選択制夫婦別姓について。
裁判の結果が危惧されるところです。
この問題について、四年前(議員になる前)に書いたブログです。
選挙に出る前でしたが、公民館のようなところで、賛成派の女性達と議論しました。この様子を書いています。
少し長いですが読んでいただけると嬉しいです。

【選択制夫婦別姓】
そもそもその必要性を感じません。

私も結婚して姓が変わりましたが、知り合いや仕事の取引相手に
「結婚して、姓が"杉田"に変わりましました。」
と、お話したとき、
「そんなややこしい。」とか、
「なんで変わるんや!」
なんて一度も言われませんでした。

「そうなん!おめでとう。」
「おめでとう、よかったね。」
返ってきたのは祝福の言葉ばかりでした。
不便なんて一度も感じたことがありませんでした。

今のままでうまく機能している問題をわざわざ変える必要はないと思います。

さて、ここからは、先日お話した賛成派の皆さんから頂いたご意見とそれに対する私の反論です。
(一般的な意見への反論ではありません。その場で実際に発言したモノに少し表現を加えて、私の考えをまとめてみました)

1.あなたがおっしゃるとおり、この法案が通っても、喜ぶのは1%で残りの99%は何も変わらず、普通かもしれません。

  たった1%の人しか喜ばない法案より、今の日本はもっと早急に取り組まなければならない課題がたくさんあります。

2.いや、1%は例えです。今までは言えなかったが、このご時世になってやっと「嫌だ」といえる人が増えてきていると思います。

  「嫌だ」という理由で、法律を変えようという考えがおかしいと思います。

3.他の先進国はすべて、夫婦別姓ですよね。

  日本には世界に誇る戸籍制度があります。
  青年海外協力隊でアフリカに行っていた友人が戸籍制度があるのとないのとでは、「命の重さが違う」と、言っていました。「出生届」「死亡届」そして「婚姻届」もとても大きな意味を持つのです。
  他国の真似をする必要はありません。

 (と、答えたら、『戸籍制度の話を持ち出すのは議論の飛躍です。』と怒られました。)

4.アメリカや中国はうまく機能しています。なぜ、日本だけが国から強制されないといけないのでしょうか?

  まず、私は「国からの強制」と感じたことが一度もないので、その感覚は理解できません。

  アメリカ社会の悪い部分を日本は20年送れて追っている感じです。
  「児童虐待」「離婚率の増加」等は、アメリカの方が先にその問題に直面していました。
  アメリカの真似をすることが決していいことと思えません。
  中国はその日本の後を追っています。比較の対象にもなりません。(文化的のも人口規模的にも)

5.こういう問題は反対の場合を想定してみましょう。「男女」が逆になった場合、男性はどのように思うでしょうか。

  もし明日から「結婚した場合、ほとんどの男性が女性の姓を名乗る」となったら、男性は嫌でしょうね。
  でも、「反対を想定する」としたら、明治時代に日本人が苗字を持つようになってから、ずっと一般的には男性の方が姓を変えるとなっていたとしたら、結局同じことでしょう。その質問をされた多くの男性は私と同じ答えをすると思います。
  ただ、今も「女性が変えないといけない」とはどこにも書かれていません。実際男性が変える場合も多くあります。「女性=弱者」と考えるのがおかしいのではないでしょうか。

6.あなたは弱者になったことがないから弱者の気持ちがわからない。私は弱者です。結婚して姓が変わったとたん、今まで書いた論文や研究の実績がすべて消えてしまった。

  女性研究者の方からのご意見でした。
  この問いかけを頂いたときは、「嗚呼、そうですか。」としか言いませんでしたが、私の考えは以下のとおりです。

  結婚して姓が変わったくらいで消えてしまう実績や論文はそれだけのものだったということだと思います。残念ながら内容の問題だと思います。
  もし私だったら、「これは旧姓時代に書いた論文でね!私、旧姓は吉岡って言うんです(ばらしてしまった)」って、逆に宣伝すると思います。
  それが面倒くさかったら、仕事上は通称を使えばいいだけです。前の職場でもかなりの人が使っていました。

 私の経験上、すぐに自分のことを「弱者」という方とまともにお話しする事はできません。

7.選択性なのだから、やりたい人だけやればいい。みんなが幸せになれるのになぜ反対するのですか?

  選ぶ本人はいいかもしれません。
  でもその子どもはどうなりますか?
  ただでさえ、核家族化が進み、家族崩壊が崩壊していく時代。
  両親がそれぞれ「選択して」違う苗字を名乗る家庭で、子どものアイデンティティはどうなるのでしょう?
  今の状態よりよくなる事は考えられません。むしろ離婚は増え、もっと家族崩壊は進むと考えられます。
  
  今でも離婚率は3割を超えています。生活保護と同様、母子家庭の支援に投じる予算は増加の一途です。
  それも皆さんの税金です。
  離婚は個人の問題です。それを税金で救済しているのが今の現状です。

8.今は「選択性夫婦別姓」になっていないから、相手の姓になりたくない場合は籍を入れないまま事実婚をするしかない。こんな状態で生まれた子どもは可哀想。

  「相手の姓になるのが嫌」なら、その人と結婚しないことをお薦めします。
  事実婚をして、子どもを作るくらい相手が好きなのに「相手の姓になりたくない」とかたくなに言う人がそんなにたくさん存在するとは思えません。
  子どもは確かにかわいそうです。そのかわいそうな状況を作っているのはかたくなな親であって、国でも法律でもありません。

主な質問は以上です。

最後に「政治家を目指すのだったら、もっと人の話を聞いたほうがいいですよ。」とアドバイスをいただきました。

  私は人の話をたくさん聞いてきました。賛成派の方も反対派の方も。
  そして今日も皆さんのお話をしっかり聞かせていただきました。
  それでも私の考えは「選択性夫婦別姓には反対」です。今日の議論が始まる前と変わりません。

と、お答えすると、「もういいです。この話は終わりましょう」と言われてしまいました。

いつも思うのですが
「話を聞く」=「同調する」ではありません。

いくら話を聞いてもやはり自分の考えは変わらないこともあります。
逆に、いい意見だなと思ったら次から自分の考えに取り入れさせていだきますし、「自分が間違ってました。ごめんなさい。」という場合もあります。
いつもいつも相手の話に同調する人間がいたら、そんな人は信用できません。

続いて、外国人参政権の話に移りかけたのですが、時間切れとなりました。

外国人参政権。うちの党は明確に「反対」と言っています。もちろん私も反対です。

http://news.yahoo.co.jp/pickup/6183278