日本時間12月11日22時12分ごろ、油井亀美也宇宙飛行士が搭乗する「ソユーズ宇宙船」がカザフスタン共和国に着陸。宇宙から無事帰還した。着陸後の医学チェックでも、健康状態に問題はなかったという。
「ソユーズ宇宙船」に搭乗していたのは、オレッグ・コノネンコ(FSA:ロシア連邦宇宙局)さん、チェル・リングリン(NASA:米国航空宇宙局)さん、そして油井亀美也(JAXA:宇宙航空研究開発機構)さんの3人。長期滞在で、国際宇宙ステーション(ISS)に142日間いた。
油井さんは今回宇宙に初めて滞在。フライトエンジニアとして、ISSシステムの運用・維持管理や日本が得意とする高品質タンパク質結晶生成実験をはじめとする生命科学、物質・物理科学、宇宙医学等の実験・技術開発、小動物飼育装置などの新たな実験環境の構築、ISSに到着する「こうのとり」を把持するためのロボットアームの操作などを担当。滞在中は「言葉が出ず涙が出るような景色を、せめて写真だけでも皆さんに見ていただきたい……」と、毎日のように美しい宇宙の写真をTwitterに投稿していた。
地球に到着する前夜(日本時間12月10日23時49分)、油井さんは「24時間後には地球にいるかと思うと、不思議な感じです。(中略)これが宇宙からの最後のツイートかもしれませんね」とツイート。帰還後には「ただいま。体調は大丈夫です。重力を感じます。寒いけれど、みなさん大丈夫ですか? 宇宙も素晴らしいけど、地球も素晴らしい。冷たい風が心地よい。ゆっくりシャワーでも浴びたいが、ツイッターをフォローしている人がたくさんいるので、発信していきたい」とコメントしている。
(太田智美)
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