[PR]

 国内最大の指定暴力団山口組と、分裂した暴力団がつくった神戸山口組が13日、直系組長が集まる年納めの会合をそれぞれ開いた。警察当局は山口組の直系組長が分裂前の72人から55人、神戸側の直系組長は分裂当初より7人増えて20人になったことを確認。山口組を離脱する組が増えているとみて、衝突が起きないか警戒している。

 山口組は神戸市灘区の総本部で事始め式、神戸山口組は兵庫県・淡路島にある直系団体「俠友会(きょうゆうかい)」事務所で納会を開いた。双方の現場では、捜査員が出入りする車のナンバーを1台ずつチェックした。

 捜査関係者によると、神戸側には古川組(兵庫県尼崎市)の組長が参加した。古川組は11月20日に山口組執行部の激励訪問を受けたが、今月に入って山口組を離脱したとみられている。捜査幹部は「『裏切り行為』と捉えて衝突の火ダネにならないか警戒する」と話す。

 別の捜査幹部は「引き抜きや引き留めの動きが活発で、予断を許さない状況が続いている」とみている。