
でも街の至る所にコンビニがひしめいていたら過剰だし、潰れちゃうコンビニも出てくるのは当然だと思う。
もちろん、ぜんぜんコンビニ化してないいいオウンドメディアはたくさんあるし、そもそも紙の出版社やメディアメインの会社でも編集長と経営者の間でいろいろあるのはわかるんだけど、オウンドメディアは特にメディア未経験でもノウハウがないままはじめる場合がよくありそうなので、そうするとこういう現象も発生しやすいのかな。
「数字を生み出すシステム」としてのメディアはやっぱりおもしろくなくなるって、以前関わっていたメディアを見ても思う。目先の効果ももちろん大事なんだけど、もっと大事なのはやっぱり数字じゃなくて、そもそもなんでメディアをするのか、読者におもしろいと思ってもらうための努力なんじゃないか。
— 朽木誠一郎 (@amanojerk) 2015, 12月 12
正論だけど役に立たない気がしたので、もうちょっと踏み込んで言うと、おもしろいコンテンツには数字が着いて来るんですよね。それで言うと僕はお客さんが集まるおいしい料理を作れるようになりたかったので、自分が尊敬できるお店で下ごしらえから修行をし直していて。
いま必要なのは、メディアについて見識や実績があり、信頼できる作り手じゃないかな。内製でも外部パートナーでも、力のあるプレーヤーによっていいメディアが自然選択されて、コンテンツの氾濫〜〜〜みたいなことが言われなくなれば、何より読者にいい情報だけを届けられるようになるのでは。
ということで、仕事しよ。