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 靖国神社トイレ内の爆発音事件で、現場から見つかった鉄パイプ内の粉末から、火薬の原料となる硝酸カリウムが検出されたことが捜査関係者への取材でわかった。建造物侵入容疑で逮捕された全昶漢(チョンチャンハン)容疑者(27)は、再入国時に粉末を所持しており、警視庁は同じ火薬の原料とみて調べている。

 捜査関係者によると、トイレの天井裏にあった4本の鉄パイプのうち、1本に粉末が入っていた。科学捜査研究所が鑑定したところ、黒色火薬の配合に使われる硝酸カリウムを検出した。鉄パイプには燃えた跡があったことから、公安部は、他の3本には黒色火薬が詰められ、燃えてなくなったとみている。

 公安部は火薬類取締法違反容疑で調べを進め、爆発物取締罰則違反容疑も視野に爆発の威力を検証する。