2015年12月12日
種付け情報2015 - 北海道外の牧場編
「種付け情報2015」ラストとなる第二十四弾は北海道以外で供用されている種牡馬です。日本ではサラブレッド生産の大半が北海道で行われていることは良く知られていますが、今回紹介する種牡馬の総種付け数が24頭。これに日本軽種馬協会の七戸種馬場と九州種馬場を入れても80頭ほどで、北海道外では総生産数の1%に満たない数字しか残せていないということになります。2010年にはこの3倍以上の種付けがありましたから(北海道内の数字はほぼ変わらず)、いかに北海道外の生産離れが進んでいるかということですね。
<北海道外の牧場>
ミスキャストは熊本県の本田土寿牧場供用。ご存知天皇賞馬ビートブラックの父だが、種付け数は一向に増えず、今年度よりアロースタッドから移ってきた。頭数は6頭と多くはないが、昨年はゼロだったので移動してきた甲斐があったというところか。種付け牝馬の1頭に1996年のクイーンSを制したレインボークイーンがいる。
*ダノンゴーゴーは熊本県の村山光弘牧場供用。ファルコンSを制し、NHKマイルCでも3着に入った快速馬だが、父*アルデバランIIの種牡馬成績が今ひとつで、九州でも種付け数はそれほど伸びていない。2年目の産駒エディブルフラワーが一般の未勝利戦(D1000)で3着に入っており、ひとまず中央で勝ちあがれば弾みもつくが。
リバースモードは千葉県の北総ファーム供用。同馬は Fusaichi Pegasus 産駒の持込馬で、中央3勝。兄弟がすべて中央で勝ち上がるなどなかなか優秀な牝系出身だが、千葉県での供用ということもあって種付け数は極めて少ない。なお、同馬が2015年現在関東で供用されている唯一のサラブレッド種牡馬ということになる。
トウカイワイルドは青森県のワールドファーム供用。*サンデーサイレンス産駒で日経新春杯を勝った同馬だが、母が Mr. Prospector 産駒で Broad Brush の半妹というかなりの良血馬で、産駒数はあまり多くないもののこれまで2頭の中央勝ち馬を送り出している。
*ブラックホークは熊本県の本田土寿牧場供用。Nureyev 産駒のGI2勝馬で、オセアニアにもシャトル供用されるほどの存在だったが、今ひとつ活躍馬に恵まれず、数年前より九州で供用されていた。今年7月に死亡してしまったが、受胎率もかなり悪くなっていたようで、昨年は11頭に種付けしながら実際に生まれたのは1頭だけだったようだ。
メジロベイリーは青森県のフォレブルー供用。数少ないメジロ牧場産の*サンデーサイレンス産駒で、今のところ重賞ウイナーは出ていないが、アルマディヴァンがオープンクラスでそこそこ活躍している。もしメジロ牧場が健在なら今頃後継種牡馬になるような馬が出ていたであろうか。
イシノナイトは鹿児島県の徳重推幸牧場供用。自身は地方で勝ち星をあげたのみと大成しなかったが、父サンデーに祖母ハギノトップレディという血統もあって種牡馬入りし、これまで3頭の産駒がデビューしている。なお、今年で19歳になる同馬だが、ネット上の情報によると今なお草競馬で現役で、連戦連勝と良血ぶりを遺憾なく発揮しているようだ。
種牡馬名 | 生年 | 種付 | 前年比 | 種付料 | 備考 |
ミスキャスト | 1998 | 6 | ▲6 | 10万 | |
*ダノンゴーゴー | 2005 | 5 | ▲1 | Private | |
リバースモード | 2002 | 4 | 0 | 10.8万 | |
トウカイワイルド | 2002 | 3 | ▲2 | 20万 | |
*ブラックホーク | 1994 | 3 | ▼8 | 10万 | 7月に死亡 |
メジロベイリー | 1998 | 3 | ▼3 | 10万 | |
イシノナイト | 1996 | 0 | ▼1 | 10万 |
ミスキャストは熊本県の本田土寿牧場供用。ご存知天皇賞馬ビートブラックの父だが、種付け数は一向に増えず、今年度よりアロースタッドから移ってきた。頭数は6頭と多くはないが、昨年はゼロだったので移動してきた甲斐があったというところか。種付け牝馬の1頭に1996年のクイーンSを制したレインボークイーンがいる。
*ダノンゴーゴーは熊本県の村山光弘牧場供用。ファルコンSを制し、NHKマイルCでも3着に入った快速馬だが、父*アルデバランIIの種牡馬成績が今ひとつで、九州でも種付け数はそれほど伸びていない。2年目の産駒エディブルフラワーが一般の未勝利戦(D1000)で3着に入っており、ひとまず中央で勝ちあがれば弾みもつくが。
リバースモードは千葉県の北総ファーム供用。同馬は Fusaichi Pegasus 産駒の持込馬で、中央3勝。兄弟がすべて中央で勝ち上がるなどなかなか優秀な牝系出身だが、千葉県での供用ということもあって種付け数は極めて少ない。なお、同馬が2015年現在関東で供用されている唯一のサラブレッド種牡馬ということになる。
トウカイワイルドは青森県のワールドファーム供用。*サンデーサイレンス産駒で日経新春杯を勝った同馬だが、母が Mr. Prospector 産駒で Broad Brush の半妹というかなりの良血馬で、産駒数はあまり多くないもののこれまで2頭の中央勝ち馬を送り出している。
*ブラックホークは熊本県の本田土寿牧場供用。Nureyev 産駒のGI2勝馬で、オセアニアにもシャトル供用されるほどの存在だったが、今ひとつ活躍馬に恵まれず、数年前より九州で供用されていた。今年7月に死亡してしまったが、受胎率もかなり悪くなっていたようで、昨年は11頭に種付けしながら実際に生まれたのは1頭だけだったようだ。
メジロベイリーは青森県のフォレブルー供用。数少ないメジロ牧場産の*サンデーサイレンス産駒で、今のところ重賞ウイナーは出ていないが、アルマディヴァンがオープンクラスでそこそこ活躍している。もしメジロ牧場が健在なら今頃後継種牡馬になるような馬が出ていたであろうか。
イシノナイトは鹿児島県の徳重推幸牧場供用。自身は地方で勝ち星をあげたのみと大成しなかったが、父サンデーに祖母ハギノトップレディという血統もあって種牡馬入りし、これまで3頭の産駒がデビューしている。なお、今年で19歳になる同馬だが、ネット上の情報によると今なお草競馬で現役で、連戦連勝と良血ぶりを遺憾なく発揮しているようだ。
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この記事へのコメント
1. Posted by ゼロウィン 2015年12月13日 01:05
九州の馬産地は、そろそろ韓国向けのサラブレッド輸出を考えるなど新たなサラブレッド市場開拓を考えないといけない時期に来ていると思います。
千葉なんかは東京競馬や中山競馬の近隣で育成場が多数あるのでサラブレッド生産に向いた土壌はありますが、九州はすぐ近くに競馬をやっているソコソコの経済大国(GDP世界13位)があり、かなり賞金水準も高いですから日本が売り込む機会はあると思います。
千葉なんかは東京競馬や中山競馬の近隣で育成場が多数あるのでサラブレッド生産に向いた土壌はありますが、九州はすぐ近くに競馬をやっているソコソコの経済大国(GDP世界13位)があり、かなり賞金水準も高いですから日本が売り込む機会はあると思います。